認定療法士資格をどう活かすのか?その①

こんばんは。2回目の投稿になります。

今回は、

認定療法士資格を、どう活かすのか。

これについて、数回に分けて検討していきたいと思います。

実は僕はこの業界にいて、認定療法士と一緒に働いた事がありません。(交友範囲の狭さ…w)

内情とか知らない分、誤った情報が無いように調べて書きましたが、それでも間違ってたらご指摘ください。

数回に分けて、とした理由ですが、結構骨の折れる作業でして…

僕の今受講しているオンライン講座、GLOBISのクリティカルシンキングでの考え方を元に、練習のつもりで考察してみました。

情報や認識の誤り、論理展開の誤りなど、どんどんご指摘ください。誹謗中傷は受け入れます!
よろしくお願い致します。


イシュー(主題、関心事)
→認定療法士資格をどう活かすか?

背景→
協会に認定されている資格。診療報酬増などは認められてない。
認定→臨床、専門→研究の色が強い。取得者は年々増加傾向。
PTの業界内では一般常識、他業界に知られてないのでは?


PTを取り巻く外部環境分析


政治…診療報酬増加に伴い、点数減少。政府の方針として終身雇用制度はなくなっていく。

経済…PTの給料は減っており、上昇は望めない。

社会…少子高齢化で需要は増えるが、業種が変わっていく可能性。

技術…AIなどのテクノロジーに取って代わられる部分もある。

→PTとして厳しい時代になってきており、少しでも資格を持っておきたいのでは?

前提条件の整理

・PTの業界では一般的な認定療法士制度だが、他職種や一般人にどこまで認知されているかは疑問。

・しかしPTとして本業のみの給料では厳しい、などの煽りを受けて少しでも業界内で認知された資格を取りたいのでは?

発展させたイシュー
→なぜ認定資格を取ろうとするのか?


イシューの分解
→取得者内訳(所属、年齢、領域)

・領域→脳卒中、運動器、呼吸、地域、循環が多い→認定資格を取ろうとするPTは、病院で働く人が多いと推察
・経験年数→10-20年目断トツで多い



特定されたイシュー

→なぜ病院で働く、経験年数10-20年のPTは認定資格を取るのか


枠組み1
病院PTの業務として考えられる要素を並列的(臨床、研究、教育、管理)にあげた。


①臨床→資格を取ることで臨床に知識や技術を活かせるか


仮説①
・患者に対して、専門的な立場から適切な理学療法を提供できるだろう
仮説②
・資格があることで、治療の説得力が増すだろう

検証①
・教育を受けたことを実践できているかはバラツキがありそう→要調査
・スキルが伴うものに関しては適切に提供できているか不明
・専門的な立場でなくても同程度の知識や技術を身につけることは可能
検証②
・患者が資格を認知しているかは不明→要調査
・資格があるから説得力があるのではなく、取得のために知識・技術をつけたことによって説得力がつく。

進化した仮説
・認定資格を取得するための学習が、臨床では役に立っているだろう。

結論
臨床場面では認定資格は不要である。


②研究→資格を取ることで研究を進める役に立つか


仮説①
・資格があることで研究活動に対するコストを所属が負担してくれるだろう
仮説②
・資格があることで研究の協力者が集まってくれるだろう
仮説③
・資格があることで研究に必要な設備を利用できるだろう

検証①
・資格の有無に関わらず、組織にとってのメリットが示せれば負担してくれる制度もある(出張費など)
・物品などの申請は予算次第なので資格の有無によらない
検証②
・資格があると専門性がわかりやすいため人も集まる可能性があるが、過去の研究実績やその研究の実現性や社会的意義の高さが計画に盛り込まれているかどうかによる→要調査
・認定資格を取るまでに必要な学会発表などに協力してくれる人はいるかもしれない
・資格取得者同士で共同研究を進める場面を作ることができる
検証③
・検証①、②の通り。

進化した仮説
・研究を進めるうえでは認定資格は必要ではないが、アドバイスも貰いながら研究を学ぶキッカケにはなるだろう。

結論
・研究を進めるうえでは、コストや設備などのサポートは特別に受けられるかどうかは不明だが、共同研究者を集めるのには役立つ。


③教育→資格を取ることで教育に携わる仕事が増えるか


仮説①
・卒後教育としての講習会の講師をする立場になるだろう
仮説②
・専門書の執筆をする立場になるだろう

検証①
・講習会の講師は人数が限られており、認定資格を持つ人全てのポストはないが、アシスタントなどの依頼を講師から受けることはある
・認定資格を持っていなくても講師依頼が来ることもある
検証②
・認定資格を持たずに執筆に携わる者もいるが、依頼の頻度は増える可能性はある

進化した仮説
・卒後教育や執筆に携わることは出来るが、講師や著者としての執筆は資格だけでは不十分だろう。

結論
・教育的活動には携われるが、主体的には難しい。


④管理→資格を取ることで所属での昇進が望めるか


仮説①
・組織の中のチームリーダーには抜擢されるだろう
仮説②
・組織のトップは約束されないだろう

検証①
・疾患別にチームが分かれている組織では、専門分野に長けた人間をリーダーとして置くことが多い
・年数的にも組織の上と下をつなぐ立場として適材である
検証②
・リハビリテーション科のトップは一人のことが多く、認定資格がポストの約束にはならない。

進化した仮説
・チーム単位でのマネジメント業務は任されることがあるが、認定資格だけではトップの役割を任される可能性は少ないだろう

結論
・あくまで専門家としての役割を担うため、認定資格取得者はチームリーダーとしての役職がメインであり、認定資格が組織の管理の立場を決定する因子ではない。



イシューに対する結論

自己研鑽の証としての資格であり、専門的な知識を身につけ、教育、研究、管理のステップアップに繋げるために取得している。
しかしそれらのステップアップは最終段階まで約束されたものではなく、現状、認定資格取得者のすべてが主体的な活動には活かしているわけではなく、それ以上の意味を持たない。


結論から生まれた新たなイシュー1
→なぜ主体的な活動に活かされていないのか。

次回は、今までの分析とは別の論点(枠組み)で検討してみたいと思います。
論点を変えるとまた別のイシューが生まれるのでしょうか。楽しみです。

今回出たイシューの深堀もしていきます。それでは。

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