『ネット上の仮想空間に若者向けのハローワーク開設 日本初、アバターで就活相談』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.3.3
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■ネット上の仮想空間に若者向けのハローワーク開設 日本初、分身の〝アバター〟で就活相談
メタバースで就活、民間ではこれまでもあったと思いますが、公の機関であるハローワーク・全国の労働局としては日本初の試みなのだそうです。
アバターで匿名相談
自宅からでも就職相談会に参加可能で場所にとらわれない点と、アバター姿で性年代や見た目などにとらわれずに匿名性を保って相談できる点がメリットだとしています。
リアルな採用の応募でも、最近では転職エージェントから送られてくる履歴書の名前、性別、年齢などが非公開のものが多くなってきました。
アバターならさらに見た目もわからなくなり、より匿名性が高まります。
企業が匿名の仕事を作ることが必要
フルリモートワークの職場やフリーランスにタスクを分担発注するような現場では、本当に一度も顔を見たことがない相手と仕事をすることも多くあります。
当社でも「BLOCKSMITH AI Lab」というAIの研究開発をしている部門から嘱託している皆さんとは一度もリアルでお会いしたことがありません。この部門だけでなく動画などを発注している大勢のクリエイターの皆さんとも一度もお会いしたことがない方が多くいます。
対して、正社員雇用しているスタッフは全員リアルに顔を合わせます。超遠隔地のフルリモートな人を正社員雇用することは今のところやっていません。
納品成果物の質や量だけで評価することに近い部門については、匿名での業務はフィットします。対して正社員の場合は、1点1点の納品物だけではなく、会社のビジョンへの共感、業務に取り組む意欲、プロセスなども評価します。これを完全匿名でやるのはなかなか難しい。
アバターの匿名面接だけで正社員を採ることは当社では難しいと言わざるを得ないのが現状ですが、納品物単位の業務であれば今でも実績がありますし、お願いできる人との出会いが増えるのは有り難いと感じます。
人手不足の中で、匿名でなら働ける人を獲得する
失業や就業しない理由はひとつではなく、働き方が多様化しているなかで統計的に捕捉できない収入の得かたが増えているのかもしれませんが、総務省の統計によると確かに若年層は全年代平均より完全失業率が高く出ています。
15歳からカウントしている15~24歳はともかく、25~34歳の3.5%は全年齢平均より1ポイント上回っています。
匿名・フルリモート・納品単位の受発注はアバターの匿名面接でも発注しやすのですが、反面、プロセス評価や人情的なものが入りづらいドライな関係になりがちです。
むしろドライなお仕事関係をお互いに臨む場合はフィットします。ウェットな仕事の仕方が苦手な人が若年層に増えているのかもしれませんが、年代によらず増えている印象もあります。
副業も今後ますます増えてくるでしょうし、正社員にこだわらない働き方も増えてくる中で、メタバースによる匿名アバター面接に対応することが、雇用側・発注側の企業にも求められるようになるかもしれません。
なにしろ人手不足は今後もずっと続きますから、匿名でなら働けるという人を獲得していくニーズはきっとあるはずです。
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