ようやく桜が咲いたと思ったら、もう散ってしまった。

桜が咲き始めたので、心弾ませ花見に行かなきゃなあと思い始めたのに、気がつけばもう散っていた。早すぎる。あまりにも早すぎる。

ぱっと咲いてさっと散るのが桜の美しさという面もあろうが、それにしたって早すぎる。春の訪れを告げるためにぱっと一瞬光ったライトのように、桜は咲いて散ってしまった。

だいたい、桜の咲く今頃は天候が悪い。晴れた日に花見に行こうと思っていても、そんな日はほぼ無く、機会をうかがっているうちに散ってしまう。さらに、強い風が吹き、容赦なく花びらを散らしていく。

更には、杉花粉。花粉症の僕は、外に出るのもおっくうになる。マスクをして花見に出かけても、あの桜のほのかな香りを楽しむ余裕も無い。桜の季節は短くても、せめて花粉が無ければまだずいぶんましなのだが。

近くの学校の見事な桜並木は、道路までずいぶんはみ出していたので、去年ばっさり枝を切られていた。枝ぶりを少し考えて切れば良さそうなものをぶつ切りにしたので貧相な姿となり、花もほとんど咲かなかった。がっかり。

そんな訳で、今年は桜を満喫していない。待ちに待っていたので、ちょっとがっかりでした。