THE BEST 100 OF Hulu ~Huluおすすめ洋画・邦画100選~

まえがき

 こんにちは、元村元(@motomurahajime)です。このたびは本書『THE BEST 100 OF Hulu ~Huluおすすめ洋画・邦画100選~』をご購入いただき、まことにありがとうございます。)です。このたびは本書『THE BEST 100 OF Hulu ~Huluおすすめ洋画・邦画100選~』をご購入いただき、まことにありがとうございます。

 本書は、わたしが運営するブログ「良い知らせと悪い知らせがある」の記事の一部を電子書籍化したものです。動画配信サービス「Hulu」が配信する映画の中から100本、わたしが読者の方におすすめしたい作品をピックアップしました。また、ささやかながらわたしが実際に鑑賞したレビューを200字ほどでまとめさせていただいております。2016年12月5日現在、Huluが配信している映画を取り上げておりますが、すでに配信が終了しているものがある場合がございます。見つけ次第、本書より除外し、アップデート版を作成いたします。

 本書はすべて個人の手作りによるもので、ご承知のとおり販売価格も0円とさせていただいております。ひとりの映画好きが書いたレビューが、本書を手にとっていただいたあなたの暇つぶし、あるいは映画鑑賞の参考になれば、この上ない喜びです。

<注意事項>

作品のジャンル分けはHuluに準拠しています。

あくまで個人的におすすめしたい映画をご紹介しています。

シリーズでもとくに紹介したい作品があれば、複数ご紹介しています。

映画の配給会社、監督、脚本などの情報はWikipediaより引用しました。

映画の作品紹介(あらすじ)はHuluの動画紹介より引用しました。



おすすめドラマ映画----------------------------------------------------


英国王のスピーチ

(字)http://www.hulu.jp/watch/396731

2010年/イギリス、オーストラリア/118分

【配給】ギャガ/【監督】トム・フーパー/【脚本】デヴィッド・サイドラー/【出演】コリン・ファース、ヘレナ・ボナム=カーター、ジェフリー・ラッシュ

【あらすじ】英国史上、もっとも内気な王。子供の頃から悩む吃音のために無口で内気な、現エリザベス女王の父、ジョージ6世。しかしヒトラー率いるナチス・ドイツとの開戦に揺れる国民は、王の言葉を待ち望んでいた。型破りのセラピスト、ライオネルの友情と妻の愛情に支えられ、渾身のスピーチに挑むのだが…。

【レビュー】吃音の主人公を演じたコリン・ファースのなりきりぶりが実に素晴らしく、またヘレナ・ボナム=カーターの可愛らしくて献身的な奥さんも良い。奇人変人役じゃないヘレナ・ボナム=カーターを観たのは、筆者はこの作品がはじめてかも知れません。スピーチ本番に向かうこと、それ即ちナチス・ドイツと一線交える覚悟を決めること、その緊張感が、まったく退屈させません。一世一代のスピーチとはいえ、まさか人が大勢の前でしゃべるだけのシーンでここまでの感動を味わえるとは予想もしませんでした。


ベイブ

(字)http://www.hulu.jp/watch/736740

1995年/アメリカ、オーストラリア/92分

【配給】UIP/【監督】クリス・ヌーナン/【脚本】ジョージ・ミラー、クリス・ヌーナン/【出演】クリスティーン・カヴァナー、ジェームズ・クロムウェル、マグダ・ズバンスキー

【あらすじ】愉快な動物たちが暮らす、ホゲットおじさんの牧場に、かわいい子ブタのベイブがやってきた! まだ世の中のことをなんにも知らないベイブは、お母さんが恋しくなってメソメソ。そんなベイブをなぐさめてくれたのは、牧羊犬のフライだった。ある日ベイブは、お母さん代わりのフライと一緒に、羊さんたちの見張りをすることになる。

【レビュー】『マッドマックス』で大ヒットを飛ばしたジョージ・ミラー監督が脚本を担当しているところにも注目です。『ベイブ』の作りじたいが、じつに『マッドマックス』的。じつは筆者の生涯ベスト映画トップ5に入る大好きな作品で、小学生のころに社会科見学か何かの帰りのバスで観て、非常に感動した記憶が残っています。今でもオープニングの音楽で涙腺が崩壊しするくらい、思い入れがあります。動物にも人間と同じヒエラルキーが存在し、その中でも最下層の「食肉として処理される豚」が主人公であることに、この作品の意義がある。いのちの大切さを子どもに伝えるなら、ぜひ『ベイブ』をオススメしたいですね。


きっと、うまくいく

(字)http://www.hulu.jp/watch/780859

(吹)http://www.hulu.jp/watch/920898

2009年/インド/171分

【配給】日活/【監督】ラージクマール・ヒラーニ/【脚本】ラージクマール・ヒラーニ、ヴィドゥ・ヴィノード・チョープラー【出演】 アーミル・カーン、R・マドハヴァン、シャルマン・ジョシ/【出演】 アーミル・カーン、R・マドハヴァン、シャルマン・ジョシ

【あらすじ】日の出の勢いで躍進するインドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE。エンジニアを目指す天才が競い合うキャンパスで、型破りな自由人のランチョー、機械より動物好きなファルハーン、なんでも神頼みの苦学生ラジューの“三バカトリオ”が、鬼学長を激怒させ、珍騒動を巻き起こす。

【レビュー】スティーヴン・スピルバーグやブラッド・ピットが高く評価したことで注目されている作品。インド映画に「歌って踊って、やたらと長い」というイメージを持たれる方もいらっしゃると思いますが、この作品も例外ではありません。でも、最後の最後まで飽きさせない”引き”があります。主人公・ランチョーをめぐるストーリーは過去と現在がシンクロしながら進む、謎解き要素を含んだサスペンスであり、ところどころに笑えて泣ける、センスの良いコメディがほどよいスパイスのように繰り広げられます。ラストの思いがけない感動を、ぜひ味わってください。


裏切りのサーカス

(字)http://www.hulu.jp/watch/717236

2011年/イギリス、フランス、ドイツ/128分

【配給】ギャガ/【監督】トーマス・アルフレッドソン/【脚本】ブリジット・オコナー、ピーター・ストローハン/【出演】ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、トム・ハーディ、ジョン・ハート

【あらすじ】東西冷戦下、英国情報局秘密情報部MI6とソ連国家保安委員会KGBは熾烈な情報戦を繰り広げていた。ある策略により、英国諜報部<サーカス>を去ることとなった老スパイ・スマイリーの元に、困難な任務が下される。それは、長年に渡り組織の幹部に潜り込んでいるソ連の二重スパイ<もぐら>を捜し出すこと。

【レビュー】裏切り者を暴く緊張感と、謎解きのスリルが味わえます。2回観て全体像が掴めるタイプの作品で、1回めの鑑賞では登場人物の名前や立場すら把握するのに苦労するほど難解ですが、真犯人が発覚して映画が終了してから、間髪入れず伏線の確認のため、もう一度観たくなること間違いなしです。全編とおして派手なアクションはなく、じわじわと犯人に迫るサスペンスですので、じっくり腰を据えて鑑賞することをおすすめします。


ダ・ヴィンチ・コード

(字)http://www.hulu.jp/watch/271913

(吹)http://www.hulu.jp/watch/772397

2006年/アメリカ/149分

【配給】ソニー・ピクチャーズ/【監督】ロン・ハワード/【脚本】ダン・ブラウン、アキヴァ・ゴールズマン/【出演】トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、イアン・マッケラン

【あらすじ】暗号解読者が2千年にも遡る聖杯の秘密を解くとされる暗号に取り組む。そこに歴史を覆す驚愕の真実が…!

