サモナーの存在を再び希う

サモナーとは

リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends)におけるプレイヤーのことをサモナーという。ゲーム上で表示される名前はサモナーネーム、そして試合ごとにもらえるXPで積み重ねるのはサモナーレベルといった具合だ。
これはもともとリーグ・オブ・レジェンドというゲームの中の世界観で、【サモナーがリーグでチャンピオンを召喚してサモナーズリフトで争わせる。チャンピオンは各国の代表や実力者、あるいはリーグ以外に生ける場所をもたぬ異端の者、あるいは危険な存在】だという設定があったからだ。だがチャンピオンを増やし、そしてユーザーが愛する世界観を確固たるものとするために2014年この世界観の再構築へと舵をきることがdevで明かされる。

A BIT OF BACKSTORYの項にて

Furthermore, the very idea of all-powerful Summoners made Champions little more than puppets manipulated by godlike powers.

とある。Google翻訳につっこんだところ【さらに、強力な召喚師のアイデアは、チャンピオンを神のような力によって操られる人形以上のものにはしなかった。】と。これ以降に出現したチャンピオンに思いを馳せてみれば確かにバードやオルレオン・ソル、さらにはオーン登場によって半神半獣になった存在などルーンテラのスケールというものはぐんと大きくなり、ダーキン、ヴァスタヤ、超越者などの種族整理も行われつつある。

でも勿体ないと思う

確かにリーグの存在、そしてリーグへの参加という理由を常に設けなければならないときけば頷けるものはある。ユニバースははるか古代ルーン戦争の前の物語も紡ぎいまもなお時計の針をすすめデマーシアも新しい変革をむかえようとしている。

去年はまさにユニバースの大変革ともいえるマップがあらわれ大量の物語やバイオのブラッシュアップが行われた。その中でも象徴的なのがこちらの動画

放浪の魔術師ライズが集めるワールドルーン。それは危険な力を秘めかつてルーンテラを混沌の渦へと陥れたもの。彼はそれを人知れず封じようと大陸を駆けずりまわっている。そのワールドルーン、動画に登場するそのデザイン、色彩が2018年より刷新されたゲームプレイのルーンと同じものだったのだ。そんなん燃えるやん!!

なのにもうサモナーの設定はないんですよ。えー(・3・)てなりますよ。ただのゲームUIやシステムにしかすぎなかったものが世界観とシンクロし意味をもつ。滾るじゃないですか。プレイヤーじゃないんですよサモナーなんですよ!!わざわざ違う名前がある意味が欲しい。

宙ぶらりんはいつまで?

2017年11月あたりからチャンピオンバイオがいっせいに改変になり、その後新チャンプやリワークチャンプの登場とともに多くのバイオが新しくなってお目見えしたのが2018年。中にはフィードバックによって年内のうちにまたさらに修正を得たチャンプもいる。その中でリーグの存在やサモナーの存在は段々となくなってきた。だがゲームプレイ、ゲーム中のチャンピオンの台詞となると話は別で基本リワークでもない限り台詞が追加・変更されることはない。そのなかでチャンピオンたちの中には私たちにむかって「サモナー」と呼びかける者たちがいる。実はこれ好きな人が結構いると思う。私もフリーでルブランをつかって自分の現在位置がわからなくなったとき「おちつきなさい、サモナー」といわれて「ハイ…」と沈静したものだ。彼らはリワークでもない限り私たちに呼びかけてくれるが、全員のリワークを待つよりも(そもそもリワークが早急に必要なチャンプばかりではない)サモナーの設定をささっと作り変えてしまってもいいのではとおもっている。

私たちは彼らを操れているか?

その後せつにサモナーの定義を復活あるいは再設定してほしいとおもったのは去年のworldsだ。

チャンピオンの武器を取る選手―すなわちサモナーだ。先のブログには操り人形とかいていたが、いまもそんなイメージをもっていたらこんな映像にはたどりつかないのではないか?観戦している私たちは選手たちのそのプレイにチャンピオンそのものを見る。Worldsだけではない。この年のMSIではcapsのブラッドミアが機械の淑女の命を吸いつくし、Impactのシェンが姿なき暗殺者カ=ジックスに殺気駆けを仕掛けた姿に黄昏の瞳を見た。頂点に上り詰めんとしている人々のその研鑽の結果に驚嘆し、憧れ、心を揺さぶられる。ひりつくような闘争を制し立ち上がった、晴天の中チームのマークを輝かせAmbitionを見下ろしていたのは何だ、サモナー像だよ!!(※)この栄光の頂点であるWorldsのシンボルが、「あー昔は設定があったんだけどねぇ今はよくわかんないやHAHAHA」のままにしておくのはあまりに、あまりにさみしいじゃないか。
私のへたくそなプレイはまさに手足を紐で吊り下げたような操り人形のようなぎこちなさかもしれない。けど頂点を目指す彼らがどれほどにチャンピオンを理解し、学び、愛し、苦楽を共にしたか想像に絶するものがある。

私個人としてはゲームプレイより世界観について考察したり妄想したりユニバース読んだり絵をかいたりしている方が多いのではないかという節があるが、サモナーの設定に関してはなによりこのWCSの象徴のために、サモナーの設定を復活あるいは再設定を希望するものとする。

(※参考動画。0:30からあらわれる紫のローブの集団が当時のサモナー)


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