見出し画像

櫻坂46「3人の流動センター」の変移

この記事は2021年7月25日に執筆したものです。公開のタイミングを逃して自分の中で没にしていた記事を、2021年9月19日、公開することにしました。この「3人」は、3rdシングル「流れ弾」のセンター「3人」と異なります。あくまで過去の記事としてお読み頂ければと思います。

櫻坂46

「乃木坂46」に続いて、「坂道シリーズ第二弾」としてデビューした「欅坂46」が、グループ名を「櫻坂46」変え、1stシングル「Nobody's fault」で昨年12月、再デビューした。デビューシングルの初披露は「欅坂46」のLAST LIVE。
センターを3人で流動的にするという、今までになかったスタイルで動き出した。

流動センター

「櫻坂46」の楽曲で、現在センターを務めているのは「森田ひかる」「藤吉夏鈴」「山﨑天」の3人である。3人とも2期生だ。この3人の「センター」について思いを馳せることにする。

進化した「森田ひかる」

2020年1月、「欅坂46」の絶対的センターの「平手友梨奈」がグループを脱退した。その後のセンターを誰にするのか、考えた人は多いと思う。絶対誰もやりたくないだろう・・・。と思っていた。何故なら、「平手友梨奈」と「比較」されることになり、絶対に肯定的意見だけでなく「やはり欅坂46のセンターは、平手友梨奈が良かった」等、とにかく否定的な意見も多くなることは容易に予想がつく。
そんな中、私はセンターをやるなら、「森田ひかる」しかいないと、ずっと思っていたし、そのようなツイートをしたりもしたはず。
彼女は小柄で、もしかしたらセンターとしては映えない。ただその小柄な身体から放たれる「何か」を感じることはあった。「小柄」を武器にしている感じがしたのだ。
幻になってしまった「欅坂46」の9thシングルの選抜において、彼女は所謂「裏センター」の位置だった。フロントではないものの、「裏センター」の役目は大きい。ただこの頃はまだあまり垢抜けた感はなかった。
9thシングルは、発売されることはなく、9thの選抜はなかったことになり、その後「欅坂46」として、シングルの発売は結局なかった。
最後の配信シングル「誰がこの鐘を鳴らすのか?」、この楽曲は、センター不在というスタイルだった。
そして、「欅坂46」のLAST LIVE。「櫻坂46」のデビュー曲披露で、「森田ひかる」は、堂々とセンターをはっていた。正直そのパフォーマンスや目力には驚いたし、やはりこう来たか・・・。と思うところはあった。
「欅坂46」の活動がなかなかうまくいかない中(世間の情勢を含めで)、その間に「森田ひかる」は爆発的な進化をした。
しかしセンターの重圧を全て彼女にかける気なのか・・・。それは心配なことだったが、運営側も考えたのだろう、彼女が1人孤独にセンターの位置に立つことはなさそうだ。
1stシングルにおいては、表題曲である「Nobody's fault」のセンターを務めた為、テレビ番組では、「森田ひかる」がセンターの位置であることが多く、世間の多くがどんどん彼女を認知していったと思う。2ndシングル表題曲「BAN」では、小さな身体を爆発させ、ダイナミックなパフォーマンスでファンを魅了している。
7月10日、彼女は20歳になった。

化けた「藤吉夏鈴」

「化けた」という表現が最も相応しいと思う。悪い意味ではなく、良い意味で捉えて欲しい。
「欅坂46」の幻の9thシングルにおいて、彼女は選抜された。位置的に言えば、3列目の端。目立つポジションでないかもしれないが、ダンスの技術が問われるポジションだ。あの頃の藤吉夏鈴のイメージは、女性らしい可愛らしさよりも、少し暗めな表情をしていることが多かった。もちろん、配信で開催された「欅坂46」のLAST LIVEなどでも、その印象はあまり変わらなかった。
だが、「櫻坂46」の初お披露目を経て、1stシングルの3人のセンターの1人に彼女は抜擢された。センターを務めた「なぜ、恋をして来なかったんだろう?」のMVを観て、私はそこそこの衝撃を受けた。彼女は「恋をして楽しくて仕方ない」女の子を見事に演じきった。無邪気な笑顔が眩しい。可愛らしい女の子になっていた。そして最後の「藤吉夏鈴」のアップに、一瞬「サイレントマジョリティー」のMVの最後の「平手友梨奈」のラストのアップが重なった。混同したわけではない。それからすると、「藤吉夏鈴」は更に化けると確信した。
そして2ndシングルにて、センターを務めた「偶然の答え」では、女の子に恋をする難しい役どころを演じ、多大な称賛を得た。
ライブパフォーマンスにおいても、彼女には「女性らしさ」が加わった。
8月29日に20歳になる彼女。これからますます女性らしさという武器が磨かれるのではないか。

