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子どもに失敗をさせよう

僕は子育てについて色々調べるのが好きだ。子どもに自分の不勉強のせいで不利益になりたくないからだ。それでも多かれ少なかれあるとは思うが、しないよりはいいだろう。その中で少し面白い文献があった。
失敗した時の方が人間の脳は働きが良くなるというものだ。
それが少し面白かったので紹介しようと思う。

ヒトという動物は動物として負けに負けてきたという歴史がある。
本来霊長類であってサルの仲間なのでいるべき場所はジャングルなどの森であるべきだ。しかし、ヒトの祖先は生存競争に負けサバンナのような平地に投げ出された。定住はできない。ライオンなどの肉食獣に襲われてしまう。爪も牙も持っているない。勝ち目がない。その中で生きているために手を移動以外に使うことと、移動速度はそこまで速くないが、長距離動ける二足歩行を覚えた。実は蹄の草食動物より長い時間歩くことができるデザインになっている。

その中で『失敗=死』であることが多い。
だからヒトは失敗を嫌うのだ。
そして、『失敗=死』であることが多いから、
2度と同じ失敗をしないでおこうと思うのだ。
つまり、この時(失敗した時)に2度と同じことが起きないように脳をフル稼働するのだ。そういうヒトが生き残って、それができないやつはライオンなどに食べられて滅びたのだ。
これが失敗が嫌われる理由と、避けたい気持ちなのだ。

しかし、失敗こそ脳がフル稼働する原動力となるのだ。
失敗こそ原動力であり、能力が最大限活きるタイミングなのだ。

子どもは失敗しても救われることが多い。
しかも子どもは脳という組織が育っている真っ最中だ。
脳を育てる上でこれほど失敗に適したタイミングはあるだろうか?

大きな怪我とか取り返しのつかないようなミス以外はさせた方がいいのだ。
その時きっと脳は育っている。

成功者はチャレンジしているひとが多い。当然多くの失敗をしている。それを指して何もしていないひとは嘲ったりする。失敗のないひとは何もしていないひとなのだ。

僕はポジティブシンキングのひとが苦手だ。今回の文献はそれにも警鐘を鳴らしていると思う。ここからはあくまで個人的見解で文献の内容ではないことを言及しておく。失敗を失敗と捉えて次に繋げるなら問題ない。しかし、失敗をポジティブに捉えたら脳の活性化が減ると思うのだ。失敗があった時に問題提起をし、フィードバックするならよし、失敗しても次があるさと楽観的に見るだけというのはちょっと違うのではないかと思うのだ。

アフリカから人類は発生し(諸説あり)、世界中に広がりを見せた。特に日本はその最果ての地と言える。つまり、負けに負けてその中でも負けに負けて端の端に追いやられた人たちなのだ。そう考えると、保守的な考え方が多いとか、他人が入ってきた時に警戒心が強い、社交性が低い人が多いのも納得がいく。

子どもを育てるのにいいことというのは失敗させることなのかもしれない。

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