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DESIGNART TOKYO▶︎技術▶︎芸術

友人の深地くんが創業150周年を迎えるドイツのモダンジュエリーブランドの「NIESSING」とコラボレーションをして、デザインとアートの祭典「DESIGNART TOKYO2023」に出展しているため、南青山のニーシング東京へ行ってきました。

▲ NIESSING TOKYO(ニーシング東京)
▲奥:深地くんの作品、手前:ニーシングのトピアピジョンシリーズ
▲深地くんの作品
▲プロッターに針をつけて彫刻しているらしいです

深地くんが表現の主軸にしている「Plotter Drawing(プラッタードローイング / ベクターデータを変換・出力する機器を用いてデジタルとリアルの境界に生じる偶発的表現を作り出す手法)」の過去の作品や「Drawing」の響きから「描く」印象が強かったため、今回の「彫る」手法とその精緻さに驚嘆しました。

    ▲深地くんの過去の展示動画

大小様々な三角形が集まり全体を構成している様子は、東京五輪エンブレムを作成された野老朝雄(ところ あさお)さんが東京大学の講義で教えている「個と群」や自然界に多く見られる「フラクタル(自己相似性)」に通ずるものがあります。

↑のゴールドバングルは板状の金属を切削することで剛性を下げて可変性を上げ、切削面積の大小から張力と可塑性を最適化して造形すると同時に耐久性と美しさを両立させています。

「神は細部に宿る」と言いますが、細かな技術が積み重なることで芸術に行き着くのだなと感じました。

一見の価値どころか必見ですので、ぜひ南青山のニーシング東京に行ってみて下さい。

■展示概要
名称:NIESSING×HIROMASA FUKAJI
日時:2023年10月20日(金)~10月29日(日)11:00~19:30
会場:ニーシング東京(港区南青山5-9-10 サンク青山1階)
※来場プレゼントとして、NIESSING×HIROMASA FUKAJI オリジナルポストカードあり

NIESSING | ニーシング
1873年創業のモダンジュエラー、ニーシング(NIESSING)。ドイツの造形学校「バウハウス」の流れを汲む作風は究極のシンプルを追求。それが研ぎ澄まされた美しさの源になっています。
ダイヤモンドが宙に浮いたようなセッティングが特徴の代表作品「ニーシング・シュパンリング®」は2000年、ドイツの高等裁判所に美術品として認定され、著作権を獲得。ドイツやノルウェーなどの美術館に永久所蔵されています。
150年以上の歴史の中で培われたクラフトマンシップ、マイスター達の熟練した技術によって支えられ、現在も斬新なジュエリーを発表し続けています。

https://niessing.jp

深地 宏昌
DIGRAPH主宰
デザイナー/グラフィック・リサーチャー(視覚表現研究者)。

1990年大阪府生まれ。プロッター(ベクターデータを変換・出力する機器)を用いてデジタルとリアルの境界に生じる偶発的表現をつくり出す手法「Plotter Drawing(プロッタードローイング)」を軸に、新しいグラフィック表現の研究を行う。
2023年より堀川淳一郎と共に「DIGRAPH」を発足。
カンヌライオンズ、ザ・ワン・ショー、ニューヨークTDC賞、D&ADアワードなど受賞多数。

https://digraph.jp/

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