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にゃんこ隊長は迷探偵 昼間は可愛い猫なんです!

「虎!とーらーいつまで寝てるの?早く起きないとご飯あげないからね!」

今日は店は休みなはずなのに…早起きじゃないか?

どうしたんだろ?

俺は仕方なく起きて、ベッドから下りてご主人様が待つリビングへ向かう。

フワフワな毛布に包まれてもう少し眠りたかったなぁと思いながらも、機嫌が良くなさ様な主人のご機嫌を直すべく…

決め顔でご主人様の前に登場してみた!

ドヤッ!!

俺様の可愛さ溢れるポーズにメロメロになれよ?

「とーらー昨日帰り遅かったんでしょ?

何処に遊びに行ってたの?

この浮気者!

もぉー可愛い顔しやがって、許さないんだからね…

思いっきりギューしてやる」

はいっ!ご主人様の機嫌が一発で直りましたよ。

本当にチョロいんだから…

「今日は仕事の打ち合わせがあるからもう行くわ。

出かけてもいいけど、夕方に一度帰って来なさいよ?

夜中に猫仲間と遊ぶのはいいけど…

その前に帰って来なさいよ?

わかった?」

『にゃー』

「返事聞いたからね?

じゃあ、お姉ちゃんはお仕事行くからね。

行ってきますのギュー」

『ぶみゃー』

ご主人様からの激しい愛情表現のせいで俺のカラダは潰れそうになった。

昨日の夜帰ってきた時に俺がいなくて心配したのか?

寂しかったのか?

心配性なご主人様なのだ。

夕方に家に帰っていたら、その後に出かけてもよいと言われたので今夜は深夜帯にパトロールする事にしよう。

その前の時間のパトロールは、副隊長のクロに頼むかな。

副隊長のクロは花園通り商店街の入口にあるギャラリー蒼月のオーナーの愛猫だ。

普段は甘えん坊で何も出来ないひとり息子ですって顔してやがるが…

夜のパトロールタイムになれば、金色の瞳で見つめるだけで相手の力を無力化するスキルをフルに使って、悪い奴らを捕まえる凄腕ぶりを発揮するのだ。

そんなクロの姿を目の当たりにしたら蒼月のオーナーはぶっ倒れるに違いない。

俺様がたまに蒼月に遊びに行くと、うちのクロを悪い遊びに誘わないでとしつこく言われるからなぁ…

ちょっと苦手なタイプの人間だな。

苦手なんだが、俺様の右腕であるクロの飼い主だから…

一応、愛想よく返事をしている。

愛想よく返事をし、可愛い決めポーズで見上げると…

蒼月のオーナーは…

「ちょ…可愛いじゃないの?

虎くん!

描かせてくれない?

モデル料はマグロでいいかしら?」

なんて言いながら、俺様を捕獲して絵のモデルにしようとするから…

すっ飛んで逃げてきたよ。

あの人…怖いよ…

クロは、優しくて可愛い人だよ?って言うけどウソだ!

血走った眼で俺様を見つめてきて、強引に捕まえようとしてきたんだから…

怖かったなぁ。

しばらく、蒼月には近づかない事にしよう。

クロに用事がある時は俺たちだけにわかる合図でやりとりする事にしよう。

うちのご主人様は、直ぐに拗ねるし怒りん坊だけど…

単純で可愛い人だからな。

俺様は、しつこいタイプ苦手なんだよなぁ。

昼間は可愛い猫のふりしなきゃいけないから結構大変なんだよなぁ…

夜中に活動する力を蓄える為に、日光浴しながら昼間してくるから、またな!

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