コーヒー屋の妻。

森の中でコーヒー店「森とコーヒー。」を夫婦でやっています/その妻の方です/ <経歴>北…

コーヒー屋の妻。

森の中でコーヒー店「森とコーヒー。」を夫婦でやっています/その妻の方です/ <経歴>北海道大学出身→食品分析の財団に7年勤務→個人事業主(コーヒー屋)/札幌→福岡県糸島市へ移住 /移住のこと、転職&開業のこと、お店作りのこと、夫婦で事業をやるあれこれを綴っていきます。

最近の記事

ブラッシュアップ童話<その4>夜の森で耳をすませて。

こちらの文章はブラッシュアップ作業中(読者と一緒に文章を推敲していく試み)の未完成な童話です。ブラッシュアップの参加方法はこちらをお読みください。説明投稿へ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ここは北国のとある森の中。ここに織りなすのはこの森にまつわるストーリー。 物語の中には、大人のあなたが忘れてしまった何かがきっと落ちている。 題名 夜の森で耳をすませて。森に夜がやってくる。そして全ての生き物は眠りにつく。 リスも、キツネも、クマも、その子供たちも

    • ブラッシュアップ童話<その3>森のどこかにきっとある。

      こちらの文章はブラッシュアップ作業中(読者と一緒に文章を推敲していく試み)の未完成な童話です。ブラッシュアップの参加方法はこちらをお読みください。説明投稿へ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ここは北国のとある森の中。ここに織りなすのはこの森にまつわるストーリー。 物語の中には、大人のあなたが忘れてしまった何かがきっと落ちている。 題名 森のどこかにきっとある。 闇雲に森を歩く。 お母さんに叱られてあたしはとても機嫌が悪い。だってお母さんは何にもわか

      • ブラッシュアップ童話<その2>それが森にないならば。

        こちらの文章はブラッシュアップ作業中(読者と一緒に文章を推敲していく試み)の未完成な童話です。ブラッシュアップの参加方法はこちらをお読みください。説明投稿へ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ここは北国のとある森の中。ここに織りなすのはこの森にまつわるストーリー。 物語の中には、大人のあなたが忘れてしまった何かがきっと落ちている。 題名 それが森にないならば。 がおお。 今日も山登りの人間を驚かせてリュックサックをいただいた。お目当てはこれだ。茶色くて甘

        • ブラッシュアップ童話<その1>森のほとりで会いましょう。

          こちらの文章はブラッシュアップ作業中(読者と一緒に文章を推敲していく試み)の未完成な童話です。ブラッシュアップの参加方法はこちらをお読みください。説明投稿へ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ここは北国のとある森の中。ここに織りなすのはこの森にまつわるストーリー。 物語の中には、大人のあなたが忘れてしまった何かがきっと落ちている。 題名 森のほとりで会いましょう。 森を歩き回って数時間経つ。日曜日、昼下がり、少しの散歩のつもりがずいぶん遠くまで来てしま

        ブラッシュアップ童話<その4>夜の森で耳をすませて。

          ブラッシュアップ童話

          私の童話作品の推敲作業を手伝ってください! (推敲:文章をよくしようと何度も考え、作り直して、苦心すること。) 私は現在「大人が読む童話」を書いています。 ええ、ただの珈琲屋の妻が、です。39歳、理系の大学出身、書く仕事の経験ゼロ。でも書きたいのです。 目的は私たちのお店「森とコーヒー。」の世界観作りです。 当店は珈琲豆の販売店です。ですが珈琲の他にもチョコレートやスコーンなどを販売しています。そして今後オリジナルのコーラなどの商品を販売予定です。 なんの脈絡もなく闇

          ブラッシュアップ童話

          コーヒー屋になるまでの話。11

          お店の強みは何ですか。 どんな「強み」を持つお店を作るのか。他の店と違う点はどこなのか。独立する時、自分たちのお店の強みはなんなのかを考える必要性を感じた。 当時読んでいた開業の指南書には必ず書いてあった。 「あなたのお店のセールスポイントはどこですか。どんな方法で他店と差別化が図れそうですか。しっかり自己分析しましょう。」こんな類の言葉がプレッシャーだった。 親族を説得する上でも、お金を借りる上でも、強みを持っているかどうかはとても重要視された。 でも正直に言おう

          コーヒー屋になるまでの話。11

          コーヒー屋になるまでの話。⑩

          そもそもなぜ「コーヒー屋」だったのか。 私たちがなぜ、コーヒー屋と言う業種を選んだのかの話をしたいと思う。 はじめに話しておきたいのは、私はコーヒー屋さんに憧れていて長年コーヒー屋になることを夢見てきたわけでは無い。誰かをがっかりさせる発言かもしれないが正直に伝えたいと思う。 一番好きなことは仕事にならなかった。私は動物が大好きで、獣医さんになりたかったり、ドッグトレーナーになりたかったり、20代後半までイルカのいる施設で働く夢を捨て切れなかった。でもこの大好きなことを

          コーヒー屋になるまでの話。⑩

          コーヒー屋になるまでの話。⑨

          名前をつける。心に火が灯る。「森とコーヒー。」という店名が決まったのは、2017年6月5日だった。 それまで漠然としていたものの輪郭がはっきりとした瞬間だった。 その日から「森とコーヒー。」という存在に火が灯り、今日も私の心の中で同じ熱量で燃え続けている。 思い描いているものに名前をつける。そのパワーは偉大だ。 名前の決め方。「どうしてこの名前にしたんですか。」とよく聞かれる。 「森の中にお店を作って、そして名前は物語の書き出しみたいにしたかったんです。」と答えるこ

