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フリースタイルピアニストけいちゃん作詞作曲シンフォニア(映画「美男ペコパンと悪魔」主題歌)の世界を紐解く…かもしれない個人的考察と感想文Vol.12(最終回)

【Vol.12 最終回そして4つ目の世界】



〈シンフォニアMVはコチラ↓〉


〈映画「美男ペコパンと悪魔」公式HPコチラ〉


〈はじめに〉

この文章は私が映画「美男ペコパンと悪魔」と主題歌シンフォニアのMVを見て感じた事と主観的なイマジネーションで自分の頭の中を整理する為にまとめた個人的な考察と感想文である。

〈3つの世界を描いた主題歌〉

けいちゃんご本人がインタビューで3つの世界を描いていると語っていたこの曲。考察をしていく上で大前提となるその3つの世界を記しておく。

【3つの世界とは】

1.映画の中 現代世界(隼人と亜美)

2.映画の中 さらに物語の中 中世世界(ペコパンとボールドゥール)

3.映画の外 MVに描かれている世界・私達の居る現実の世界(けいちゃん自身も含む)

概ねインタビューでけいちゃんが答えていた事だがそれに加えて私の主観を含み独自の解釈となっている。


〈前回のVol.11はコチラ↓〉



【終わるのは運命】

始まりがあれば必ず終わりがある。
この歌詞考察を始めた時からいつしかそれが終わるのは運命であった…

とか映画の予告版ぽく渋い声で読んでみていただきたい。こういうの一度書いてみたかったんですという筆者の個人的趣味でやっている。

さあ、これでシンフォニアの歌詞考察も最終回。
今まで書いてきてやっとだという思いもあれば、あぁこれで終わってしまうのか寂しいなという思いもある。
けいちゃんのファーストアルバムの「殻落箱」には他にもけいちゃんが作詞した歌があるのでいつかその中の曲の歌詞も考察してみる日が来るかもしれない。


【愛してるの意味から始まって】


何事も最初が肝心というものだが最後の締めはそれと同じ、いやむしろ全て回収してラストを飾る言葉は1番重要だと言って良い。
「愛してるの意味」から始まったこのシンフォニアという曲の歌詞の世界はもちろんその"愛"が重要なテーマだ。
そのテーマの中で様々に散りばめられた言葉の伏線をけいちゃんは最後どのようにまとめ上げたのか見ていこう。


【歌の最後を飾る歌詞達】

「僕は知らない
あなたが愛した世界
迎えに行くよ
その景色を知るために二人で
前に進めんだ」

前回「僕は知らない」が出てきた時は続く言葉は「明日の僕がいる世界」と"僕"が中心になってストーリーが展開した。"僕"が1人で孤軍奮闘していた印象がある。
しかし今回「僕は知らない」に続く言葉は
「あなたが愛した世界」
最終的には「二人で前に進めんだ」
となり独りの世界から二人の世界へと大きな変化を遂げている。
例のごとく3つの世界別に"あなた"が誰かを考えていこうと思う。

①隼人と亜美の世界
"僕"は隼人 "あなた"は亜美

「僕(隼人)は(まだ)知らない 
あなた(亜美)が愛した世界」

付き合ったばかりの若い2人はまだまだお互いの事を知らない。昏睡状態に陥ってまるで夢の中を彷徨っているような隼人が"僕"だと考えると「迎えに行くよ」はつまりその夢の中から現実世界に戻ってくると考えられないか。

「その(あなたが愛した世界の)景色を知るために二人で前に進めんだ」

今までは別々の道を歩んでいたが"僕"は"あなたが愛した世界"を知りたくてこれからはその世界を一緒に共有し二人で未来へ向かって進んでいきたい、進んでいけるさ、進んでいこう!

という意味だと解釈した。

②ペコパンとボールドゥールの世界
ほぼ①の隼人をペコパン、亜美をボールドゥールと置き換えて考えてもらうと当てはまる。
違う点はペコパンは昏睡状態になっていた訳ではなく世界中を放浪していたという事。
待ち続けるボールドゥールとは別の世界を歩んでいた事は①の隼人と亜美の状況と同じである。

愛し合っているとはいってもまだ婚約中の身であるペコパンはボールドゥールの"愛した世界の景色"をほぼほぼ知らない状態。
ペコパンが放浪の旅から戻りこれからボールドゥールを"迎えに行くよ"と言っている。
その後は①の隼人と亜美と同様で

"今までは別々の道を歩んでいたが"僕(ペコパン)は"あなた(ボールドゥール)が愛した世界"を知りたくてこれからはその世界を一緒に共有し二人で未来へ向かって進んでいきたい、進んでいけるさ、進んでいこう!"

