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ベトナム南部の農家さんからカニを調達し始めました

昨年末に訪問したベトナム南部のカニ農家さんコミュニティ。Pizza 4P'sのホーチミンの店舗の蟹パスタは、100%ここのコミュニティから調達になりました。

ここは、ベトナム南部カマウ州のさらに最南端にあるナムカン郡ラムハイ村のカニ農家さんコミュニティ。ナムカン空港から車で2時間ほど走り、さらに小型ボートで15分ほど川を進んだ先にあります。

およそ2000世帯ほどの小さな村ですが、ここの村人の5人に1人はカニを育てています。というのも、ここの三角江の地形上、海水が川に流入しやすくなっており、それがカニやエビを育てる条件にとても適しているのです。

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聞くところによると、この村の人々は長い間この場所でカニやエビを育てて暮らしているとのことでした。

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今回、僕が訪問させてもらったのはカニ農家の親子。この場所でカニを育てて20年だそうです。

一般的な養殖場では病気を防ぐために薬を使ったりするそうですが、ここの村ではケミカルを一切使わず、できるだけ自然な形で育てています。川に罠(エサが入った檻)を沈めておいて、夜から朝方にかけてボートの上で罠を引き揚げ、1〜2匹ずつカニを取り出します。また、小さい蟹は捕らず、ちゃんと逃してあげます。

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マングローブ生い茂る自然の中で、非効率かもしれないけれども、できるだけ自然な形でカニを育てる。素晴らしいことだと思いませんか?

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しかし、そんな昔から続くカニ漁にも近年、気候変動の影響が及んでいます。雨季には今までにないほど大量の雨が降り、水中の塩分濃度と酸素量が下がり、カニの生育に影響を及ぼします。また、酸性の雨が降るようになったため、カニの肉量は減り、カニの死亡率も上がっているそうです。

気候変動の問題は、熱帯地域の食糧生産、特に小規模農家にすでに影響を及ぼし始めています。飲食店として、また消費者として、どう持続可能な食糧生産を支援していけるのか、考え続ける必要があります。

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こんにちは。ベトナムのホーチミンに住んでます。Pizza 4P'sというレストランのサステナビリティ担当です。