【レビュー】ダン・ブラウン原作の、世界的にベストセラーとなった謎解き小説の映画化。当時、筆者は原作にのめり込み、何度も読み返し、ダン・ブラウンの作品をすべて読破するくらいハマりました。本作は日本人にもなじみのあるダヴィンチの作品が謎解きの題材となっているので、そこまで難解な作品ではありません。トム・ハンクスふんするラングドン教授のウンチクがためになるし面白いしで、彼にガイドしてもらいながら、名所巡りしたくなること必至です。『アメリ』のあどけなさを残しつつ、大人の女性の魅力をたたえたヒロインを演じたオドレイ・トトゥも、かわいらしくて美しい。

ラングドンシリーズ3作め、最新作『インフェルノ』の【レビュー】も書いています。

【関連記事】海外旅行がお好きなあなたにおすすめ。:映画『インフェルノ』レビュー


ゼロ・ダーク・サーティ

(字)http://www.hulu.jp/watch/972497

(吹)http://www.hulu.jp/watch/972498

2012年/アメリカ/157分

【配給】ソニー・ピクチャーズ/【監督】キャスリン・ビグロー/【脚本】マーク・ボール/【出演】ジェシカ・チャステイン、ジェイソン・クラーク、ジョエル・エドガートン

【あらすじ】華奢で青白く澄んだ瞳が印象的な20代半ばの女性マヤ。とてもCIA分析官には見えないが、情報収集と分析に天才的な感覚を持ち、一向に手掛かりをつかめないビンラディン捜索チームに抜擢される。捜査は困難を極め、ある日、同僚が自爆テロに巻き込まれて死んでしまう。

【レビュー】驚くべきはクライマックスの、特殊部隊がビン・ラーディンのアジトに侵入し、彼を殺害するまでの一連のシーン。暗闇のなかでどこからテロリストが撃ってくるか、いつ銃撃戦が始まるか、ヒリヒリとした緊張感のなかで、固唾を呑んでその瞬間を待つことになります。実は当時の米国大統領バラク・オバマが観ていたのとほぼ同じであるということ。本作には命令を下すはずの大統領が出てこない、つまり観客は大統領の目線で作品を見守ることができる...観客であるこちらが、テロの首謀者を殺害するシークエンスを、まるで映画を見るかのようワクワクしながら観ていることに戦慄をおぼえます。


トップガン

(字)http://www.hulu.jp/watch/838017

(吹)http://www.hulu.jp/watch/838012

1986年/アメリカ/110分

【配給】パラマウント / UIP/【監督】トニー・スコット/【脚本】ジム・キャッシュ、ジャック・エップス・Jr/【出演】トム・クルーズ、ケリー・マクギリス

【あらすじ】海軍エリート・パイロット養成学校のナンバーワン、マーヴェリックの栄光と挫折、そして恋を描いて空前の大ヒットを記録したトム・クルーズの出世作。

【レビュー】20代の初々しいトム・クルーズと、80年代の古き良きアメリカの雰囲気と、米空軍史に残る傑作戦闘機のドッグファイトを楽しめる作品です。テーマ曲の「Dangerous Zone」も印象的ですね。この時代に訓練を終えた兵士たちが湾岸戦争に出征したんだなあ~と思うと感慨もひとしお。Huluでは吹き替え版のクオリティが物議をかもしており、筆者も吹替版での鑑賞は違和感大アリでまったく集中できませんでした。字幕で観ることをおすすめします。


ロッキー

(字)http://www.hulu.jp/watch/989366

(吹)http://www.hulu.jp/watch/989375

1986年/アメリカ/119分

【配給】ユナイテッド・アーティスツ/【監督】ジョン・G・アヴィルドセン/【脚本】シルヴェスター・スタローン/【出演】シルヴェスター・スタローン、タリア・シャイア、バート・ヤング、カール・ウェザース

【あらすじ】世界中を興奮と感動で包んだ、記念すべき第1作! フィラデルフィアのしがない4回戦ボクサー、ロッキーに突然チャンスがやってくる。世界ヘビー級チャンピオンのアポロが人気取りのため、格下の相手と戦うことを宣言したからだ。かくして、薄汚れた下町の中、ロッキーのトレーニングが始まった…。

【レビュー】筆者にとって、『ショーシャンクの空に』や『ライフ・イズ・ビューティフル』と並ぶ、名作と評されているからこそ敬遠しがちな作品のひとつだったんですが、これは本当に観てよかったです。最新作の『クリード チャンプを継ぐ男』も含め、シリーズを通して大好きな作品となりました。多くの映画ファンが普及の名作として挙げる意味がわかります。パロディされまくっているラストの「エイドリアーン!」も、全編とおして観ると感動に打ち震えるほどのシーンになること間違いなしです。当時、まったく売れていなかった俳優シルヴェスター・スタローンが『ロッキー』にかけた思いも合わせて観てほしい一本。ぜひ「ファイナル」まで駆け抜けて鑑賞していいただきたい。


フルメタル・ジャケット

(字)http://www.hulu.jp/watch/271914

1987年/イギリス、アメリカ/116分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】スタンリー・キューブリック/【脚本】スタンリー・キューブリック、マイケル・ハー、グスタフ・ハスフォード/【出演】マシュー・モディーン、ヴィンセント・ドノフリオ、R・リー・アーメイ

【あらすじ】戦争の狂気を描くスタンリー・キューブリック監督作品。徴兵された若者が過酷な訓練によって人間性を失い、感情を崩壊させていく。

【レビュー】ニコニコ動画で一時期大人気だった「ハートマン軍曹」が印象に残っておられる方も多いのではないでしょうか。じつは前半と後半で別の映画といえるくらい、ガラリと雰囲気が変わります。筆者は鑑賞していて「前半は虚構、後半が現実」というような印象を受けました。そのトリガーとなるのが、ハートマン軍曹が射殺されるシーンです。ある意味で爽快感がある一方、いよいよ精神的に異常を来した人間の顛末に虚しさも描いています。後半のベトナム戦争も凄惨極まりなく、主人公たちに襲いかかったスナイパーが実はベトコンの少女だったという事実。本作を反戦映画とする評価もありますが、これは明確に戦争のリアリティを描いた作品です。


王になった男

(字)http://www.hulu.jp/watch/691215

2012年/韓国/131分

【配給】CJエンタテインメント・ジャパン/【監督】チュ・チャンミン/【脚本】ファン・ジョユン/【出演】イ・ビョンホン、リュ・スンリョン、ハン・ヒョジュ

【あらすじ】王と瓜2つだったために、毒殺の危機に怯える王・光海の影武者をつとめることになった道化のハソン。大臣たちの陰謀の気配が渦巻く宮中での不安から、暴君と化していた光海。ある日光海が病床についたことをきっかけにハソンが極秘にすり替わることに。

【レビュー】韓国映画といえば、裏社会の男たちの凄惨な暴力と生き様を描いたノワールが有名ですが、筆者はちょっと苦手で… かといって韓国映画のすべてを敬遠するのは勿体無いということで本作を鑑賞。想像以上に面白く、印象に残る一本となりました。イ・ビョンホンの一人二役の演じ分けはさることながら、お話全体がタイムリミット・サスペンスとしての緊張感に満ちあふれています。さらに、最後の最後にある人物が見せる、ある仕草が最高に涙腺を刺激します。韓国映画に苦手意識のある方にこそ観てほしい一本です。


それでも夜は明ける

(字)http://www.hulu.jp/watch/956955

(吹)http://www.hulu.jp/watch/956955

2013年/アメリカ、イギリス/134分

【配給】ギャガ/【監督】スティーヴ・マックイーン/【脚本】ジョン・リドリー/【出演】キウェテル・イジョフォー、マイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチ

【あらすじ】家族と幸せに暮らしていた男が、突然、財産も名前も奪われ、奴隷にされる。妻と子供たちに再び会うために、彼が生き抜いた11年8カ月と26日間とは? 実話だからこそ、〈生きる〉想いに魂を揺さぶられる、衝撃の感動作。

【レビュー】黒人差別や奴隷時代を描いた作品が、アメリカで続々と制作されていた時期の一本。感動どころか目を背けたくなるような、心に突き刺さる苦く辛いシーンが続きます。史実であり、いまなお続いている現実だからでしょう。邦題のとおり夜は明ける…ではなくて、ラストはかなりモヤッとした後味の悪さが残ります。物語の帰結としては、主人公の奴隷からの解放と家族の再開でハッピーエンドに見えても、実際は差別が今なお続いているということを示唆しています。


チョコレートドーナツ

(字)http://www.hulu.jp/watch/853577

(吹)http://www.hulu.jp/watch/853579

2012年/アメリカ/97分

【配給】ビターズ・エンド/【監督】トラヴィス・ファイン/【脚本】トラヴィス・ファイン、ジョージ・アーサー・ブルーム/【出演】アラン・カミング、ギャレット・ディラハント、アイザック・レイヴァ

【あらすじ】1979年、カリフォルニア。シンガーを夢見ながらもショーダンサーで日銭を稼ぐルディ。正義を信じながらも、ゲイであることを隠して生きる弁護士のポール。母の愛情を受けずに育ったダウン症の少年・マルコ。世界の片隅で3人は出会った。

