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子供の読書活動について考えてみた

4月23日は、子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めるため、2001年に「子ども読書の日」と定められました。

4月23日は「サン・ジョルディの日」「世界図書・著作権の日」でもあり、4月30日は「図書館記念日」、5月5日は「こどもの日」となっているため、「子ども読書の日」及び「こどもの読書週間」と相まって、4月から5月にかけては、全国各地の公共図書館や書店等で子どもと読書に関する催しや取組が多く行われています。読書について、いろいろな方が論じているのに、改めて、それを知る機会は少ないように思います。今日はその2つを紹介します。

まず、鈴木出版の海外児童文学 刊行のことば

この地球を生きる子どもたちのために

 芽生えた草木が、どんな環境であれ、根を張り養分を吸収しながら生長するように、子どもたちは生きていくエネルギーに満ちています。現代の子どもたちを取り巻く環境は決して安穏たるものではありません。それでも彼らは、明日に向かって今まさにこの地球を生きていこうとしています。

 そんな子どもたちに必要なのは、自分の根をしっかりと張り、自分の幹を想像力によって天高く伸ばし、命ある喜びを享受できる養分です。その養分こそ、読書です。感動し、衝撃を受け、強く心を動かされる物語の中に生き方を見いだし、生きる希望や夢を失わず、自分の足と意志で歩き始めてくれることを願って止みません。

 子どもたちは人間としての愛を知り、苦しみのときも愛の力を呼び起こし、複雑きわまりない世界に果敢に立ち向かい、生きる力を育んでくれることでしょう。そのとき初めて、この地球が、互いに与えられた人生について、そして命について話し合うための共通の家(ホーム)になり、ひとつの星としての輝きを放つであろうと信じています。

続いて、谷川俊太郎さんは、本について次のように書いています。

読みたいと思っていた本を見つけて、手にとって、カバーを見て、ページを開いて(匂いを嗅いで)、レジへ持って行く幸せが失われつつあります。あなたはこの本をどんなふうに手に入れたのでしょうか。誰かからのプレゼントだったらそれも幸せ、図書館で借りてきたというのも幸せ、道で落ちていたのを拾ったとしたらそれは僥倖、要するに本というのは人に何かを教えたり、情報をもたらしたり、楽しませたりすることで、人を幸せの方向に導くものだと思うのです。『幸せについて』ナナロク社、2018年

 新型コロナウィルスのため、自分の時間を読書することに使ってほしいと、あちこちで読書の大切さが叫ばれています。ぜひ、習慣として、本を読むこと、言葉に親しむことを続けて欲しいと思います。そして、将来、読んだ本について、一緒に語り合えたら、嬉しいです。共通の話題が、アニメや漫画ばかりって、悲しすぎるように思うので。書店では売れていなくても、小中高大学と、それぞれの年代に読んでほしい本って、やっぱりあると思います。毎週土曜日に、そういった本を少しでも紹介出来たらと続けています。良かったら、手に取ってほしいです。すべて、図書館などに置いてある本ばかりですから。

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