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私のホラー体験談

「外科医あっちゃん、幽患です」は一応ホラー作品なんですが、割と私もそういった体験をしています。
まあ単なる気のせいと言えばそうなのかもしれませんが。
個人的にはあまり怖くない話で、ブログに書いたら他の人からは怖いと言われてしまった話です

こんな感じのどこにでもある街角
イラストボックスさんからお借りしました

それは30年くらい前。遠距離通勤で朝の6時前に家を出ていた頃の話。
月曜日の朝、駐車場に止めてある車に乗り込んで道路に出ようと右左確認、その時左側の電信柱のところで誰か倒れている。

そのころ住んでいた街は近くにやんちゃな高校があって、街中でふざけまわる子たちも多かった。近くにコンビニもあるし、夜中中遊んで仲間が何か買いに行っている間あんな風に寝そべっているのかなと思った。
そのまま右側に出ていつものように仕事に行こうとしたが気になる。
バックミラーで確認したらいない。
まだ車通りもない時間だったので、車を止めて降りてみた。
やっぱりいない。しっかり見たのに。

まあいいや
そう思って職場に行ったら、発熱していて38度くらいあった。
当時はまだ、働く人にやさしい環境で働けていたので先輩からも
「人にうつす前に帰りなさい」
これはこの先輩ならではのやさしさ。休暇届を書いていたら、そこへたまたま仲良しの他の課のHさんが入ってきたので

「今朝実は変なものを見て・・・背中払ってもらってもいいですか」

彼女とはホラー話をよくする間柄、先日もHさんは彼女の知り合いが変なものをくっつけていたので
「最近・・・近くで亡くなった人いる?」
と聞いたら、同じマンションの向かいの部屋の人が一人でお亡くなりになっていたそうだ。そんな風にごく自然に見えちゃう人なので、彼女に払ってもらって、安心して車を運転して帰った。

払ってもらったせいなのか、体の重みはどこへやら、駐車場に着いた時には元気だった私。食欲も出てきたので、朝のあの電信柱のところを曲がったところにあるコンビニへ向かおうとした。

電信柱に貼られていた紙にはこう書いてあった。
「〇月〇日(私が見た前の日)ひき逃げ交通死亡事故がありました、目撃者を探しています」

その数年後には、その街をはなれてしまったので、犯人が捕まったかどうかもわからない。捕まっていますように

早退した数日後・・・Hさんにあの時に背中を払ってもらったお礼と、家に着いたら熱が平熱に戻っていたこと、そしてひき逃げ事故のことを話した。

「ああやっぱり、血だらけの若い子がついていたけど、これから長距離運転して帰る森さんには、あの日は何も言わなかったんだ」




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