【レビュー】今となってはLGBTも認知度が上がっているとは思いますが(それでもまだまだだろうけど)、これは30年以上前のお話。同性愛者が障害児を引き取る難しさ、たとえ愛情があっても司法がそれを許さなければ、かなわないという現実を、登場人物の3人と観客は突きつけられます。ラストの悲劇は観ていて本当に辛いものがあり、歌手としてデビューしたルディが力強く歌うのその姿は、映画を観ているこちらガ側に「愛とは何か」「家族とは何か」を訴えてくるものがあります。


ヒトラー ~最期の12日間~

(字)http://www.hulu.jp/watch/395476

2004年/ ドイツ、イタリア、オーストリア/156分

【配給】ギャガ/【監督】オリヴァー・ヒルシュビーゲル/【脚本】ベルント・アイヒンガー/【出演】ブルーノ・ガンツ、アレクサンドラ・マリア・ララ

【あらすじ】ソ連軍の砲火が押し寄せるベルリン。ヒトラーと側近は、総統官邸の地下要塞に避難していた。正常な判断力を失ったヒトラーは、惨状をさらに悪化させてゆく。

【レビュー】ニコニコ動画などのMADでずいぶん有名になってしまった「総統」。実際は敗戦濃厚となったナチスとヒトラーの最期を描いているので、非常に暗く、救いがなく、悲壮感にあふれています。制作はドイツ、オーストリア、イタリアというかつてのナチス・ファシズム国家。過去の「黒歴史」と真摯に向き合って制作したと考えると、非常に意義のある作品であると言えます。本作を空耳的なネタ映画として観るのも楽しいのですが、1度は戦争、ナチスを考えるための作品としてご覧になることをオススメします。


ハリー・ポッターと炎のゴブレット

(字)http://www.hulu.jp/watch/966381

(吹)http://www.hulu.jp/watch/966376

2005年/アメリカ、イギリス/157分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】マイク・ニューウェル/【脚本】スティーブ・クローブス/【出演】ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン

【あらすじ】世界の三大魔法学校が魔力を競い合う伝説のイベント“三大魔法学校対抗試合”の開催が決定。“炎のゴブレット”が各校の代表選手を選び出す中、立候補すらしていないハリー・ポッターがなぜか代表の一人に選ばれてしまう。

【レビュー】『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の公開に合わせて、Huluでも配信開始となった「ハリー・ポッター」シリーズ。なかでも最高傑作との呼び声高く、ハリポタ弱者の筆者も楽しく鑑賞した「炎のゴブレット」をピックアップしました。原作に縛られることなく、一本のハリー・ポッター映画として作り上げた本作は、修行、魔法対抗戦、恋愛模様、ラストの対決と少年マンガ的な見どころも多く、かつ大人も楽しめる作品に仕上がっています。

2016年11月にハリー・ポッターシリーズ最新作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が公開となりました。レビュー記事をアップしていますので、こちらもどうぞ。

【関連記事】シリーズ最高傑作!『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』最速レビュー


凶悪

http://www.hulu.jp/watch/954026

2013年/日本/108分

【配給】日活/【監督】白石和彌/【脚本】高橋泉、白石和彌/【出演】山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー

【あらすじ】ある日、雑誌『明朝24』の編集部に一通の手紙が届いた。それは獄中の死刑囚から届いた、まだ白日のもとにさらされていない殺人事件についての告発だった。彼は判決を受けた事件とはまた別に3件の殺人事件に関与しており、その事件の首謀者は“先生”と呼ばれる人物であること、“先生”はまだ捕まっていないことを訴える死刑囚。闇に隠れている凶悪事件の告発に慄いた『明朝24』の記者・藤井は、彼の証言の裏付けを取るうちに事件にのめり込んでいく…。

【レビュー】実際に起きた凶悪殺人事件「上申書殺人事件」を元にした実写映画。リリー・フランキー、ピエール瀧の鬼気迫る演技が高く評価されている作品ですが、強い正義感をもっているがために狂気に落ちていく主人公を演じた、山田孝之の細やかな演技があってこそ、作品の全体的な評価につながっているんだと思います。それにしても、これが実際にあった事件とは驚愕のひとこと。さらに映画では最後の最後までだれひとり救われないさまが辛すぎる。本作からは、いったいだれが「凶悪」なのか、登場人物の一人が言う「怖いもの見たさ」で鑑賞しているわれわれも、実は「凶悪」ではないのか、というテーマを突きつけられます。気分を重くしたいときの鑑賞をおすすめします。


冷たい熱帯魚

http://www.hulu.jp/watch/515757

2010年/日本/146分

【配給】日活/【監督】園子温/【脚本】園子温、高橋ヨシキ/【出演】吹越満、でんでん、黒沢あすか

【あらすじ】熱帯魚店を営んでいる社本と妻の関係はすでに冷え切っており、家庭は不協和音を奏でていた。ある日、彼は人当たりが良く面倒見のいい同業者の村田と知り合い、やがて親しく付き合うようになる。だが、実は村田こそが周りの人間の命を奪う連続殺人犯だと社本が気付いたときはすでに遅く、取り返しのつかない状況に陥っていた。園子温監督による金字塔的傑作!

【レビュー】「埼玉愛犬家連続殺人事件」という実際にあった事件をベースになっています。園子温の狂気がそのまま具現化したような作品です。ひたすらキツイし、グロいし、わけがわからないし、最後まで一切の救いがありません。良い意味で観ていて疲れる映画。スプラッター描写が苦手な方にはおすすめできない!でんでんの好々爺ぶりと狂人ぶりの二面性、徐々に心を蝕まれ、ついには「キレる」吹越満、このふたりの演技が堪能できます。本当に犯罪を犯すような人って意外と身近にいて、普段はいい人を装ってるもの...最初から狂っているのかもしれないし、突然狂い出すのかもしれない。二人の演技から感じ取ることのできる紙一重感が、また作品の奥深さ、恐ろしさを倍増させます。


蛇にピアス

http://www.hulu.jp/watch/396986

2008年/日本/125分

【配給】ギャガ/【監督】蜷川幸雄/【脚本】宮脇卓也、蜷川幸雄/【出演】吉高由里子、高良健吾、ARATA

【あらすじ】心の穴を埋めるために、ピアス、刺青で身体改造するヒロイン、ルイを全身全霊で演じたのは吉高由里子。みずみずしい存在感をアピールしていた彼女が、本作ではハードな役を演じ切っている。

【レビュー】芥川賞を受賞した金原ひとみの小説を映画化。Huluの「すべての人気順」でトップあたりにくる作品。まあ、吉高由里子の見事な脱ぎっぷりを考えれば納得ですけどね。笑 吉高由里子が当時20歳の若さだったからこそ表現できたヒリヒリした魅力と狂気。同じく20歳だった高良健吾も若さゆえの危なっかしい感じがよく出ています。全編とおして文学的な雰囲気があり、登場人物の行動やその動機などについては「行間を読む」楽しさがあります。逆に「劇中でちゃんと説明してほしい」 という方にとっては、わからないところがわからないまま終わってしまう作品かもしれません。


幸福の黄色いハンカチ

http://www.hulu.jp/watch/332738

1977年/日本/108分

【配給】松竹/【監督】山田洋次/【脚本】山田洋次、朝間義隆/【出演】高倉健、倍賞千恵子、桃井かおり、武田鉄矢

【あらすじ】第1回日本アカデミー賞作品賞、キネマ旬報ベストワンなど、1977年度の映画賞を独占した山田洋次監督の代表作のひとつ。北海道を舞台に刑務所帰りの中年男と偶然出会った若い男女が、それぞれの愛を見つけるまでを描いた感動のロードムービー。

【レビュー】ポスターやDVDのパッケージで結末はわかっているのに… 「ハンカチはぶら下がっているの?奥さんは待っててくれてるの?」というドキドキが最後まで止まらない。山田洋次監督の演出の成せる技ですね。高倉健の渋い演技は言うまでもなく、武田鉄矢と桃井かおりの初々しい演技が実にグッド。当時も今も変わらない?軽薄で空っぽな欽也と、職場という狭い人間関係のなかで失恋しながらも必死に生きる朱美。最初はナンパで知り合った欽也と朱美が、島夫妻の愛情に心打たれてお互いに愛し合うようになる。このもうひとつの結末こそ、「黄色いハンカチ」で山田洋次監督が描きたかった、真のラストなのではないでしょうか。


