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絶望オムライス

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第9回ネット小説大賞を受賞した『絶望オムライス』が、2023年5月31日に刊行となります。 受賞作を第一部とし、残り四部を書き下ろしました。 【目次】 第一部:絶望オムライス… もっと読む
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第9回ネット小説大賞受賞作『絶望オムライス』予約注文開始

第9回ネット小説大賞を受賞した『絶望オムライス』が、2023年5月31日に刊行となります。 受賞作を第一部とし、残り四部を書き下ろしました。 【目次】 第一部:絶望オムライス     第二部:アノ街ーノ天国   第三部:女優の演技メシ   第四部:自立プリン        第五部:「小料理 絶」の希望 装丁はアルビレオの西村真紀子さん、装画はマメイケダさんに担当していただきました。 マメイケダさんに描いていただいたオムライスのイラストは、問答無用で美味しそう。湯気や匂

『絶望オムライス』冒頭試し読み

 ぼくは洋食屋に置き去りにされた子供だ。 「なにか美味しいものを食べにいきましょう。タクはなにを食べたい?」  気丈にも母は悲しい笑みを浮かべた。目の下には赤黒い痣があり、唇から血が流れた。母を殴りつけた父は家を出て行った。泣き腫らした母に手を引かれ、暗くて寒い夜道をとぼとぼ歩いた。  太陽が隠れてしまった暗い街のなかで、その店は淡い光を放っていた。  母とぼくは街角にぽつんと佇む一軒の洋食屋さんにたどりついた。 「オムライスをひとつ」  その場所が「ようしょくやさ

“ぼくは洋食屋に置き去りにされた子供だ” 衝撃の書き出しから始まる、第9回ネット小説大賞受賞作『絶望オムライス』――神原月人さんインタビュー

1万超の応募数を誇る日本最大級の文学賞であるネット小説大賞を受賞した神原月人さん。受賞作『絶望オムライス』を第一部とし、残り四部を書き下ろした連作短編集が2023年5月31日に刊行となります。本書について、神原さんにお話を伺いました。 ――今回の『絶望オムライス』について、これから読む方へ、どのような作品かを教えてください。 神原:主人公は、洋食屋に置き去りにされた過去を持つ西山匠海。五歳になったかならぬかで母の手を離れ、児童養護施設で育つ。父親は「殴る男」で、食事のとき

7月28日【紀伊國屋書店新宿本店3階アカデミック・ラウンジ】神原月人『絶望オムライス』刊行記念 朗読会(朗読:緒方桃子さん)

——ぼくは洋食屋に置き去りにされた子供だ。 衝撃的な書き出しから始まる感動の物語を耳から味わってみませんか。 フリーアナウンサー/ナレーター/朗読家の緒方桃子さん(元MBC南日本放送アナウンサー)は、現在各地で大人も子供も楽しめる朗読活動を実施中です。 『絶望オムライス』の内容を気に入っていただき、著者の神原月人さんと共同で朗読会を開催させていただく運びとなりました。 緒方桃子さんによる朗読、著者 神原月人さんとのミニトークを合わせて60分ほどのイベント後、神原さん、

紀伊國屋書店新宿本店で『絶望オムライス』朗読会開催

朗読会開催実績『絶望オムライス』朗読会(朗読:緒方桃子) フリーアナウンサー/ナレーター/朗読家の緒方桃子さん(元MBC南日本放送アナウンサー)と共同で、『絶望オムライス』の朗読会を開催させていただきました。 朗読者:緒方 桃子(おがた ももこ) フリーアナウンサー/朗読家。鹿児島県に生まれ、幼少期よりミュージカル・ダンス・朗読に取り組む。2011年NHK全国高校放送コンテスト・朗読部門優勝、翌年の春の選抜高校野球開閉会式の司会も務めた。早稲田大学卒業後、2017年-20