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初めて書いたファンタジーBLが大コケしてしまった理由と公募用BL小説のお約束


こんばんは。morimau です。


なにゆえ、初めて書いたファンタジーBLが大コケしてしまったのか……。
とほほ💧  ……なのですが、自分自身の反省を兼ねて書いておきたいと思います。


一番の理由は、【書いてる張本人が、何を一番書きたいのかが分かっていなかった】こと。
この小説で何を書きたいのかを、ちゃんと把握していなかった。
作者なのに……。

「……morimauって、阿呆なの?」
「BLなんだから、書きたいのは受けと攻めのラブラブでしょうが?」という冷ややかな声が聞こえてきます(笑)

そうよ、その通り。わたしは阿呆。
阿呆だから、その当たり前がよく分かっていなかったの。
【受けと攻めのラブラブ】を書いたつもりが、「つもり」なだけで、全然書けていなかったの……。


でもこれ、『アマチュアBL小説書きあるある』なのだそうです💦

わかります。
あの設定も、このエピソードも入れたいし、あのシーンもこのシーンも、その人物も登場させたい!
……とあれもこれも、てんこ盛りにしてしまうんですよね。
特にファンタジー系(笑)

それで、どうでもいい(本人的にはどうでもよくない、のだけど)世界観の説明だとか、キャラクターのバックボーンだとか、脇役がどうしただとか、周辺部ばかりに力を入れて書いてしまって、肝心のメイン・キャラどうしの恋愛の機微が、まったくのおざなりに……。

独特の世界観や設定を考えつくと素人は、「これこそがオリジナリティーだっ!!」と盛大に勘違いしてしまって、主人公の変化(成長)やメイン・キャラ二人(あるいは複数キャラ)の恋愛に、世界観と設定を絡めることなく、平行線を保ったまま物語が終わってしまうのですね。

で、読んでる人は、「なんじゃこりゃ。この世界観も設定も、受けと攻めの恋愛にはぜんぜん関係ないじゃん。そもそも最初から必要ないんじゃね……?」と思ってしまう。

すんません、このまんま morimau はやらかしました💦

後からじっくり読み返してみると、別にこの小説がケモ耳ファンタジーである必要性が……どこにもない……。
単に自分がモフモフの動物が好きだから、モフモフを書きたかっただけ。


いや、それも広義の意味では萌えだし、広義の意味ではテーマ(小説を書く理由)にもなるかもだけど、最大の問題はわたしに筆力がないから、ぜんぜん萌えが伝わってなかったってこと。


この一連のあれこれって、そもそも筆力以前に、【商業BL小説がどういうものなのか】、もっと突っ込むと【恋愛小説って、どうやって書くのか】が、まったく分かっていないから起こったことなんじゃないかと、阿呆な morimau は気づくのです。


【恋愛小説】とは『男女間もしくは同性間での恋愛を主題とした小説』というのが、一般的な認識らしい。
さらに【恋愛】を辞書で引くと、『特定の人に特別の愛情を感じて恋い慕うこと。また、互いにそのような感情をもつこと』(デジタル大辞泉)となっています。

この二つを合わせて考えると、《別に交際から破局、もしくはゴールまでを全部書かなくても【恋愛小説】は成立する》ということになります。

でも【商業BL小説】、特に【新人賞応募作】は、『出会いからゴール(ハッピーエンド一択!)までの全部を書く』という暗黙のお約束があり、さらに『攻めが受けを激しく愛している(執着している)様子を書くこと』という隠れた、大きな大きな国家機密レベルのお約束がある(らしい)。

大切なことほど秘するのが日本の伝統文化ではあるのでしょうが……。
「これっ、新人賞の募集要項に明記しといてくれえぇぇぇっ!!」と激しく思いました。
この二つを書いておいてくれれば、書く側も迷わなくて済むし、審査するほうも楽になって、winwinなんじゃないかなぁ……。

そう、わたしの書いたBL小説には『攻めが受けを激しく愛している(執着している)様子』という、決して決して外してはならない最大の萌えポイントが、きちんと書かれていなかったのでした……💧

地頭のいい人なら、数作BL小説を読めばそのくらいのお約束、すぐに見抜くのでしょうけれど。
ほら、morimau阿呆だから。
3作書いて、さらにプロの方や、本やらに教わって、初めて「はっ!!」と気づくレベルなのでした。とほほ……💧


あんまりごちゃごちゃ書くと、また訳が分からなくなるので、まとめます。

1.公募用(商業レーベル)のBL小説とは、『二人(または複数)の出会いからゴール(ハッピーエンド)までがすべて書かれ』、なおかつ『攻めが受けを激しく愛している(執着している)様子を描いた』小説である。

2.BL小説の設定および世界観は、受けと攻めの恋愛を進め、二人を葛藤させ、関係を深めるためのものでなくてはならない。


ほんとに「もっと早く気づけよ!」と、いろいろ自分に突っ込みたくなりますが、書いてる最中は盲目状態。
書きあげて、少し(いや、かなり)時間が経って頭が冷えてこないと、どうにも【自分の書いたものを客観的に見る】のは無理みたいです。
だから、プロの方々(編集者さん)の目が必要になってくるのだと。


以上、あくまでも【(今は)公募に出しても受賞できないレベルの morimau】(自虐しつこい💦) が、3作の長編BL小説執筆のしくじりから学んだことです。
そのことを念頭に置いて、読み流していただけたら幸いです。


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