海月姫

http://www.hulu.jp/watch/945020

2014年/日本/126分

【配給】アスミック・エース/【監督】川村泰祐/【脚本】大野敏哉、川村泰祐/【出演】能年玲奈、菅田将暉、池脇千鶴、太田莉菜、長谷川博己

【あらすじ】とある古びたアパート、天水館 (あまみずかん)。そこで暮らす倉下月海 (つきみ) はオタク女子友達と共同生活を送っていた。「男を必要としない人生」を信条に、自らを「尼~ず」と呼び、それぞれのオタク道を極めるゆるい毎日。

【レビュー】東村アキコの人気コミックを実写映画化。お話はオタク女子たちがイケてる男子の力を借りて、世間にカウンターパンチを食らわすという、この手の作品では王道のサクセスストーリー。何よりも素晴らしいのはキャラクターの造形ですね。主人公の月海は能年玲奈(のん)が前年に演じた「あまちゃん」とは、またひと味違った可愛らしさがあり、菅田将暉演じる女装子・蔵之介の掛け合いは、観ていて多幸感すら味わえます。他のオタク女子たちも実に良いキャラクターで、彼女らそれぞれのスピンオフが観たくなるような魅力を発揮しています。その分、月海が恋をする修(長谷川博己)がキャラ負けている感じがするのは少し残念。


DEATH NOTE デスノート

http://www.hulu.jp/watch/756451

2006年/日本/126分

【配給】ワーナー・ブラザース映画/【監督】金子修介/【脚本】大石哲也/【出演】藤原竜也、松山ケンイチ、瀬戸朝香、香椎由宇

【あらすじ】警視庁の刑事部長を父に持つエリート大学生・夜神月 (やがみライト) は、ひょんなことから「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」と書かれた死神のノートを手に入れる。試しに有名殺人犯の名を書き込んでみると、翌日の新聞にはその男の獄中死が報じられていた。

【レビュー】人気コミック『DEATH NOTE』の実写映画化。原作マンガ未読でも楽しめます。デスノートのルールがやや複雑な感はありますが、そこは登場人物のセリフと「実演」で説明してくれます。とくに冒頭のスリリングさは見もの。デスノートの効果の恐ろしさと、キラの天才的頭脳が合わさったら、こんなに恐ろしいことができるのか...と。ただ、それ以降のキャラクターの造形に関しては、ほころびが見え隠れするところも。主人公の月(ライト)に原作ほどのカリスマ性や冷静さがなく、じゃっかん無計画に見えるし、Lも論理的というよりは、直感が鋭い天才肌の変人という印象。警察も警察で、大量殺人が起こってるのにのんびりしている感じは否めません。全体的に詰めの甘さが目立ってしまっているのが残念。

「デスノート」シリーズの最新作『デスノート Light up the NEW world』のレビュー記事を書きましたので、こちらもどうぞ。

【関連記事】新作にゴーサイン出したやつの名前を書いてやる。:映画『デスノート Light up the NEW world』レビュー


壬生義士伝

http://www.hulu.jp/watch/84241

2003年/日本/137分

【配給】松竹/【監督】滝田洋二郎/【脚本】中島丈博/【出演】中井貴一、佐藤浩市、三宅裕司、村田雄浩/

【あらすじ】その男、名は吉村貫一郎。幕末の混乱期に、尊皇攘夷の名のもと、京都府中守護の名目で結成された新選組の隊士である。名誉を重んじ、死を恐れない武士の世界において、彼は生き残りたいと熱望し、金銭を得るために戦った。全ては故郷の妻と子供たちを守るためだった。

【レビュー】浅田次郎の歴史小説を実写映画化。新選組好きの筆者としては、官軍に追い込まれていく彼らの姿は観ていて辛いものがありました。 前半はかなり引きこまれます。新撰組の隊士たちのキャラクター付けもさることながら、史実に沿って物語が進行していく緊張感もある。さらに、斬り結ぶ刀の重さをしっかり感じ取れる殺陣のシーンもとても良いです。後半がじゃっかん長く感じるところは少しだけ残念。主人公・吉村貫一郎のドラマなので、クライマックスの吉村ひとり語りはかなり泣かせにくるシーンではあるんですが、吉村が死んでからの息子の一件などはカットしてもよかったのでは。


紙の月

http://www.hulu.jp/watch/923094

2014年/日本/126分

【配給】松竹/【監督】吉田大八/【脚本】早船歌江子/【出演】宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一

【あらすじ】バブル崩壊直後の1994年。夫と二人暮らしの主婦・梅澤梨花は、銀行の契約社員として外回りの仕事をしている。細やかな気配りや丁寧な仕事ぶりによって顧客からの信頼を得て、上司からの評価も高い。何不自由のない生活を送っているように見えた梨花だったが、自分への関心が薄い夫との間には、空虚感が漂いはじめていた。

【レビュー】本作を表面だけすくいとれば「職場の金を横領して年下の惚れた男に貢いだ女の話」ですが、その中身には「どんなかたちであれ、他人に感謝されることに快感を覚える」「お金そのものよりも、横領することの緊張感、スリルに快感を求める」といった、だれしもが陥る心理を描き出しています。原作小説に登場しないキャラクターを加え、よりサスペンス性を高めた作品に仕上がっています。とくに小悪魔的な若手OLを演じた大島優子が良い。演技上手くなったなあ〜とどこか感慨深さすら抱きます。筆者は男性ゆえ女性同士の職場の軋轢などはわかりませんが、心底こんな職場じゃ働きたくないなあと思ったり(褒め言葉)。


宇宙兄弟

http://www.hulu.jp/watch/900909

2012年/日本/129分

【配給】東宝/【監督】森義隆/【脚本】大森美香/【出演】小栗旬、岡田将生、麻生久美子、濱田岳

【あらすじ】幼いころの約束を守るためにまっすぐに突き進むROCKな兄弟・ムッタとヒビトに、若手屈指の実力派人気俳優の小栗旬と岡田将生。兄・ムッタが憧れる宇宙飛行士候補生せりかを麻生久美子。そして、兄弟の夢を温かく見守る宇宙飛行士選抜試験官に堤真一という日本映画界屈指の豪華キャストが集結。

【レビュー】原作マンガは1巻のみ読んで映画を鑑賞。「ナメてかかったら意外と良かった」部類の映画でした。人気マンガの実写映画のなかでは、なかなか頑張ってる方ではないでしょうか。NASAとJAXAの全面協力もあって、採用試験のシーンは興味津々だし楽しいしで見ごたえがあります。とくに、ともに苦楽を分かち合ってきた仲間との間に「わざと険悪なムードをつくる」シーンは、試験とはいえ心が痛む。さらに、弟のムッタが月面で命の危険にさらされているという過酷な状況で、アニの日々人は何もできないもどかしさ。そういった悲喜こもごもが相まって、ラストのロケット打ち上げシーンはグッと来ました。


たそがれ清兵衛

http://www.hulu.jp/watch/905606

2002年/日本/129分

【配給】松竹/【監督】山田洋次/【脚本】山田洋次、朝間義隆/【出演】真田広之、宮沢りえ、田中泯

【あらすじ】平侍の井口清兵衛は妻を亡くし、二人の娘と老母のために下城の太鼓が鳴ると家路を急ぐ毎日。同僚たちはそんな彼を“たそがれ清兵衛”と呼んでいた。ある日、幼なじみの朋江を救ったことから剣の腕が噂になり、上意討ちの討手として清兵衛が選ばれてしまう。清兵衛は藩命に逆らえず、朋江への想いを打ち明け、切腹を不服とする余吾膳右衛門が立てこもる死地に向かった。

【レビュー】筆者は個人的に真田広之という俳優が大好きでして、さすが元JAC(Japan Action Club)の真田広之、殺陣は一級品。もちろん、方言や所作を含めた当時の下級武士の演技も素晴らしい。ラストの清兵衛と膳右衛門の決闘シーンは、痛快時代劇では味わえない、リアルな「一撃必死の殺し合い」の緊張感があります。さらに、初の時代劇とはいえ、さすが山田洋次監督の作品。時代考証や背景の描き込みはさすがの匠の領域です。季節折々の美しさ、夜の暗さ、建物や人々の衣装に至るまで、徹底されたリアルさがいっそう本作の奥深さをたたえています。実に贅沢な時代劇。