最後の部分はスッキリと"進んでいこう"だけでも良かったのだが「進めんだ」という言葉の中には
"進みたい"という希望、"進めるだろう"という期待と予測、"進んでいこう"という自分と相手を鼓舞するような断定の気持ちが全て込められているような気がして筆者の超訳として
"進んでいきたい、進んでいけるさ、進んでいこう!"
とまとめた。

③映画の外の観客の世界
ここは超個人的趣味に走るが最終回なので許して欲しい。
"僕"をけいちゃん
"あなた"をけいちゃんを応援する私達
と置き換えて考えてみよう。

"僕(けいちゃん)は(まだまだ)知らない
あなた(達→けいちゃんを応援する人々)
が愛した世界(皆が求めるものを知りたい)
迎えに行くよ (きゃー!→筆者の心の声)
その景色を知るために二人(けいちゃんとけいちゃんを応援する大勢の人々)で前に進めんだ!
→未来へ進んでいきたい、進んでいけるさ、進んでいこう!"

"二人"というのは何も1対1とは限らないと考えた。思いきり個人的趣味の勝手な超個人的解釈である事を重々理解していただきたい。しかし筆者の心の声は多くの方々に共感してもらえるだろうと"信じてんだ"


【え?4つ目の世界と中継が…】

上記の3つの世界別の解釈で歌の最後の歌詞
「前に進めんだ」
までの考察が終わった。

しかしこの歌詞考察をVol.1〜Vol.12まで続けてくる中で私は"4つ目の世界"を生み出していた。
中継がつながっている。

筆者:「新宿歌舞伎町の裏路地にいるアニキと手下の悪魔さーん!」
悪魔:「ハイ、こちら悪魔です。筆者さんどうもお疲れ様した!ご紹介しやす。コ、コチラがアニキ様でごぜぇやす!」
アニキ:「どうも、歌舞伎町裏路地のアニキです。
今回悪魔が歌詞の中で大活躍という事で舞台にまで上がらせてもらってキラキラさしてもらったりなんかしやしたそうで…あ、ありがとうごぜぇやす(感涙)」
悪魔:「ア、アニキぃ〜(こちらも感涙)」
筆者:「お疲れ様でした(もらい泣き)」
「悪魔さん、見境なく嫌々踊ったり歌ってもまだ足りないと言われたり従順なってキラキラしたりされてましたがご苦労はありましたか?」
悪魔:「ハイ、最初はアニキから何を求められているか訳も分からず半泣きでマジ嫌々だったんスが従順なってやってみた結果コレで良かったのかな、皆さんに喜んでいただけたのかなと気持ちがキラキラしています。アニキのおかげです。」
筆者:「アニキさん、ずいぶんと無茶ぶりだなというのが正直な感想ですがこの役ドコロを演じきった今のお気持ちは?」
アニキ:「いきなり唐突に踊れとか歌えとか足りなねぇとか、そりゃまぁそうッスよね(苦笑)
でもアッシもけいちゃんさんが書いた神歌詞に従って…その意味では従順なってやってみて悪魔と一緒にちったぁキラキラ出来たんじゃねぇかって思ってやす。けいちゃんさんに感謝ッス。」
筆者:「歌舞伎町裏路地の近隣住民の反応はいかがでしたか?」
悪魔:「そこは事前に根回ししてたんで最後に騒いでこうか!ってアニキから言われても思いきりやれたのが良かったと思ってやす。」
筆者:「悪魔的状況の舞台裏には見えないご苦労もあったんですね!アニキさん、悪魔さんお忙しいところありがとうございました!」
アニキ・悪魔「ハーイ!お返ししまーす!
ありがとうごぜぇやしたぁ(二人とも満面の笑顔)」

4つ目の世界の住人アニキと手下の悪魔もまた
これから「前に進めんだ」ろう二人なのだ。
男女の恋愛ばかりが愛ではない。
愛の形は様々でそれぞれだ。


【始まりと終わり】


「愛してるの意味」
その言葉で始まった物語。
「前へ進めんだ」
けいちゃんは未来へ一緒に進もう!という力強い言葉で歌を締めくくった。
"愛をもってこれから創り出して行く未来"
私が受け取ったのはそんなメッセージ。

あなたが受け取ったのはどんなメッセージだっただろう?
きっといつかそれぞれがそれぞれの想いをけいちゃんに伝えられる日が来るかもしれないと信じながらこの歌詞考察を終えようと思う。

【Vol.12おわり】

【Vol.12後記】

いかがでしたでしょうか?
Vol.1〜Vol.12まで3万文字に迫る大作となりました。これはけいちゃん作詞のシンフォニアの歌詞考察をするという形を借りた私の独自のフィクションと考えていただきたいと思います。
私の文章でひと時でも楽しんでいただけたのならこんなに嬉しい事はありません。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。

〈素晴らしい曲を生み出したけいちゃんに捧ぐ〉

【完】



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