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新感覚!解決しないミステリー小説ロンドの旅Part2.ソナタの旅Chap.3マスカットの事件

34.策士

BチームとDチームは合計6名。プレイヤー10名に対して過半数を仲間にすることが勝利への近道である。だが王子やSなどの役割は競技開始直前に知らされ、その後プレイヤー間の接触は禁じられている。そのため競技中に互いの役割を共有できるように予め準備していたのだ。まず6名の中にSがいれば正直に名乗り出ることを決めていたため、赤髪は自分がSであることを公表した。そのあとロンドもSだと言ったのは撹乱のためであり、それも事前に打合せしていたことだ。次に6名の中にSがいる場合、毎回王子をデリートすることにした。当然FOXを選択するリスクを回避するためである。最後に、誰を王様にするかであるが、これは難しい。なぜなら1日目は騎士A、2日目は騎士Bを王様にできなければSは100ポイントを獲得することができず、このポイントを得ることができなければ他プレイヤーとの差はほとんどつかずに競技は終了となるからだ。

これもSの特定方法と同じく、競技中に自己申告することにした。1日目の中学生の女の"王様にして欲しい"という趣旨の発言は、自分が騎士Aであることを示唆していたのだ。6名の中にSがいる場合、1日目、2日目は王子をデリート対象に選ぶことを決めていたので、"仲間"の中に騎士Aがいれば自分に投票して欲しいということを競技中に伝えることにしていた。これにより、他の5名は中学生が騎士Aであると分かり、彼女に投票したというわけだ。

しかし、2日目はそうはいかなかった。これまで幸運なことにSも騎士Aも仲間内にいたのだが、騎士Bは仲間ではないCチームのプレイヤーだったからだ。当然想定されていたことで、プレイヤー全員に役割を申告させる流れを考えていた。もちろん本当のことを言わないリスクもあるが、確率は1/3であり、自己申告を信じてもデメリットは少ない。こうして、騎士Bを王様に選出したうえでデリートすることに成功したのだ。3日目は最も簡単で、王子を王様にしてデリートすれば良かった。

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