隠し剣 鬼の爪

http://www.hulu.jp/watch/906344

2004年/日本/131分

【配給】松竹/【監督】山田洋次/【脚本】山田洋次、朝間義隆/【出演】永瀬正敏、松たか子、小澤征悦、吉岡秀隆

【あらすじ】東北の海坂藩に籍を置く片桐宗蔵は、かつて女中奉公に来ていた娘・きえと再会を果たす。しかし、大きな油問屋に嫁ぎ、幸せに暮らしていると信じていたきえの、寂しげな後ろ姿に胸を痛める。数ヵ月後、きえが病で伏せっていると聞いた宗蔵は、主人に離縁状を用意するよう申し伝え、自らきえを背負って自分の家に連れて帰るのだった。

【レビュー】前作『たそがれ清兵衛』に続く山田洋次監督時代劇の第2弾。こちらも前作に劣らぬ時代考証の精密さと、リアル感があります。登場人物も魅力的で、永瀬正敏演じる朴訥な主人公・片桐と、敵役の家老を演じた緒形拳の憎憎しさ。このコントラスト、最高じゃないですか。さらに、ラストの「鬼の爪」が炸裂するシーンは、過去に観たどんな必殺技よりも恐ろしさを感じましたね。派手なアクションは一切なく、何のことはない所作で一撃必殺の傷を負わせる。まさに隠し剣!まさに暗殺剣!ラストはハッピーエンドで清々しく、観ていて気持ちのいい作品です。


SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者

http://www.hulu.jp/watch/717233

2012年/日本/110分

【配給】SPOTTED PRODUCTIONS/【監督】入江悠/【脚本】入江悠/【出演】奥野瑛太、駒木根隆介、水澤紳吾

【あらすじ】元 “SHO-GUNG” メンバーのマイティは、ラップをあきらめきれず東京へ。恋愛系右翼ヒップホップ・クルー “極悪鳥” のメンバー入りのチャンスを狙い、パシリの扱いに日々耐えるが、非常な仕打ちに遭い怒りのあまりメンバーの一人に大ケガを負わせてしまう。追われる身となり逃亡したマイティは、違法行為で商売する大人たちの下で働きはじめる。

【レビュー】TBSラジ『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』で宇多丸さんが激賞した作品のひとつ。主人公は救いようのないクズだし、一部を除いた登場人物のほとんどが人間として終わってるしで、正直観ていて辛く、イライラするシーンが多いです。劇中で唯一、イックとトムと征夷大将軍の絡みはホッとするものがありました。が、クライマックスのLIVEシーンは思わず目頭が熱くなる展開。ラップでつながるマイティとSHO-GUNのメンバーたち。1、2から続けて観ると、かなり感慨深いものがあります。おいHulu!1と2も配信してくれよ!


突入せよ! 「あさま山荘」事件

http://www.hulu.jp/watch/715489

2002年/日本/130分

【配給】アスミック・エース、東映/【監督】原田眞人/【脚本】原田眞人/【出演】役所広司、宇崎竜童、天海祐希

【あらすじ】人質を必ず生きて救出すること…。1972年2月19日。連合赤軍5人が、「あさま山荘」にひとりの女性を人質に立てこもった。それが長野県警、警視庁の猛者たちが繰り広げた、10日間にもおよぶ史上最大かつてない激烈な攻防の始まりだった。

【レビュー】警察側からの視点で「あさま山荘事件」を描いた作品。ヒロイックな事件解決物語というよりは、警察組織のグダグダや縦割り行政の弊害などもつまびらかに描き、現代の社会問題としての「あさま山荘事件」部分にスポットを当てています。興行的には振るわなかったようです。たしかに、あさま山荘事件は公開当時ですでに30年前の事件であり、航海当時に類似の事件があったわけでもなく、「なぜこのタイミングで?」と疑問に思うところも。ただ、事件じたいは今となっては歴史の教科書かテレビの特番くらいでしか観ることのなくなった「歴史上の事件」ですが、決してひと昔前の話ではなく、現代でも同じような事態が起こりうるのではないかと、作品を観ることで如実に連想させられます。



おすすめSF映画------------------------------------------------------


アイアンマン

(字)http://www.hulu.jp/watch/525792

(吹)http://www.hulu.jp/watch/769578

2008年/アメリカ/125分

【配給】SPE/【監督】ジョン・ファヴロー/【脚本】マーク・ファーガス、ホーク・オストビー、アート・マーカム、マット・ホロウェイ/【出演】ロバート・ダウニー・Jr、テレンス・ハワード、ジェフ・ブリッジス、グウィネス・パルトロー

【あらすじ】アフガニスタンで自社兵器のデモ実験に参加したトニー・スタークは、テロ組織に襲われ拉致されてしまう。胸に深い傷を負い捕虜となった彼は、生き続けるために生命維持スーツを作らざるを得なかった。やがて彼は、その技術を悪との戦いに使うことを決意する。

【レビュー】前半、調子乗ってるトニーがどん底に叩き落され、そこからアイアンマンとってはい上がり、本当の悪に立ち向かう展開。じつはこれ、トニー・スタークを演じたロバート・ダウニーJrの経歴と奇妙なシンクロがあるんです。まあ、詳しくはググってください。それにしても、男子は「ものづくり」に心ときめくものですね。アイアンマンのスーツを開発する過程は少年心にワクワクする、楽しいシーンになっています。

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の作品でHuluが配信しているのは『アイアンマン』だけ。『アイアンマン』を楽しんだら、次のMCU作品をぜひ鑑賞してみてください。

【関連記事】マーベル新作『ドクター・ストレンジ』がヒットしているので、これまでのマーベル映画をまとめてみる。


ロボコップ

(字)http://www.hulu.jp/watch/987902

(吹)http://www.hulu.jp/watch/987900

1987年/アメリカ/103分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】ポール・バーホーベン/【脚本】エドワード・ニューマイヤー、マイケル・マイナー/【出演】ピーター・ウェラー、ナンシー・アレン、ロニー・コックス

【あらすじ】近未来のデトロイトの犯罪が多発するスラム街で、1人の警官が殉職する。彼はサイボーグとして再生され、犯罪撲滅のため街へと送り出された。しかしロボコップは、かつての自分を映し出す夢や蘇る記憶の断片にとりつかれていた。彼が過去を知った時、警察高官による殺人の陰謀が明らかになる。

【レビュー】ロボコップをはじめとする、ロボットのデザインがいい感じで「洗練されすぎていない、80’sデザインの集大成」がグッド。ロボコップのパントマイムなどがパロディーでよく使われますが、実はストーリーじたいかなりシリアスで、ハード。序盤で主人公がギャングにリンチされるシーンのむごたらしさ、受け付けない人も多いのでは。まあ、それがあってこそのロボコップ誕生ですし、彼への感情移入が強烈にもなるんですけどね。アクションだけでなく、主人公を殺害した黒幕を暴いていくサスペンス要素もあり、非常に映画的完成度の高い作品となっています。


バイオハザード

(字)http://www.hulu.jp/watch/307427

(吹)http://www.hulu.jp/watch/769104

2002年/イギリス、ドイツ、アメリカ/100分

【配給】アミューズピクチャーズ/【監督】ポール・W・S・アンダーソン/【脚本】ポール・W・S・アンダーソン/【出演】ミラ・ジョヴォヴィッチ、ミシェル・ロドリゲス

【あらすじ】人気ゲームソフト『バイオハザード』をミラ・ジョヴォヴィッチ主演で映画化したSFアクション・スリラー。21世紀初頭、全米トップの複合企業アンブレラの地下研究所「ハイブ」で、開発中のT-ウイルスが何者かの手によってリークした…。その一方で、記憶を失った謎の女性アリスが目を覚ます。

【レビュー】じゃっかんゲームの「バイオ」とはテイストは違い、登場人物たちにゲームのバイオ独特のアクションの制約がないため、緊張感、生きるか死ぬかのギリギリ感は多少削がれているものの、全体に漂うホラー感はしっかり継承されています。後々のシリーズで覚醒し、無双キャラになってしまう主人公のアリスが、1ではまだ普通の人間よりちょっと強いくらいのレベルですので、クリーチャーとのバトルにほどよい緊張感があり、観ていて飽きることがありません。何より20代のミラ・ジョボビッチが、美しいし可愛いしで最高。


ターミネーター

(字)http://www.hulu.jp/watch/987904

(吹)http://www.hulu.jp/watch/988454

1984年/アメリカ、イギリス/108分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】ジェームズ・キャメロン/【脚本】ジェームズ・キャメロン、ゲイル・アン・ハード/【出演】アーノルド・シュワルツェネッガー

【あらすじ】未来の革命リーダーを抹殺せんがため、近未来の地球から送り込まれた殺人サイボーグ、ターミネーター! 彼は革命リーダー、ジョン・コナーの未来の母となる人物サラを探し出し、殺害するために追跡を始める。

【レビュー】言わずと知れたジェームズ・キャメロンの出世作にして最高傑作。30年以上前の作品なので、骨組みだけのT-800がぎこちなく動いたりするわけですが、特殊メイクや黎明期のCGで、よくぞこれだけの世界観を作り上げたなあと感慨深いものすらあります。当時のシュワちゃんのひどいオーストリア語訛りが原因で、ほとんど台詞がないという逸話から生まれた、だからこそ得体の知れない存在、恐怖感をあおるターミネーターの凄み。玄田哲章さんの声で動くT-800もいいんですが、個人的には生の「I'll be back.」が聴けるので字幕もアリだと思います!


