危うく夫が嫌いになるところだった
■娘
黄疸が基準値を超えて産まれてきた娘は、よく眠る新生児だった。黄疸治療を受けて、基準値内まで戻るとようやくふにゃふにゃと泣くようになりさらに愛しさが爆発した。
慣れぬ眠れぬ新生児育児も、最初の頃の1週間くらいは気力だけで乗り切れた。
産院は親切で丁寧なところだった。
母になるための合宿のようで、お乳を出したりお世話しながら本当に1日1日が尊かった。
でも本当に大変なのは、自宅に帰ってから。
夫と協力するということだった。
□夫
夫は育休中本当によく娘と私に尽くしてくれた。
だから、私のやり方とすれ違うたびに産後ポロポロと涙が止まらない日々が続いた。
話し合う余裕もなく、日々娘中心の毎日を送る中。夫への気持ちが離れそうになった。
もう無理かもしれない、そう思ったときにポロっと出した本音がすれ違いやズレを修正した。
何気ない一言や、すれ違いをひとつひとつ夫は丁寧に説明してくれたし、納得するまで話を聞いてくれた。結果的にそれで私はとても救われた。
おそらく産後鬱気味だったのに色々重なった。
話し合いや睡眠は産後こそ必要だなとしみじみ思った。
□産後鬱
2週間検診や、助産師訪問、産後ケア施設まで利用したのに、私は産後鬱気味になった。
「大丈夫?」と言われれば、無意識に「大丈夫です」と返してしまう。
貴女に母親できる?とまるで聞かれているような気がして。
産後鬱アンケートなんかもわたしにとっては、憂鬱で。
とりあえず、無難な答えを用意していた。
娘は可愛い。ホントに可愛い。
私に似てなくてホッとしたり、私に似た部分を見つけても不思議と愛しく感じた。
私は夕方に弱くなかなか昼寝をしてくれず、グズグズしてしまう娘をあやしながら暮れてゆく日を落ちるのをみるのが精神的に参ってしまい涙が出る。
その分夜は比較的寝てくれるし、おっぱいだって産まれた時から上手に吸ってくれる。
3100gとゆう大きすぎず小さすぎない体重で産まれてきてくれたおかげで育てやすいよと助産師さんからの太鼓判をもらったほど。
確かに夜中はよく寝てくれるし、私の母乳の出は抜群だ。
それでも毎日不安と幸せの振り子が揺れる。
幸せなはずなのに、不安でたまらない。
ナンデナンダロウネ?
命の重さを日々抱き締めながらナンデ?に向き合っている。
■日々のこと
自分が結婚するなんておもってなかったし、子供が産めるなんて思わなかった。
1ヶ月が過ぎて、ようやくベビーカーで外気浴をかねたお散歩に出かけられるようになった。
外でもよくベビーカーを見ると色々カスタムされていて思わずじっくり見てしまう。
扇風機がついていたり、おもちゃが吊るされていたりは序の口。ドリンクホルダーカスタムを見た時は、ちょっと感動。
ベビーだけじゃなくてママが快適に過ごせる工夫は素敵!
我が家のベビーカーはアプリカ。姉のお下がりを頂いて夫が丁寧に車輪の泥を落とし、分解して洗濯して組み立ててくれた。
旧式だけどかなり使い勝手がいいし、買うと高いのでありがたい。
まだカスタムしてないすっぴんベビーカーなのでじっくりカスタムしたい。
なんとなく、妊娠、出産が終わって。子育てが始まった今、自分の第2の人生がスタートしたような感じだ。
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