「詩」降誕
暗い夜空に宝石を散りばめたような
星たちが遥かかなたから光を降り注いでいた
その人がお生まれになったと
真っ先に気づいたのは
最も貧しい羊飼いたちだった
その人はもっとも貧しい人間たちの寝ぐらより
さらに貧しい動物たちの寝ぐらに
産まれた
誰も知らない
誰も気づかない
世界から忘れ去られた
片隅に生きる人々の涙に
その人は犬の目にような目をして
一緒に涙した
涙は一筋の光に変わった
一筋の光は
誰も知らない
誰も気づけない
世界から忘れ去られた
片隅に生きる人々を照らし
その行く手を導いた
メリークリスマス
今日
その人が
お産まれになった
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