ゴジラ(1954)

http://www.hulu.jp/watch/948895

1954年/日本/97分

【配給】東宝/【監督】本多猪四郎(本編)、円谷英二(特撮)/【脚本】村田武雄、本多猪四郎/【出演】宝田明、河内桃子、平田昭彦、志村喬

【あらすじ】原水爆実験の影響で、大戸島の伝説の怪獣ゴジラが復活し、東京に上陸。帝都は蹂躙され廃墟と化した。ゴジラ抹殺の手段はあるのか…。

【レビュー】当時は今ほど「怪獣映画」というジャンルが確立されておらず、主人公の尾形、尾形の恋人・恵美子、そして芹沢教授の三角関係をもって「大メロドラマ」として打ち出されたそうです。たしかに、後年のゴジラシリーズに比べ、人間ドラマの方に大半の時間が割かれています。戦後9年でこのレベルの特撮映画を完成させた技術、ゴジラという世界に誇るキャラクターと作品の完成度、どれをとっても最高峰の映画。本当に優れた映画というのは、公開がどれだけ古くても、どの時代に鑑賞しても、普遍的なメッセージを内包しているものなんですよね。東日本大震災を経験し、震災を描いた作品としての『シン・ゴジラ』が公開された今こそ、観ておくべき作品です。


ゴジラ (1984)

http://www.hulu.jp/watch/949615

1984年/日本/103分

【配給】東宝/【監督】橋本幸治(本編)、中野昭慶(特撮)/【脚本】永原秀一/【出演】小林桂樹、田中健、沢口靖子、宅麻伸

【あらすじ】大黒島噴火の折に消息を絶っていた一隻の漁船が発見された。船からは放射能の影響で巨大化したフナムシが発見され、ただ一人救助された生存者は巨大な生物を目撃していた。生物学者・林田はゴジラが蘇ったと断定。原子力発電所を襲ってエネルギーを蓄えたゴジラは、自衛隊の精鋭部隊が待ち構える東京湾に姿を現した。

【レビュー】前作から9年の休止を経て、原点回帰を目指した内容になっています。『シン・ゴジラ』が公開になったということで、こちらもおすすめの一本。「核」そのものであるゴジラ、そのゴジラに対抗しうる唯一の武器としての「核」、いずれも人類を滅ぼしかねない存在であり、東西冷戦下にあった当時の「核」というテーマについて真摯に向き合った作品です。ゴジラの造形、アクションについても原点回帰に挑戦しており、これまでの子どものヒーロー然とした動きを封印し、東京を蹂躙する大怪獣としての重厚な動きや、感情の読めない表情などでゴジラの恐怖感を煽っています。上陸時に熱線で自衛隊の戦車隊を壊滅させるシーンは圧巻!


ゴジラVSメカゴジラ

http://www.hulu.jp/watch/949620

1993年/日本/108分

【配給】東宝/【監督】大河原孝夫(本編)、川北紘一(特技)/【脚本】三村渉/【出演】高嶋政宏、佐野量子、小高恵美、原田大二郎

【あらすじ】古生物学者の大前博士と助手の五条梓はアドノア島で謎の卵を目にするが、そこに怪獣ラドンが襲来。続いてゴジラも出現し、ラドンとの戦いが繰り広げられた。そして、日本に運ばれたその卵からベビーゴジラが誕生する。ベビーゴジラを追って上陸を果たすゴジラ。その頃、国連G対策センターは、超兵器・メカゴジラを完成させていた。

【レビュー】前作『ゴジラVSキングギドラ』からつながる続編。スクラップになったメカキングギドラを目の前に、中尾彬さん演じる麻生大佐の「今度こそヤツの息の根を止めてやるのセリフ、これ一発で引き込まれます。しびれます。そこからはじまる作曲家・伊福部昭氏のオープニング曲は必見。何が良いって、『シン・ゴジラ』で非常に評判の良かった、エンドロールの最後を飾った「VSメカゴジラ」テーマ曲ですからね。中盤のドラマパートに中だるみはあるものの、クライマックスの幕張決戦は、それまでのウップンを晴らすような激アツバトル。合体メカあり、ゴジラ覚醒あり、熱戦の撃ち合いありで、VSシリーズ史上最高の決戦シーンに仕上がっています。


ガメラ2 レギオン襲来

http://www.hulu.jp/watch/758675

1996年/日本/99分

【配給】東宝/【監督】金子修介(本編)、樋口真嗣(特撮)/【脚本】伊藤和典/【出演】永島敏行、水野美紀、石橋保、吹越満

【あらすじ】地球を襲う新怪獣の名はレギオン。シリコンを活力源に巨大草体と共生しながら爆発的に繁殖してゆく。空・陸からの数千匹にも及ぶ兵隊 (ソルジャーレギオン) と翔 (はね) レギオンの攻撃にガメラ絶体絶命のピンチ! 復活を願う子供たちによる必死の祈りはガメラに届くのか!?

【レビュー】『シン・ゴジラ』以前に、単なるヤラレ役ではなく、怪獣に対抗しうる「国防の象徴としての自衛隊」を描いた作品です。さらに、これまた『シン・ゴジラ』の「在来線爆弾」に匹敵する、従来のインフラが怪獣に対抗する手段として活用されるシーンも描かれています。怪獣や超兵器が怪獣を倒すだけでなく、人間が持っているテクノロジーで怪獣に一矢報いる。実に気持ちが良い。平成ガメラシリーズだけでなく、特撮映画氏に残る傑作!自衛隊が怪獣相手に奮闘するのも観ていてワクワクするし、劇中の台詞がことごとくアツいのもアガります。

「持てる全ての火力をレギオンの頭部に集中!ガメラを援護せよ!」



おすすめアクション映画------------------------------------------------------


少林サッカー

(字)http://www.hulu.jp/watch/678219

2001年/中国/112分

【配給】クロックワークス / ギャガ/【監督】チャウ・シンチー/【脚本】チャウ・シンチー、ツァン・カンチョン/【出演】チャウ・シンチー

【あらすじ】かつて黄金の右脚と呼ばれたサッカー選手だったファンだが、今ではすっかり雑用係。そんなある日、ファンは少林拳を愛する青年シンと出会い、シンの恐るべき脚力に気付く。シンはかつて少林寺で修行した仲間たちをスカウトし、ファンとともにサッカー・チームを結成する。

【レビュー】あのクエンティン・タランティーノ監督が「ぶっちぎりに凄い映画だ」と絶賛した作品。最初から最後まで腹抱えて笑えます。香港映画、カンフー映画の新しい境地を見た。その一方で、笑えるんだけどクソ真面目なシーンがまたかっこよかったりするんですよね。主人公のシンたち少林寺チームが練習試合の相手にバカにされ、侮辱された後の覚醒シーンのかっこよさ、最終決戦で助っ人に来るあいつの心強さときたら、非常に熱いものがあります。自然にテンションが上がるオープニング曲もいい。


イップ・マン 序章

(字)http://www.hulu.jp/watch/516643

2008年/香港、中国/108分

【配給】フェイス・トゥ・フェイス/リベロ/【監督】ウィルソン・イップ/【脚本】エドモンド・ウォン【出演】ドニー・イェン、サイモン・ヤム、池内博之

【あらすじ】1930年代の中国広東省佛山。イップ・マンは武術館の師範に勝ち、町一番の武術家として名を上げる。1937年に勃発した日中戦争で佛山は日本軍の占領下となり、イップ・マンの自宅も没収され一家は極貧生活を強いられる。ある事件をきっかけに日本兵に中国武術を教えることを拒否したイップ・マンは、日本武術の名手である日本軍将校の三浦と生死をかけた対決をする。

