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大学ランキングは国力を反映している。最新版のアメリカの大学ランキング

皆様、こんにちは。夏休みに記事にしてほしいトピックについて質問ボックスに頂いたリクエストの続編記事になります。

長すぎた夏休みを終え、息子もやっとフルでスクールが先週よりスタートし平常運転に戻りつつあります。

リクエストの多かったアメリカのサマーキャンプ事情についてのこちらの記事なんと國學院大學のお題企画 である「#キャンプの楽しみ方」で入賞作品に選ばれました。ありがとうございます!皆さんの興味関心が高いことと私の興味あることを記事して入賞作品に選ばれるなんて嬉しい限りです。

今回はリクエストの続編記事です。3本記事にするとキャンプの記事に記載しましたがお弁当と子連れ旅行の食材については夏休み中のストリーでまとめて回答しましたので、今回は2本立ての回答記事とさせていただきます。2番目に多かった、子供の将来の進学に伴うアメリカの大学事情について綴っていきます。

世界大学ランキングの傾向

まずは、世界的にはどこの大学がどれくらい評価されているかを知るために世界の大学ランキングを見ていきましょう。ウェブサイトによって順位は異なりますが、今回は世界的に最も有名なTimes Higher education(THE)よりトップ20を見ていくと、トップ20の内、なんと半分以上の12校がアメリカの大学です。どの大学も名だたる有名校ばかりで納得の順位ですが、20位以下のランキングを見てもアメリカの大学が比較的多くランクインしていて、いろいろな国から高いレベルの教育を求めてアメリカへとやってくる人が多いのも理解できます。

一方で、昨年のランキングでは14校がアメリカの大学がランキングを占めていたことを考えると、むしろ他の地域の方が勢いとしてはあることになります。一つその中で顕著なのが中国の大学のランクインです。数年前はランク外でしたが、北京大学や清華大学が上位に入ってくるようになりました。大学ランキングは国力を反映している要素もありますが、このランキングは、大きく分けて5つのカテゴリーで評価されています。

一つ目は、学ぶ環境です。学校の評価を調査したり、学生と学校のスタッフの数の割合、博士号と学士号の割合、博士号を持っている学校のスタッフで賞を受賞している割合、学校の購買力平価はどれくらいあるのかを基準にこの項目では評価されます。

二つ目は、学校の出している研究です。研究の評価を調査したり、研究でどれくらいの収入を得たか、研究の生産性をもとにこの項目は評価されます。

三つ目は、どれだけ研究が引用されたかです。これによってどれだけ新しい知識やアイディアを世の中に広めているか、いわゆる影響力の大きさを基準にこの項目は評価をします。

四つ目は、国際的な考えがあるかです。この項目では、国際的な生徒とスタッフの割合と国際的なコネクションがあるかを基準に評価をします。

五つ目は、学校期間の収入です。この項目では、どれだけ産業のイノベーションを手伝って、知識の伝達をしているかをもとに評価します。以上の総合点が高ければ高いほどランキングの上位に上がって来ます。

最新版のアメリカの大学ランキング

次に、世界ランキングを席巻していたアメリカの大学ランキングを見ていきましょう。世界大学ランキングと同様にウェブサイトによって順位は異なりますが、こちらのランキングは古くから続いていて、定評があるU.S.Newsからトップ20を抜粋しています。

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ご覧の通り、同率でランクインしている大学が多数あって競争率がとても高いことがうかがえます。夏休みに息子が利用したサマーキャンプのDuke Universityもトップ10にランクインしています。トップランクにランクインしている学校がある州の比率的には、カリフォルニア州とイリノイ州の学校が多くあり、カリフォルニア大学ロサンゼルス校以外は私立という結果なのは、私立大の方が卒業生からの寄付金が多く大学をよくするために使える資金が多いからだと思います。

