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メタ(旧フェイスブック)社 短期的にはインスタグラム・リールに集中投資

社名をFacebookからMetaへと変更し、メタバースを今後の事業の中核に据えていくというのがマーク・ザッカーバーグ氏の主張。

個人的には、メタ社が目指しているメタバースが、いまひとつピンと来ないという話は、以前、書かせて頂きました。

今回、ご紹介するのはVOXの記事。「TikTokのクローンであるインスタグラム・リールがメタ社の未来を支える」

なかなかスパイスの効いたタイトルです。

要約すると、今後主力にすると言っているメタバースは、現時点ではコンセプト段階であり、これが事業として確立するには、まだ5年~10年かかる。短期的に同社を支えるのはリールである。という内容。

米国ではフェイスブック離れが急速に進み、私の感覚では、既に「年配者しか使わないSNS」となっています。

日本でも同じようなことが起きていて、2年前に20代後半の友人に話を聞いた際、フェイスブックは就活の時以来、使っていないと言っていました。

これは、ソーシャルメディアの宿命で、親世代に普及が広がると若者達は離れていく。その受け皿が、インスタグラム、スナップチャット、そして、現在はTikTok。

メタ社は、インスタグラムを買収。スナップチャットに対しては、インスタグラム・ストーリーを導入し対抗。スケールメリットを活かし、スナップチャットを圧倒。という形でソーシャルメディア界の王座に君臨してきた。

そして、TikTokに対抗する武器がインスタグラム・リール

インスタグラム・リールについては、下記記事に詳しく説明があるので、ご存じない方は、ご参照ください。

現在は、フェイスブック内でもリールの動画を観ることができます。観ることができるどころか、直近、フェイスブック内で最も観られたコンテンツトップ20の内、11個がリールのものであったとVOXの記事にあります。

まさに、フェイスブックにとって、リールが起死回生の切り札になりつつあるのですが、課題についても語られています。

一番の課題は、リール専用のオリジナル作品が少なく、TikTok等からのリポスト(使い回し)が多いという点。

ユーザーはフェイスブック/インスタグラムを使わなくとも、同じコンテンツが他の場所(TikTok等)でも観れるということ。

そこで、メタ社は昨年からクリエーターファンドを立ち上げ、リール専用コンテンツを制作するクリエイターに、広告収入の55%を還元するという取り組みを開始。

並行して、オリジナルコンテンツを優遇し、TikTokのロゴが入った動画は表示されにくくするアルゴリズムを導入した模様。

瞬発力ではTikTokが勝るが、安定したリーチと再生数という点ではリールに分がある。というクリエイターの声も、記事中に掲載されています。

果たして、2016年にスナップチャットを叩きのめした同じ手法で、TikTokとの闘いを制することができるのでしょうか?

一方で、TikTokは15秒短尺動画だけでなく、長尺動画にも対応しつつあり、先日、10分の動画まで掲載可能にするという発表がありました。

これは、リール対抗というより、YouTubeショートをぶつけてきたYouTubeに対する対抗策の側面が強そうです。

メタ社、YouTube、TikTokによる三つ巴の最終決戦

ここで明暗を分けるのが、クリエイターをどれだけ味方につけられるか?であると考えます。まさに、Web3台頭に繋がる話。

詳細は、こちらの記事をお読みください。


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