【レビュー】ブルース・リーの師匠であるイップマンを題材にした、実話に基づくフィクション。『ローグ・ワン』にアジア系の俳優として初の出演を果たしたドニー・イェン兄貴の代表作です。当時日本軍の統治下にあった中国の視点で描かれるので、どうしても日本軍が大悪になるのは仕方がないとして... 実際にイップマンも邸宅を日本軍に没収されていますから。さすが、2000年台のカンフー映画というべきか、格闘シーンが洗練されてます。アクションはもちろん、カメラワークにすら美しさを感じます。ドニー・イェン兄貴のアクションのポテンシャルがあってこそ、ですね。


イップ・マン 葉問

(字)http://www.hulu.jp/watch/516632

2010年/香港、中国/109分

【配給】フェイス・トゥ・フェイス/リベロ/【監督】ウィルソン・イップ/【脚本】エドモンド・ウォン/【出演】ドニー・イェン、サモ・ハン・キンポー、ホァン・シャオミン

【あらすじ】1950年、イギリスの植民地の香港に広東省から家族を連れて移住した中国武術・詠春拳の達人イップ・マン。香港を仕切る洪拳の師匠ホンとの激闘するが勝負は決着がつかぬまま。武館閉鎖に追い込まれるも黙々と弟子を指導し続ける。そんな時、中国武術を侮辱したイギリス人ボクサーに立ち向かい死に果てたホンの代わりにイップ・マンは命を懸けて挑むことを決意する。

【レビュー】前作が中国武術vs空手だったのに対し、本作はvsボクシング。全体的な雰囲気は『ロッキー4/炎の友情』的な感じです。ドニー・イェン兄貴とサモ・ハン・キンポー師匠の超絶アクションもさることながら、この作品の見どころはラスト4分。それまでの1時間40分は前説のようなものです。これマジで。

筆者がおすすめする「おれたちのドニー・イェン兄貴主演映画」をまとめました。

【関連記事】「ローグ・ワン」ドニー・イェン出演記念!いま振り返ろうドニー・イェン主演映画おすすめ5選


マトリックス

(字)http://www.hulu.jp/watch/313629

(吹)http://www.hulu.jp/watch/984142

1999年/アメリカ/136分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】ラナ・ウォシャウスキー、リリー・ウォシャウスキー/【脚本】ラナ・ウォシャウスキー、リリー・ウォシャウスキー/【出演】キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス

【あらすじ】コンピュータプログラマーとしてニューヨークの企業で働くネオ。凄腕ハッカーという別の顔を持つ彼は、起きてもまだ夢を見ているような感覚に悩まされていた。そんなある日、自宅のコンピュータ画面に不思議なメッセージが届く…「起きろ、ネオ」「マトリックスが見ている」「白うさぎの後を追え」…正体不明の美女トリニティーに導かれて、ネオはモーフィアスという男と出会う。

【レビュー】お話それ自体よりも、圧倒的な未来志向のヴィジュアルが本作の見どころではないかと。弾丸を紙一重で避けるシーン、柱を盾にした銃撃戦のシーン、へそからバグが体内に侵入するシーン...どれをとっても印象的で、「マトリックスの名シーン」と問われたら、すぐに思い出せるようなインパクトがあります。エージェント・スミスがとにかく怖い!


ランボー

(字)http://www.hulu.jp/watch/743596

1982年/アメリカ/97分

【配給】東宝東和/【監督】テッド・コッチェフ/【脚本】マイケル・コゾル、ウィリアム・サックハイム、シルヴェスター・スタローン/【出演】シルヴェスター・スタローン、リチャード・クレンナ、ブライアン・デネヒー

【あらすじ】ベトナム帰りの復員兵ランボーは、戦友を訪ねてある町にやって来る。だが戦友は化学兵器の後遺症で死んでいた。復員兵に冷たい国への怒りが、よそ者に対する警察の屈辱的扱いをきっかけに爆発する。たった一人の軍隊と化したランボーは、数百人の警官隊を相手に壮絶な戦いを開始する。

【レビュー】「ナメてた相手がじつは殺人マシンでした」モノの元祖?マッチョが暴れまわる娯楽アクションは「2」以降で、初代はベトナム帰還兵の孤独と苦悩を描き、戦場でひとり奮闘するランボーの姿を通して戦争の悲惨さ、無情さを訴える作品になってます。また、公開当時アメリカではベトナム戦争の帰還兵に対する偏見や反発が根強く、中規模的なヒットに終わり、そこから2以降は爽快なアクションに路線変更した事実があります。1がアクション主体でないにせよ、アクションそのものが一級品であることは間違いありません。ゲリラ戦を生き抜いたランボーの強さにご注目。さらに、「まだ終わっちゃいない!戦争は続いている!」からはじまる、ランボーのベトナム戦争語りは胸に突き刺さるエピソードばかりです。


ランボー 最後の戦場

(字)http://www.hulu.jp/watch/715584

2008年/アメリカ、ドイツ/91分

【配給】ギャガ/【監督】シルヴェスター・スタローン/【脚本】シルヴェスター・スタローン、アート・モンテラステリ/【出演】シルヴェスター・スタローン、ジュリー・ベンツ

【あらすじ】タイ北部で孤独な日々を送っているジョン・ランボーのもとに、少数民族を支援するキリスト教支援団体の女性・サラが現れる。軍事独裁政権による迫害が続く隣国ミャンマーの窮状を憂い、医療品を届けようとしていた。その情熱に打たれ、頼みを受けて目的地まで送り届けるランボー。しかし本拠地に戻った彼に、サラたちが軍に拉致されたとの報せが届く。

【レビュー】90分というほどよい上映時間ながら、朝昼晩、こってり焼肉を食べさせられるような、非常にハイカロリーな作品です。グロ描写、ゴア描写、大量殺戮がこれでもかというほど続く。「ランボー1」で描かれたベトナム帰還兵の悲哀が、2以降は戦場エンターテインメントになってしまい、それを精算するかのように「最後の戦場」で究極の凄惨さを描いています。覚悟を持って観るべし。


エクスペンダブルズ

(字)http://www.hulu.jp/watch/524834

(吹)http://www.hulu.jp/watch/701301

2010年/アメリカ/103分

【配給】松竹/【監督】シルヴェスター・スタローン/【脚本】デヴィッド・キャラハム、シルヴェスター・スタローン/【出演】シルヴェスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン

【あらすじ】ギャラは高いが仕事は確実、<エクスペンダブルズ>は傭兵業界にその名を轟かせる最強無敵の軍団だ。凶悪なソマリアの武装海賊に拉致された人質を鮮やかに救出した彼らの次なる任務は、南米のヴィレーナという島国の軍事独裁政権を破壊させることだった。だが、その依頼にはかつてない危険と巨大な陰謀が待ち構えていた…。

【レビュー】スタローン、ステイサム、ドルフ・ラングレンといった、肉体派アクション俳優たちによるお祭り映画です。わずかですがシュワちゃんやブルース・ウィリスの共演も嬉しい。さすが主役級のアクション俳優を揃えただけあって、見せ場は個々のアクションシーン。銃撃戦も、ナイフも、ステゴロ(素手)も、役者の動きからカメラワークから、すべてにおいてバカがつくほど(褒め言葉)洗練されていて、大味な展開なんて気にならないほど楽しませてくれます。


エクスペンダブルズ2

(字)http://www.hulu.jp/watch/701302

(吹)http://www.hulu.jp/watch/701303

2012年/アメリカ/103分

【配給】松竹/ポニーキャニオン/【監督】サイモン・ウェスト/【脚本】シルヴェスター・スタローン、リチャード・ウェンク/【出演】シルヴェスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン

【あらすじ】自らを消耗品と名乗る最強無敵の傭兵軍団エクスペンダブルズ。今回の仕事はアルバニア領の山脈に墜落した輸送機に積まれていたデータボックスの回収。だが軍団は邪悪で残忍な指導者ヴィラン率いる謎の武装組織の罠にはまり、データを奪われ一人の仲間が命を失ってしまう。

【レビュー】エクスペンダブルズシリーズ3作品のなかで、もっとも豪華客演、もっとも楽しいのがこの「2」。さっそうと現れて神がかり的な強さを発揮するチャックノリス、ジャン・クロード・バンダム演じる悪役・ヴィランのいっぺんの曇りもない悪者感もたまりません。前作ではほんの数カットだけしか登場しなかった、アーノルド・シュワルツネッガー、ブルース・ウィリスが、本作ではタッグを組んで大活躍するのも見もの。クライマックスの空港でのバトルシーンはエクスペンダブルスシリーズ屈指の名シーンです。