そして、私立の学費が飛び抜けて高いことも良い学校環境が保たれている理由のひとつです。また、ランキング上位校は優秀でお金を持っている学生が集まることから在学中、もしくは卒業後に非常に事業を展開しやすい環境となっているために、お金持ちがさらにお金持ちになってそれが学校に帰ってくるという連鎖が学校の質を高めてる要因のひとつでもあります。

もちろん親御さんたちが描く将来の年収や大学の社会的な評判などは理解できますが、そこに子供自身の幸福だったり楽しめる要素がなければ意味はありませんたくさん努力をし貴重な時間やお金をつぎ込んでたどり着いたところに子供自身が求めていたものがなにもないなんて経験は絶対にして欲しくないです。どんなに周りの評判がよくていい大学でもそれが自分に合っているかは、なんとも言えないと思います。大学4年間という貴重な時間を満足して終えるためにも学校選びはとても重要になってくるでしょう。

大学に行く理由って何?

進路選択の時期を迎えた高校生や受験生の皆さんの中には、改めて自分の将来と向き合ってみたらこんな疑問や違和感がわいてきたという人もいるのではないでしょうか。私は小さい頃から、大学に行くのが当然の環境で育ったので、高校卒業後の進路選択は大学進学しかなかったというのが本音です。

日本人やアメリカ人にとって大学に行く理由の大きな背景の一つにはより高い収入、地位、よりよい生活を求めて前進するために、大学や大学院が欠かせないのは、事実だと思います。私自身のキャリアを考えても、応募要項に大学卒業は必須でしたし、大学時代に経験できた多くのことは私の人生の中でも重要な要素だと思うことが多く、個人としては大学生活で得れたことはとても大きかったと思っています。

ネット上では、大学に行く意味はないという意見も見られます。基本的に大学に行く意味は人それぞれですが、例えば、学ぶ場・経験を積む時期・
新たなものや人に出会う機会・学歴を得る場所などとしての意味があり、私自身が大学時代の多くの経験ができたので、結果よかったと感じています。

しかし、高校卒業後の進路選択は、とても大事な人生の岐路になるので、しっかり納得して決めるべきだとも振り返って思います。もし、高校の時点で大学に行かない明確な理由がある場合は、それは個人の選択だと思っていますし、もし息子にそのような理由がある場合は、私達親とは全く違う進路選択をすることに対しては大賛成です。

アメリカの高校生は塾や予備校には通わない

皆さんもきっと通われていたので、ご存知の方は多いと思いますが、日本の大学入試や高校受験、中学受験は一般的に学力テスト一本です。さらに日本の学校では同じ学年内で同じ学力の授業を受け、難関大学に合格するためには学校での授業に加えて、ほとんどの学生は塾や予備校に通って受験対策をしています。一方、アメリカではこういった塾や予備校というシステムは確立されておらず、大学進学のために学校以外で勉強をすることはほとんどありません

アメリカでは個々の生徒の学力に合わせた授業を提供することに力を入れており、飛び級などもあります。逆に海外からの生徒で英語力が十分でないと学校側が判断した場合は、留年や学年を下げることもあります。もちろん現地の生徒も不登校や学力が本来の学年より下と判断されれば留年もありえます。中学時代や高校時代からこういったシビアな状況で勉強し、留年しないように、生徒達は学校での勉強に真剣に取り組んでいます

アメリカの中学や高校では、学年ではなく各教科の学力別に授業が行われます。ですので、中学や高校で同級生と同じ授業を受けるとは限りません。数学が得意な場合は、周りの同級生が受けている授業よりも高いレベルの数学の授業を受けることになります。そのためアメリカでは、塾や予備校に対しての理解や必要性などが日本やアジア人に比べて低いとされています。

サンフランシスコでもSAT(アメリカのCollege Boardという教育機関が運営している大学受験のための統一試験)の対策塾のようなものをよく聞きますが、大半がアジア人の親が多い傾向なので、アジア人の塾に通わせる文化的な傾向は強いと感じました。

