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花を買って帰る、暮らしかた。

いつ頃からか、「部屋に花を飾る」ということが、自分の中にとっての大事な習慣になっていることに気付きました。

そのきっかけはなぜだっけ、と記憶をさかのぼると、友人と散歩をしていた際に見つけた素敵な花屋さんで、球根植物のヒヤシンスを買ったことでした。

なかなか花が咲かず、毎日毎日観察していて、ようやく花が開いたとき、ちょうど仕事か何かで落ち込んでいたわたしに、とてつもなく大きな元気を与えてくれたのです。生き物が持つ力ってなんと偉大なのだ! と感銘を受けました。

このときから、定期的に花を買うこと、飾ることを習慣にしよう、と決意していた矢先。当時読んでいた松浦弥太郎さん著「あたらしいあたりまえ。」のとあるエッセイを読んで、1つのひらめきがわたしの中に生まれました。

その一節がこちら。

雨の日には、花を買います。部屋をあかるくしてくれるから。
近所の一番近いお店で、花を買います。歩いて行って帰ってこられる距離なら、思いたったときに買えるから。(中略)
僕は男だけれど、花屋に行って「そのとき」のきれいな花を選ぶというのは、自分の美意識を刺激される行為だと実感します。
パーティのためでも、誰かへのプレゼントでもない。週に2回くらいの頻度で花屋に行く暮らしは、たいそうな贅沢。
「部屋の空気を変えたい、雰囲気の良い部屋にしたい」と願うなら、家具を変えるより、ポスターを貼るより、何か小物をあしらうより、花を飾るほうが、よほど効き目があるのです。
(「雨の日は 花を買う。」より抜粋)

この一節を読んで、ハッとしました。

たしかに、花を飾る暮らしをしたいと思ったら、物理的に、自分の生活圏内の中に自分のお気に入りの花屋がないと、理想の生活を実現が難しいなあと。

もちろん、どこかお気に入りの花屋に立ち寄ってから帰る、ということもできるでしょう。
でもズボラなわたしには、それではきっと長続きできるとは思えません。習慣になりづらいはずです。

かといって、自分の最寄駅内にあったとしても、駅から遠く離れた場所であっては、これまた習慣化することは難しいでしょう。

であれば、やはり、生活圏内に、素敵な花屋があることが、理想の暮らしに近づける一歩であると思うのです。

自分が思い描く「理想の暮らし」から逆算して、住みたいエリアの具体的な条件を考えていく。
それが、勤務地からの距離や時間、ももちろん大事だけれど、「駅前にお気に入りの花屋がある」っていうのも、なんとも素敵な条件の一つなのではないかと思います。

きっと花屋だけでなく、様々な「理想の暮らし」があるはずで、その小ネタをどんどん増やしていきたいな、と思う次第です。


こちらの記事は「スナックあさこ」でも公開中。



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