成長した「山﨑天」

山﨑天、2005年9月28日生まれ。
2018年末、二期生として「欅坂46」に配属された時、彼女はまだ13歳の少女だった。当時の「欅坂46」においてはもちろん断トツの最年少。坂道グループにおいても歴代最年少だった。
「欅坂46」の幻の9thシングルでは、彼女は選抜から落選した。
正直あの選抜の基準が私にはわからないところもあり、運営側の選抜の理由はよくわからない。もちろん選抜の人数が決まっているので、落選するメンバーが必然的に出てくる。でも恐らく、あれで彼女の糸が切れることはなく、彼女は静かに成長を続けた。
しかし、良い意味で子供っぽいところもあるし、ミート&グリートのCMでは、同グループ1期生の「渡邉理佐」に憧れる女の子を、可愛らしく演じている。きっと素の部分もあるのではないか。
そして彼女は、「櫻坂46」の3人のセンターの1人に選ばれ、後に「櫻坂46」のファンの総称になる「Buddies」のセンターを務めた。そして「半信半疑」では、義務教育がまだ終わっていないとは思えない、大人っぽい表情を見せる。きっと、「櫻坂46」のメンバーの中で、誰よりも成長スピードは速い。
私はこれからの「櫻坂46」のカギを握るメンバーとして、「山﨑天」の名をあげたい。「櫻坂46」には、必ず彼女の成長が武器になる。
「山﨑天」は坂道グループ初、ファッション雑誌「ViVi」の専属モデルにも抜擢された。モデルとしての活躍にも期待したい。

どうしても付きまとう「欅坂46」の呪縛

私自身、当初、「欅坂46」のグループ名の変更に、頭がついていかなかった。真実かどうか定かではない話だが、プロデューサーは、「欅坂46」の解散を考えていて、それに、特に2期生の親が反発したとか。それはわからなくもない。同じ「坂道研究生」として努力を続けていたのに、「欅坂46」に配属されたばかりに(もちろん、多くの二期生が「欅坂46」への配属を希望し、叶ったのだと思われる)、アイドル人生が終了していまう。そこで提案されたのが、グループ名を変更し、再出発をするということだった。絶対的センター「平手友梨奈」の脱退、元メンバーのスキャンダルなど、あまりにも「欅坂46」は活動しにくくなっていた。
私は、今ではこの「改名」を前向きにとらえることができている。もちろん、「欅坂46」の楽曲は大好きだし、それを封印したのは悲しかったが、「櫻坂46」になって、彼女達には生き生きとした表情が戻ってきた。だがやはり、ファンの中には、どうしても「欅坂46」が忘れられない方もいるだろう。
なので私は、「櫻坂46」を「欅坂46」の継承グループと捉えず、全く新しいアイドルグループとして観ている。

3人のセンターが、それぞれの自分の役目、存在をリアルに表現し、それぞれの形で「櫻坂46」を引っ張っている。

2021年7月9日~11日には、コニファーフォレストにて姉妹グループ「日向坂46」とフェスを開催、初めての全メンバーでの有観客ライブを行った。たまたま「櫻坂46」単独公演の7月9日のチケットが当選した為、私も久しぶりにコニファーフォレストに足を運んだ。様々な企画なども準備され、途中雨には降られたが、公演が始まってすぐに止む。寒暖の差の大きさと、企画や物販などで歩き過ぎで、終了後は、とにかく足が棒というか、産まれたてのヒヨコ状態で、家まで帰るのも困難だったが、やはり有観客ライブ、そしてフェスは好きだ。
秋にはアリーナツアーも決定した。2期生、「田村保乃」の1st写真集の発売決定など、明るい話題が多くなった「櫻坂46」。
どんなグループへと歩みをすすめるのか。
私には今、長いトンネルを抜けた彼女達に「期待」しかない。きっと真っ白な櫻の花は、どんな色にも染まっていくのだろう。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?