グローバル教育の必要性

この数十年の間で世界は大きな変化を遂げています。大昔では考えられなかったことが現実になってきています。インターネットの技術革新が大きく発達したことによって、とても遠かった海外の国との距離が縮まり、いつでもどこにいてもリアルタイムで外国と繋がれる状況になっています。まさに、グローバル社会の到来です。

グローバル化に伴いAIの技術もどんどん進んでいく一方で日本では、現在存在する職業もAIやロボットによって無くなっていきます。色んな場面で、色んな場所でロボットやAIが活躍するようになるのです。バスやタクシー、電車などはロボットが自動で運転し、ホテルの受付や接客などはロボットが対応するという時代になり、支払いもカードやスマホ決済で済ますことができるのでレジや料金所などは人が必要なくなります。

時代がこのように変化していく中で変わらなくてはいけないのは私たち人間です。時代の変化について行くには「変化に対応できる人間」にならなくてはいけないのです。そんな中、日本でもグローバル化に伴うグローバル教育が取り上げられるようになってきましたが、世界で戦える人材を教育しなければ、未来の選択幅は大きく減ることになります。

よく勘違いされがちですが、英語を学ぶことだけに注視されますが、英語=グローバル教育ではありません。日本独自の固定概念や日本独自の思想ではなく、グローバルスタンダードで物事を見たり考えたり理解することが大切なのです。

アメリカの有名大学である必要もない

アメリカの大学ランキング上位の大学に入学する事は決して夢ではないと思っています。アメリカの大学に入ったとしても、卒業するのはとても難しいと言われています。個人的には、トップ校になればなるだけ、入学は難しく、卒業はもっと難しいというイメージです。

もしも、アメリカの有名大学に息子が行きたいというならば、親として全力で応援したいと思いますが、夫婦揃って同意見ですが、世界に目を向けたら色々な選択が転がっています。私たち親とは異なる、バイカルチャーの息子には大学進学する場合、アメリカに限って欲しいとは全く思っていませんし、そういった願望もありません。

前章で記載した通り、グローバル基準でもみてもアメリカの大学が世界的にどれくらい評価されているかが良くわかります。トップ20の内、なんと半分以上の12校がアメリカの大学ですから。世界中から高いレベルの教育を求めてアメリカへとやってくる人が多いのも理解できます。

しかし、そこに子供自身の幸福だったり楽しめる要素がなければ全く意味はありません。私たち親が汗水垂らし働き、貯めたお金をつぎ込んでも、そこに我が子の求めていたものがなにもないなんて経験には、むしろ一円も払いたいと思えないです。

なので、どんなに周りの評判がよくていい大学でもそれが自分に合っているかが、とても重要になってくると思っています。

子どもに必要なのは、世界基準で生きる力

将来、今の子どもたちに必要になってくるのは、世界で戦える力です。これまで以上に、技術の進歩によってその競争はスピードアップしています。みんなと相談してとか上司の決裁を仰ぐなどという日本の社会文化は、国際社会で不利となる最大の要因です。優れた判断力を持つために、多様な意見や文化を理解できるためのコミュニケーション力を鍛えることは不可欠

親の子育ての方法が子どもの将来を決めるという子育て神話は未だに多くの人に信じられていますが、親の育て方は必ずしも子どもの将来に影響しないと思います。しかし、子どもの将来のために親が選択肢を増やしてあげることは可能です。親が子供の将来必要だと思える世界基準の生きる力を学べるような環境に子どもを置いてあげるといった基礎的なことは私たち親にできることです。子どもの将来のために親ができることはこの程度。

だからこそ、いつか人生を振り返った時に、子育てで私自身が後悔しないように、泥臭い毎日ですが、この日々に全力で向き合い、母親という人生をたくさん学んでたくさん楽しみたいと思っています。

最後まで記事を読んでくださってありがとうございました。

読んでくれてありがとうございます! 頑張っているチームのみんなに夜食をご馳走しようと思います。