島暮らしインターン__甑島
2024.02.12-15
大学4年の最後に差し掛かり、就職も、卒業も決まった今。
ある島のインターンに行ってみた。
鹿児島県
東シナ海に浮かぶ、甑島。
3泊4日で、その島の、まちづくりを知った。
人口も減って、地方は衰退してるのに、
地域おこしだ!街を盛り上げる!って言って、街の中心にどんどん新しい大きなハコ物を作る。
そのハコ物ができたところには確かに人が集まって、一見街が元気になってるように見えるかもしれないけど、その周りはどうなんだろう?
ただ、新しいものを作ればいいのか。
人がとにかく集まれば、中心街が元気になれば、それはまちづくりなのか。
私もそういう場所は嫌いな訳じゃないし、寧ろ好き。
だけど、なんかしっくりこない。
ずっとそのモヤモヤを抱えつつも、何も行動はできてなかった。
ただ、この会社の人たちのまちづくりは違った。
その家に残る道具や書物や手紙、かつてその家で暮らした方の親族から話を深堀り、そこでどんな人が、どういう風に暮らしていたのかを考える。
地域独特の文化や歴史、土地柄や家柄、家や道のつくり、暮らしの知恵を、分解して、分解して、分解して、再構築していく。
この人たちは、空き家になった家を、ただ、お洒落な古民家カフェだ、ゲストハウスだ、民泊だ、雑貨屋さんだ、にするのではない。
その家の声を聴いた上で、その場所でどのような空間を創り上げていくべきかを、考える。
車だったら3分くらいで通りすぎることが出来る道を、1時間以上かけて歩いた。
そこには、ただ観光にきただけでは知り得ないかつての暮らしや時代の流れが隠れていた。
石垣から紐解くと__
石は削るのに手間や時間など労力がかかる。
つまり、四角く加工されて積み重ねられた石垣で囲まれる家には、権力者が住んでいた証拠。
四角く加工するように、と指示できる立場。
初代村長の家は、四角い石垣だった。
どんなに時間がかかっても、軸は一切ぶらさない。
何事も理にかなっていて、彼らの物、事、人、全てに尊敬の念を抱く。
言葉にならないほど、格好良かった。
私は、名詞になるような夢は持ってない。
でも、私は、こんな事がしたかったのかもしれないと全身で感じた時間だった。
3泊4日で自分のこれからを変える勇気は出せなかったけど、辛くても苦しくても、いつかこんな人達と一緒に仕事が出来たら。
想像したくても出来なかった未来が、少し見えた気がした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?