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僕が考える最高に美味しいイクラの仕込み

イクラ。赤いつぶつぶで、噛むと旨みが溢れてくる。刺身などの写真映えにアクセントとしても使えますし、いくらってもっと使えるんじゃないかなと思ってはいるんです。

何よりイクラが好きで毎年秋が楽しみです。

秋になると生の筋子(イクラの房)が売られております。

今や冷凍技術も発達して、年中イクラを食べられますが、やっぱり生のイクラは美味しいです。

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※かければかけるほど美味しく感じる

僕は特にイクラの醤油漬けが好きで、子供のころ親の付き合いで丸一本生鮭が北海道より送られてきて、イクラ丼をモリモリ食べたものです。

築地に住んで10年毎年秋に数回イクラを仕込んできましたが、僕の考える最高に美味しいイクラの仕込みを今日は書こうと思います。

基本として、イクラの卵が大きすぎないもの(直径1cm未満程度)を選ぶ。大きすぎるとそもそも皮が固くなるので。

勿論、鮮度も見てください。オレンジ色のものが良いです。

無事、筋子を買いましたら、塩水を用意します。ちなみに僕は塩水をかなり使うので、濃度の高い塩水を一つボウルに作ります。

何も入っていないもう一つのボウルに筋子をいれ、水と濃い塩水を入れてひたすらほぐします。塩水が濃いと皮が固くなるので、少ししょっぱいかなくらいで大丈夫です。

ぬるま湯を使うと簡単にほぐれるとよく聞きますが、普通にほぐしてもそこそこほぐれます。何なら結構強気にほぐしても大丈夫です。ぬるま湯で皮が固くなるリスクより、僕は普通にほぐす方を選んでます。

そうしてこそいでいると、しつこく皮に10~20粒のイクラが残ったりしますが、もうこれは皮と一緒に廃棄。勿体ないですけどね・・・僕の腕ですといちいちとってるのに時間がかかるうえ、皮が裂け易いので思い切ります。

買った筋子の房が全部ほぐれましたら、濃い塩水を薄めつつ、筋子のはいったボウルに入れます。そうすると、皮が浮くのでそれを塩水と共に流していきます。

この皮は臭みの素なので、ひたすら繰り返して出来る限り徹底して無くします。イクラにこびりついた皮もとっていきます。

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※こんな感じです。塩水ずっと処理をするのでイクラは白く濁りません。

後は、水切り、味付けになるのですが、味付けでは味醂は使いません。過去の経験上、味醂を使うと皮が固くなります。味醂の酵母は動物性タンパク質を固めるからと言われていますがそのためでしょうか。

甘みをだしたければ、料理酒の割合を増やします。

料理酒(できれば清酒)、昆布で1番だしをとり、醤油を入れて煮切ります。冷えたらイクラを漬けます。

その日の内に食べるのであればシンプルに醤油で1時間ほどつけて食べても美味しいです。こちらの方がイクラの味自体は分かります。

冷蔵庫であれば、大体1週間ほどでしょうか、理想は2,3日で食べきった方が皮が固くならず良いです。

勿論、冷凍もできますが、やはり旬の物なので、旬の内に食べてしまった方が個人的には美味しいのかなと思います。

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