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ビジネスでの勝ち組になれ!『ゼロをイチにする法則』~第8章~情報解禁2nd

日本をサッカー大国にする⚽

さて前回の第7章では、2002年日韓ワールドカップ開催決定からの基礎知識をお伝えしました。
今回は日本代表のユニフォームを60万枚販売するために行った、『ゼロイチ』を1つ1つご紹介して行きます。
2002年W杯に深く関わった関係団体や企業が1つのGOAL目標を持つこと!それぞれの力(人脈、資金、影響etc)を分散させるのではなく、集結させること!
実はこの作業が、マーケティングを広告代理店(電通、博報堂、ADK、東急、読広、、、)に頼っていた時代ではとても難しい作業でした。
なぜ難しいのか?
広告代理店のビジネス手法を理解すれば、それがなぜ難しいのかを知ることができます。
広告代理店のビジネス手法を簡単に説明すると、広告権利、大会権利、イベント権利等の権利を取得して、その権利を独占することで価値をつけ、仕入れ金額(権利取得額)の何倍もの値段で売ることを主としています。
この手法により、権利側(広告代理店に権利を売った側)は金額を保証してくれるメリットはありますが、他の企業等と協業してマーケティングの最大化を効率的に図ろうとする行為はタブーとされています。
また、この手法は一種の独占禁止法に近いビジネスと取ってもいいと思います。 今回は詳しく触れませんが、次回以降で電通社によって苦しめられたJリーグの実態をご紹介したいと思います。
話をユニフォームを60万枚販売するための1つのGOAL設定に戻しましょう!!
まず我々は、日本のサッカーを大きくしたい、強くしたい、日本をサッカー大国にしたいと思っている熱いメンバー達で集まり、語り合いました。
日本サッカー協会、KIRIN、アディダスジャパンのKeyメンバー達です。
どうしたら、ヨーロッパの試合当日のまちのようにできるのか?
ヨーロッパでは、サッカーの試合当日は、まちの至る所でサッカーのユニフォームを着用している家族が歩いていたり、CAFEやBARに多くのファンが集まり熱狂している姿を見ることができます。
もちろん、スタジアムではユニフォームを着ていないファンはひとりもいません。
我が国日本でも、このような状況を当たり前のように作りたい💙
そうです、もはやサッカーを日本のスポーツの文化にするしかない
このW杯を通じて、日本をサッカー大国にするぞ!!
集結したKeyメンバー達の共通のGOALが決まりました。
日本を青に染めよう🗾

『日本ブルー化計画』

当時、サッカー協会ビルがあった渋谷区
そしてわたしが生まれたまち渋谷区をサッカーの聖地にしよう!
まずは渋谷から青く染めて行こう💙
渋谷区の商店街の方々のご理解とご協力を得ました。毎日関係メンバーがハチ公前に集結し、青いゴミ袋を片手にゴミ拾いをしながら、ブルーのキャンドルを配りました💦
そしてアディダスは、日本ブルー化計画のテーマに沿って、日本全国をサッカーで熱狂させる『FEAVER』の広告を、渋谷中心に実施しました。
通常の5倍~10倍程の広告費を投下しました●~*
KIRINは、ビールサーバー当たる! ビールグラス当たる!などキャンペーンのいままでのプライズを、すべてブルーの勝ちT(アディダス製)当たるとして110万人規模のキャンペーンを行いました。
この時代100万人を超えるプライズを打ち出す企業はなかなか無いと思います。

勝ちT KIRINキャンペーン

これ以外では、全国6000店舗を運営するコンビニエンスストアの『ファミリーマート』のスタッフ達にユニフォームを着用して頂き、店舗では下記のよなファングッズを販売しました。

スポーツ店には足を運ばない、全国のお年寄りの方々にもユニフォームを着て貰いたいとの思いから、全国の2万5千か所ある郵便局でサッカー日本代表のユニフォームを販売しました。
それ以外にも当日、日本サッカー協会(JFA)のオフィシャルスポンサーをしていた、各社と直接話しをし、『日本ブルー化計画』への賛同を求めました。
すると、みずほ銀行はTV-CMでサッカー日本代表を採用し、銀行員がユニフォームを着用してくれました。
JALは飛行機をサッカー日本代表応援機して、ラッピングし、キャビンアテンダントの皆様が着用し、機内販売も行いました。

そして、WC開催が近づくとTVはサッカー日本代表一色となりました。『日本ブルー化計画 』を実行した最強プロジェクトメンバー達(当時のアディダスジャパン社員のKeyパーソンが軸)が、60万枚販売達成に向け、最後の仕掛けを行いました。それが、『折り鶴』企画です。
ブルーの折り紙を、全国の国民に折って頂き、集めました。
270万羽が集まりました◎
そして、WCの決勝後の記念すべきセレモニーの会場で国民の想いが詰まった270万羽の鶴が舞い降りたのです!!

『日本ブルー化計画』は大成功し、60万枚のユニフォームを販売することが出来ました💙
次回は2002年サッカー日本代表のゴールキーパー(GK)として大活躍した川口能活選手獲得の裏側を特別にご紹介します。

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