もろこしの限界貧民奮闘記〜生活保護申請編〜

なんて仰々しいタイトルが付いてるわけだが。
今回は、生活保護の申請が通るのを待つリアル限界貧民のもろこしが、その様子を実況中継するnoteをお送りしたいと思う。

もろこしの限界貧民奮闘記〜生活保護申請編〜

働けない!オーナー、生活保護の相談がしたいです

3月。もろこしは焦っていた。
始めたばかりの派遣の仕事がどうにも辛い。
やってる業務はデータ入力や書類整理など簡単なものだし、周りの人も優しく環境は穏やかだ。
なのに…なのに…フルタイムでの仕事についていけなーいっ!

結局、早退や当欠を頻発し、3月に入ったばかりの会社を4月末で自己都合退職することに。
とても迷惑な社員である。

仕事を辞めることが決まり、連絡したのは弊シェアハウスのオーナー。
「5月になったら生活保護を申請したいです」

その連絡をした時、こんなことも説明しておいた。

・現段階では貯金が30万円ほどあるが、2〜3ヶ月食べていくのでやっと
・持病の悪化で体調を崩すことが多く、仕事が長続きしない
・ついては障害者手帳を取得し、障害者雇用を目指していきたいのだが、その間の生活基盤を支えるために一時的に生活保護を受給したい
(障害者手帳の話についてはまた別の機会にするかも)
・生活保護を受けられなければお金がなくなった時点で退去となるし、保護を受けるとなると市役所職員が家庭訪問に来ると聞いているため、前もって連絡した方がいいと思い連絡した

しばらくして、オーナーから返事が来た。

「大丈夫ですよ!必要があれば生活保護申請に同行します」

か、神だ…神がいる…

とはいえ、実を言うとオーナーの反応は半分くらい想定の範囲内だった。
私が住んでいるシェアハウスの同居人が以前、オーナーから「生活保護についての相談はいつでも乗るよ!申請も同行できる」と言っていたというのを又聞きで聞いていたのだ。
だから生活保護の受給自体は理解を示してくれると思っていたが、まさか同行もお願いできるなんて…

わし「助かります!一人では感情的になりそうなので、一緒に来てくれる人がいると心強いです」
オーナー「分かりました。後日打ち合わせをしましょう」

シェアハウスでも生活保護受給ってできるの?

生活保護の申請に行きます、と宣言した時、同じシェアハウスに住んでる人から受けた質問がある。
「シェアハウスでの生活保護申請はできないって昔聞いたことがあるけど、できるの?」
結論から言うと、可能ではあるが難しい。
シェアハウスでの生活保護申請が通るか否かは「住んでいる人が同一世帯かどうかの判定」がどうなるかによる。
生活保護では、同一世帯の人がいる場合「じゃあ、その人にまずは生活を助けてもらってね」となる場合があり、申請が通らないことがある。
シェアハウスの場合だと、同居人が同一世帯の人ではないという証明がなかなか難しいのだ。

昔、東京かどこかでシェアハウスでの生活保護申請が通らず、それが大々的にニュースになったことで「シェアハウスでの生活保護申請は無理」という認識が広まったものと思われる。

とはいえ、シェアハウスでの生活保護受給は可能であり、オーナーもその例を何件か知っているとのことだった。

生活保護申請

そんなこんなで、いざ書類を揃えて市役所の福祉課へ。
ちなみに、生活保護申請にあたり、当自治体で必要だったのは以下のもの。
これを一式揃えておくと、申請がスムーズになるので手間でも揃えておいた方が無難だ。

・インターネットで印刷した生活保護申請書類一式(書ける部分だけ書いておいたもの)
・シェアハウスの賃貸契約書
・直近3ヶ月の給与明細
・最新の取引まで印字された銀行の通帳
・健康保険の証書
・年金手帳
・マイナンバーカード
・健康保険証
・印鑑

生活保護申請書類の用意はここがおすすめ。
画面に従って入力するだけで作成ができる。

私の場合、口座のある銀行の支店が遠すぎて最新の印字まで間に合わなかったのだが、最新の取引がリアルタイムで確認できる通帳アプリを通帳代わりの証明とすることで事なきを得た。
自治体によってはそういうサポートをしてくれるところがあるので、銀行が遠すぎて印字できない…ということであればそういった事が可能かどうか聞いてみるのもいいだろう。

口座の残高に注意

実は、私が生活保護申請に行ったのはこの日が終わりではなく、正式な申請は翌月にしている。
何故かと言うと「口座の残高がありすぎた」からだ。

生活保護の支給額、および支給月を決めるには「収入相当額」というものが考慮に入れられる。
これは、申請時点で口座にある(あるいは入ってくる予定の)金額は「生活するためにまず使うべき金額」として加味されるのだ。
つまり、これが多いと最初の月の支給額が差し引かれたり、支給そのものが後ろ倒しになってしまったりするのだ。