          コーヒー屋になるまでの話。⑨

          コーヒー屋になるまでの話。⑧

          異業種へ転職。洗礼を受ける。私はコーヒー屋を開業するためにふるさと札幌を離れて、福岡県糸島市という海が綺麗な福岡の片田舎へ移住をした。 2017年4月のことである。 糸島はここ数年、関東圏からの移住者が多く「住みたい街」として人気だ。また観光客も多いため田舎に似合わずおしゃれなカフェやパン屋さんの数が多い。 夫は糸島のとある飲食系の会社に就職した。おやすみは木曜だけ。これまで週休二日、しかも有給付きが当たり前だったからびっくりした。残業代なしというか残業という概念なし。

          コーヒー屋になるまでの話。⑧

          コーヒー屋になるまでの話。⑦

          北海道から福岡へ車で移動。無職の時間。2017年3月17日。苫小牧港から「きたかみ」というフェリーに乗って移住地に向けての移動が始まった。 フェリーは仙台港に着く。そこから陸路で福岡県糸島を目指した。全行程6日間の車の旅だ。 札幌最後の夜はもう家も引き払っていたので夫の実家に泊まった。次の日私の実家に立ち寄って、その足で苫小牧へ。 この土地を離れるという感覚。2度とこの車で同じ気持ちでこの道を走ることはない。走りなれた札幌の道をずんずん進む。 うちの母の最後の言葉は「

          コーヒー屋になるまでの話。⑦

          コーヒー屋になるまでの話。⑥

          移住を決意、道は決まった。2016年7月2日〜7月4日の期間、福岡県糸島市に移住先検討のための旅行に出かけた。旅の帰り道にこの地に移住することを決断した。 糸島へ移住前に4回ほど訪れました。(夫は会社の面接があったので5回来ています)この決定打になった7月の旅の前に1度、その後2回。移住前にこういった事情でまぁまぁお金がかかるのは言うまでもないですね。 移住したのはなぜかよく聞かれます。私は暖かい土地に住んでみたかったのです。ただそれだけ。 地元である北海道札幌市のこと

          コーヒー屋になるまでの話。⑥

          コーヒー屋になるまでの話。⑤

          何をしたら、前に進めるのか。2015年12月27日、夫が初めてコーヒー豆の焙煎に挑戦した。 ガスコンロの上で網に入れたコーヒー豆を直火で焼く、いわゆる手網焙煎というやつだ。 カフェを開業しようと決めて、お金を貯め始めてはいたけれど、他に具体的に何をしたらいいのかわからなかった。飲食店で働いて修行?カフェの専門学校に通う?コーヒー関連の資格をとる? あの頃の自分にアドバイスできるなら、「とにかく動け」と言いたい。 学校に通うことや資格を取ることは、カフェをはじめた後にそ

          コーヒー屋になるまでの話。⑤

          コーヒー屋になるまでの話。④

          会社に行けない、ダメ人間。 良性突発性頭位めまい症という病気になった。 原因は不明。文字通り頭の位置をダメな方向(この病の人は人によってNG角度があると思う)に動かすと急に回転性のめまいがやってくる。危険なのは寝ている状態から起き上がる時。いまだに発作的にめまいは襲ってくる。治ってないのだ。良性だし生活は緩やかなのでほっておいている。しかし朝9時から始まる仕事に週5ではもう行けないだろう。なんてダメな人間なんだと嫌だった。でも今は仕事を自分たちで作っているから「会社に行け

          コーヒー屋になるまでの話。④

          コーヒー屋になるまでの話。③

          お金がないと、はじまらない。カフェ開業はお金が無いとはじまらない。 開業のことは何もわからなかったけど、お金が必要なことは間違いなかった。夫も私も結婚前に貯金はほとんど無かった。 2015年9月2日に、 ・あと1年半今の職場で働いでお金を貯めること ・一緒に暮らすこと ・結婚すること を決定した。 30歳を越えていた私は結婚に対してそんなに思い入れはなく、流れみたいな感じで結婚を決めた。貯金のために新婚旅行や結婚式はしないことにした。旅行は行きたい時に行くし、二

          コーヒー屋になるまでの話。③

          コーヒー屋になるまでの話。②

          やめること、はじめること。コーヒー屋をはじめることは、元の仕事をやめることだった。 異業種への転職。 私は元々、食品分析検査会社の社員だった。夫は地方公務員。仕事をやめたいという積極的な気持ちは正直なかった。でもやりたいことができてしまったのだ。 前職のことは、好きだった。私は大学院卒業後に会社に就職した。本当は大学で研究者になろうと思っていた。海洋生物の行動生態学を専攻していた。論文を書くのも学会発表も得意だった。でも、自信が無かった。成功する自信、継続する自信、それ

          コーヒー屋になるまでの話。②

          コーヒー屋になるまでの話。①

          決意を文字にする、人に言う。写真は2015年6月28日に書いた日記である。この日、現在の夫である人と転職を決断した。 決意したその日から、ずっとノートを付け続けている。何かをしようと思った時、文字にすることは大切だ。書いてしまえば消せないので、そこからもし逃げたら「自分は逃げたんだ」と自らを責められる。人に公言することも同じ効果があると考えている。だから私は何かを成し遂げたい時、日記に書いて周りの人に言う。人に夢を語れないうちは、まだ意思が弱いんだと思っている。 頭に浮か

          コーヒー屋になるまでの話。①