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思考を取っ払った線を描く方法とは

先日、恩師との再会と、自分の描く『線』についての記事を書きました。
内容をザックリ紹介すると、思考の混ざった線は死んでいて、思考のない線は生きているという話です。

極端な表現ですが、あくまでもこれは、自分の絵を客観的に見た時の感想です。
思考をこらして描かれた線によって生まれた素晴らしい作品は、この世に多く存在します。


描いている時の思考とは

描いている時に思考が働いている場合、

  • うまく描きたい(見られたい)

  • 失敗したくない

大枠でこの2つが頭の中にあります。これ自体が悪いものとは思いませんが、作品の質を硬くする要因となり、結果的に死んだ線になる気がしています。

過去に描いた思考満載の絵

ということは、上手く描こうと思わず、失敗してもいいやという気持ちで取り組めば、
結果的に思考を捨てることができるのではと考えました。

思考を取り払う方法

どんな時に最も思考が働くかと考えた結果、ペンを置いた時だということがわかりました。

ということは、ペンを置かなければいい。
活字におこすとバカみたいですが(笑)、それが一番手っ取り早くていいなと思いました。

所謂“一筆書き”です。

一筆書きとは、広い意味では「筆記具を平面から一度も離さず線図形を描く」ことである。狭い意味では、これに加えて「同じ線を二度なぞらない」という条件が加わる。

Wikipedia

Wikipediaによると一筆書きの意味は2通りあるようですが、私は前者です。

実際にやってみて感じたこと

実際に一筆書きをやってみた感想は『気分がいい』でした。

いつもと比べ、紙を見ている時間よりも、被写体を見ている時間が長く、迷った線もそのまま表れます。
※ピンタレストなどで気に入った写真を描いてます

描いている本人にしかわからない感覚だということは百も承知ですが、イキイキとした線が描けているように思います。

上手、下手という土俵から飛び降りた感じとでも言いましょうか、自由な感じがしてきました。

作品の良し悪しはともかく、以前より生命力のある線が描けた気がします。
しかし、これが答えなのかどうかは、まだ自分でもよくわからない状態です。

“描く”瞑想

頭に思い浮かぶものを、ひたすら紙に書き続ける『ジャーナリング』をご存知でしょうか。

日記のように内容を整理するのではなく、思い浮かんだことをそのまま書き続けることで、悩みや不安、自分の感情などの整理をすることができ、ストレス解消などの効果も報告されています。

ジャーナリングは“書く瞑想”といわれています。

今回の一筆書きは、ジャーナリングに似た要素があると感じました。

書く内容が、言葉や想いではないものの、ひたすらペンを走らせるという行為は同じです。

そして面白いことに、描き終えた時には気分もスッキリしていました。

まさに書く“描く”瞑想』です。

『創作』ではなく、心を整える方法としても、有意義な可能性を感じました。

最後に

自分の作品が優れているか、そうでないかという点には全く興味はありませんが、出来上がった時に『よし!』と清々しい気分になれるかどうかという点はとても大事です。

それは、創作活動を続けていくうえでのモチベーションにも繋がります。

今回は、線について模索し、一筆書きという手段をとりましたが、結果的に『よし!』と思えたので大成功とします。

まだまだ作品への探求は終わりませんが、良い体験を得ることができました。


森脇由宇の作品紹介↓







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