ちなみにこの時点の残り残高は20万ほどしかなかったが、この金額で計算すると支給が8月頃になっちゃうかも…という話を聞き、翌月まで待つことにしたのだ。

オーナー「だいたい10万切ったぐらいで申請に来た方がよさそうですね」
職員「そうですね」
わし「エッ…まじで…」
生活保護、なかなか厳しい。

その他、相談を受けてて印象に残ったこと

本当は制度の説明など、いろいろした方がいいんだろうな…と思うのだが、いかんせん自分がまだ申請中であり、詳しいことがよく分からないのでここでは割愛しておく。
受給が決まったらまとめるかもしれない。
ここでは、印象に残ったことをまとめるだけにしておく。

生活保護に理解ある人と一緒に申請しに行くと◎
今回、私が生活保護の申請までこぎつけたのは、ひとえに同行してくれたオーナーのおかげである。
生活保護の制度をよく知っており、今住んでいるシェアハウスの仕組みについても職員の方に詳しく説明してくれるので、私が余計なことを言って事態をややこしくすることは避けられた。
うちのオーナーとまではいかなくとも、生活保護について一緒に調べてくれたりして理解がある人を一緒に連れていくことは、申請をするうえでとても心強い味方を得ることである。

高い買い物は生活保護申請の前にしておく
これは、職員の方に言われたこと。
「生活保護は健康で文化的な最低限度の生活を保証する制度なので、支給額の範囲で生活することを強いられることになります。なので、家具の買い替えですとか、高い買い物はその前にしておいた方がよいでしょう」
「健康で文化的な最低限度の生活」。
生活保護がそういう制度であることについて、その是非はここでは問わないが、とにかくそういう制度であることはきちんと理解しておいた方がいい。

病院や保険を変えることになるかも
これも職員の方から言われたこと。
生活保護受給中は、無駄な出費を極力さけなければいけない。
なので、病院が遠くにある場合は、移動費節約のために最寄りの病院に変えないといけない場合もある。
また、私は2つの健康保険に入っているのだが、それもどちらかに絞る必要があるかもしれないとのこと。特に前者は、病気で生活保護を申請したい人にはかなりネックになる要素な気がしている。
信頼している先生の手を離れて違う先生のところへ…というのは気持ち的にキツイものもありそうだ。
私は基本的に環境で症状を寛解してるので、最低限の薬をもらうだけでよく、問題はあまりないのが救いだ。

もろこしさんはどうなりたい?

申請の相談が終わり、オーナーとランチに行くことに。
そこで問われたのがこれ。
「生活保護を受ける人の中には、社会復帰して生活保護を抜ける人もいれば、働くことを諦めて一生その中で生活する人もいる。もろこしさんはどうなりたい?」

私は、働きたい。
友達を大事にするためにも、漫画を描き続けるためにも、お金はあった方がいい。

もちろん、生活保護を受給しながら、シェアハウスで漫画を描き続けるという手もある。
けれど、私はもっと多くを望みたい。

自分なりの働き方でお金を稼いで、いろいろな人に会いたい。
そうして人に会った経験を、漫画の中に落とし込みたい。

生活保護は、あくまで自分が自分なりの働き方を見つけられるまで手助けしてもらうことに過ぎない。

それに、生活保護が受給できるとも限らない。
できなかったら埼玉でホームレスになる覚悟もできている。
漫画をノートとボールペンで描くようにしたのも、ホームレスになっても漫画を描き続けられるようにしたかったからだ。

今の私に、怖いものは無い。

嘘です。めっちゃ怖いです。
でも、怖いは怖いなりに、乗りこなしていこうという気持ちはあります。

おまけ。

生活保護申請をした時点では貯金は9万ぐらいだったが、そこから家賃と保険料、クレジットカードの引き落としが重なると残り金額は3万ちょっとだ。
今からすでに贅沢どころか、1ヶ月ほどギリギリの生活を強いられることになった。

弊シェアハウスでは白米が無料支給されるので、ギリギリ食ってはいけるのだが、とはいえ白米だけだと栄養の偏りが激しい。
そこで私が目をつけたのが、プロテイン。
プロテインと白米で、1ヶ月を乗り切る算段だ。

プロテインのいい所は以下のとおり。
・タンパク質がとれる
・保存がきく
・お腹にたまる
とりあえず、1ヶ月はこれでなんとかやっていきたい。

〜友人とご飯に行った時のわし〜
わし「2週間ぶりの肉…ウウッ、うめえ…うめえ…」ムシャ…ムシャ…
友人「そんな悲しいこと言わないで下さいよ…」

つづく…かも?

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