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SUHOのことについて

友人や知人にこれを伝えると、ほぼ全員がキョトンとした顔をする。
いやいや、あなたのお店これまでどんだけそのSNSとかにお世話になってのよ!とツッコまれてもしょうがない。
しかし、今回のSUHOでは店内撮影禁止というルールを結構悩んで決めたことを書きたいと思う。

自分の店はSNSやメディアと一緒に成長してきた。
特にDAY&NIGHTは、その外観や雰囲気から雑誌などに取り上げられることも多々あり、その後に出したHAPPY HOURはコロナの影響もあって最初はかなり厳しかったものの、オニオングラタンスープがSNSでバズって何とか皆様に認知される機会を得たのだった。
だからどの口が言ってんのよ、となるのだが、そのようなお店を持ってきた自分だからこそ思うこともあるのかなと最近は思い、
・気持ちの良い空間を作りたい
・永く愛されるお店にしたい。
その理由で店内撮影禁止というルールを設けさせてもらった。

DAY&NIGHT

SNSにどうしたらうまく取り上げられるか、どう撮ったら綺麗に見えるか撮る時間や角度、場所など沢山のことを試行錯誤して来たこの5年間。
お陰様で、自分の経営する全ての店舗を合わせると飲食店にしてはまぁまぁな数の人がフォローしてくれたりしているので、一応SNSをうまく使っているとはいえるかもしれない。
気持ちの良い空間を作ることが自分の使命だと思っているが、SNSに注力することで店の方向性とは少しずれた営業になってしまったところもある。
特に働いてるスタッフにとってはなかなか厳しいものだったと感じることもあり、
メニューの説明をしてもメニューには目もくれず、携帯を見ながらこれください。と言われる事が毎日、何度も続く。
写真を撮るためにテーブルでずっと放置されたままの料理は美味しいものを美味しいタイミングで食べて欲しいというこちらの想いとは裏腹に全ての料理が出揃って、そこから長い写真タイムが始まるのを眺めていなければいけないスタッフ、特に自分にとってはかなりキツい時間だったのだ。
写真に収めることが全然悪いわけでは全く思っていないし、自分もよく店の料理なども撮ったり、海外に行けば店の中の写真を撮って参考にしたりするので、撮りたい気持ちは分かる。
しかし、飲食店が好きでこの職業についたのにこのままだとこの職業を嫌いになってしまうんじゃないかと思うようになった。
解決策は調べてもなかなか答えはなく、
うまく付き合っていくしかないよね、しょうがないよね。
周りに相談しても話題のチャットGPTに聞いても教えてはくれなかった。
SNSでバズるための方法や情報は世の中に溢れているけど、バズってからどうすれば良いのかはどこにも載っていなかったのだ。

お客様がいい店だなと思ってくれるのと同じくらい働くスタッフが安心して働きやすくいい店だなと思える店にしていきたい。
飲食を通じてお客さんとコミュニケーションをとりながら、みんなでいい空間作りをしていきたい。

今回のSUHOは7坪というとても狭い店で、お客様とのやり取りやレスポンスがどうしても近い距離で生まれる為にどうにかいい解決方法がないかと悩み、苦しくも出した答えは店内は撮影禁止ということ。
ただ、それを重い雰囲気で伝えたくも無かったし、
ダメ絶対!!というほどの鉄壁のルールというのにもしたくなかった。
お客様がそのことに気がつかずに愛おしい瞬間をパシャリと撮ってしまってもお咎めはなし。
それくらいの温度感でやっていきたい。

最高にポップな男の登場

守口星 8歳


店内撮影禁止、それだけ聞くとお堅い店主がやってるのかも。。と思われても仕方ないルールをどう伝えればいいのか、考えた。
もっとフランクな言い方がないかなとか、どういうビジュアルにしたらみんなが嫌な気持ちにならないだろうか、、
お堅めのルールなので、ポップにカジュアルに店内撮影禁止というのを伝えることは出来ないだろうか、、

そして、最高にポップな男を見つけたのだ。それが、自分の息子、守口星(せい)8歳
息子にこれを描いてとお願いしたら、120点満点のビジュアルを作ってくれた。
今の彼にしか描けない最高のデザイン。
お手本なんて良く見ないで適当に描いたから、最初にPhographyになっていて、
なんか抜けてるよ!と指摘すると あ!と慌てて t  を描いて
いやまだ抜けてるよ!と言うとhとtの間にoを入れて 
す になっちゃったとケラケラ笑ってる。
こちらも笑って これは最高だわ、ありがとう!
ポケットに入ってた600円をご褒美に渡したらめっちゃ喜んでいた。

入口の扉には友人のチョークボーイに息子が描いた文字を写してもらうという
なんとも贅沢なお願いをして、最高の出来上がりに。
まさか息子はそんな風に使われるなんて思ってもなかったから嬉しそうに、恥ずかしそうに喜んでいた。
これからトートバックにしようかと思っていて、それを息子に伝えると、売れた金額の10分の1くれと交渉してきたので、それはお断りしておいたw
また違うものを描いてもらうからその時にお小遣いをあげようと思う。

トートバック販売予定 (限定)


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