ダークナイト

(字)http://www.hulu.jp/watch/625616

(吹)http://www.hulu.jp/watch/982767

2008年/アメリカ、イギリス/152分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】クリストファー・ノーラン/【脚本】クリストファー・ノーラン、ジョナサン・ノーラン/【出演】クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、ヒース・レジャー、ゲイリー・オールドマン

【あらすじ】ジョーカーが仕掛ける生き残りゲーム。開幕の合図は、警視総監の暗殺だ。正体を明かさなければ市民を殺すとバットマンを脅迫し、デントと検事補レイチェルを次のターゲットに選ぶジョーカー。しかし、それは彼が用意した悪のフルコースの、ほんの始まりに過ぎなかった…。

【レビュー】「正義とは何か」を観ている側に突きつける作品です。なんといっても故ヒース・レジャーが演じたジョーカーが最高ですよ。役作りのためにホテルに1ヶ月間引きこもり、狂気のジョーカーが憑依したかのような演技で魅せてくれます。とくに、とくべつ戦闘力が高いわけでもないからこその、相手の心理を巧みに操り、自分のペースに持ち込むジョーカーの心理戦。画面からヒリヒリした緊張感が伝わってきます。ゴリゴリのマッチョな敵にどでかいバズーカで脅されるよりも、このジョーカーに銃を突きつけられるシーンの方がよっぽどゾッとする。後味の悪いラストも含めて、名作です。


ダークナイト・ライジング

(字)http://www.hulu.jp/watch/985672

(吹)http://www.hulu.jp/watch/985671

2012年/アメリカ、イギリス/165分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】クリストファー・ノーラン/【脚本】クリストファー・ノーラン、ジョナサン・ノーラン/【出演】クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、アン・ハサウェイ、トム・ハーディ

【あらすじ】ダークナイト (=バットマン) が夜の闇に消え、一瞬にしてヒーローから逃亡者となってしまったあの夜から8年。地方検事ハービー・デントの死の責任を一身に背負い、ダークナイトは、ゴードン市警本部長とともに目指した大義のために、すべてを犠牲にした。

【レビュー】前作『ダークナイト』に比べると、エンタメ寄りになった本作。全体的なテイストもマイルドになってます。個人的にはトム・ハーディ演じたベインは良い悪役だったと思うのですが、真の黒幕の最期やラストのブルース・ウェインの行動もあって、前作ほど評価されていない感はあります。ただ、アン・ハサウェイ演じるキャットウーマンがセクシーだし可愛いしで、最高じゃないですか。それが観られただけでも良しとしましょう。


アメイジング・スパイダーマン™

(字)http://www.hulu.jp/watch/963016

(吹)http://www.hulu.jp/watch/963848

2012年/アメリカ/136分

【配給】SPE/【監督】マーク・ウェブ/【脚本】ジェームズ・ヴァンダービルト、アルヴィン・サージェント、スティーヴ・クローヴス/【出演】アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン

【あらすじ】ピーター・パーカーは、ちょっとサエナい高校生。正義感は強いが、女子にはモテない。両親は彼が幼いときに謎の失踪をとげ、以来ベンとメイの伯父夫婦に育てられてきた。ある日ピーターは父の消息を探るため、オズコープ社で遺伝子を研究するコナーズ博士を訪ね、実験中の蜘蛛にかまれてしまう。

【レビュー】スパイダー・ウェブを使ったスパイダーマンのアクションが非常によくできています。敵をがんじがらめにしたり、摩天楼を移動したり、まるでユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションのような楽しさがあります。これまでのどのスパイダーマンの作品よりも、青春映画、恋愛映画としての側面を色濃く反映させているのも特徴です。これまで多くのアニメ、実写映画、特撮ドラマにもなった「スパイダーマン」。来年は新作映画『スパイダーマン ホームカミング』も公開されます。

「スパイダーマン」のアニメ、実写映画、特撮ドラマをまとめた記事を書きました。あわせてこちらもどうぞ。

【関連記事】もっと「スパイダーマン」を楽しむためにおすすめしたい映像作品10選


トランスフォーマー

(字)http://www.hulu.jp/watch/833052

(吹)http://www.hulu.jp/watch/833055

2007年/アメリカ/143分

【配給】UIP/【監督】マイケル・ベイ/【脚本】アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー/【出演】シャイア・ラブーフ、タイリース・ギブソン、ジョシュ・デュアメル

【あらすじ】中東のカタール米軍基地を謎の巨大ロボットが襲撃。冴えない高校生サムは中古のカマロを手に入れる。しかし、そのカマロは宇宙の彼方からやって来た“トランスフォーマー”の一員で、メガトロンを追って地球を訪れたことを知り…。

【レビュー】はっきり言って、ストーリーはあってないようなもの。冴えない高校生がロボットたちと心をかよわせ、惑星レベルの戦いに自ら身を投じる過程をもう少し丁寧に描いてほしかった。とはいえ、トランスフォーマーの変形ギミックと殴り合いは「楽しい」のひとこと。とくに変形時のSEは気持ちが良い。画面いっぱいにガチャガチャしていて騒がしく、やたらと情報量の多い場面が続きますが、それがマイケル・ベイ監督のトランスフォーマーらしさでもありますね。


ミッション:インポッシブル

(字)http://www.hulu.jp/watch/815533

(吹)http://www.hulu.jp/watch/822146

1996年/アメリカ/110分

【配給】パラマウント/UIP/【監督】ブライアン・デ・パルマ/【脚本】デヴィッド・コープ、ロバート・タウン、スティーヴン・ザイリアン/【出演】トム・クルーズ、ジョン・ヴォイト、エマニュエル・ベアール

【あらすじ】往年の人気TVシリーズ「スパイ大作戦」の映画化。東欧で展開されたスパイ組織IMFの作戦は情報漏れのために失敗に終わる。多くの仲間を失ったイーサンは、これがIMF内の裏切者を見つけ出すための作戦だと言うことを知るが、その疑いは自分にかかっていた。

【レビュー】「MI2」以降は派手なアクション映画寄りになっているきらいがありますが、改めて観てみると、「MI1」はTHE・スパイエンタテインメントという印象。テレビ予告などでよく見る宙吊りのシーンや、急行列車の上でヘリに襲われるシーンも、かなり緊張感があってハラハラさせられます。「本当の黒幕はだれか」「裏切り者はだれか」の謎解きも、この作品の楽しい要素のひとつです。


ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル

(字)http://www.hulu.jp/watch/815565

(吹)http://www.hulu.jp/watch/815567

2011年/アメリカ/132分

【配給】パラマウント映画/【監督】ブラッド・バード/【脚本】アンドレ・ネメック、ジョシュ・アッペルバウム/【出演】トム・クルーズ、ポーラ・パットン、サイモン・ペグ、ジェレミー・レナー

【あらすじ】計画も、サポートも、選択も、ない。ロシアのクレムリンが爆破されIMFはその犯行に関与したとみなされる。 容疑を晴らすべくエージェントのイーサン・ハント (トム・クルーズ) と彼のチーム (「アベンジャーズ」のジェレミー・レナー、「スター・トレック」のサイモン・ペッグ) は密かに行動を開始。彼らが突き止めたのは核戦争をめぐる陰謀だった。

【レビュー】過去3作に比べてキャラクターの感情描写は極力カットしてテンポよく展開、非常に緊張感のあるサスペンスに仕上がっています。ただし、派手なミッションも悪意むき出しの敵も出てきません。ひたすら不可能と思われるミッションをこなしていく、「スパイ大作戦」らしさが醸されています。もしかしたら、その点を評して過去作よりも地味になったと感じるファンの方もいらっしゃるかもしれません。


LOOPER/ルーパー

(字)http://www.hulu.jp/watch/745223

(吹)http://www.hulu.jp/watch/745222

2012年/アメリカ、中国/119分

【配給】ギャガ / ポニーキャニオン/【監督】ライアン・ジョンソン/【脚本】ライアン・ジョンソン/【出演】ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス、エミリー・ブラント

【あらすじ】近未来。タイムマシンは開発されていたが、その使用は禁じられ、犯罪組織のみが利用していた。彼らは証拠を残さず敵を消し去りたいとき、30年前に転送する。“ルーパー"と呼ばれる暗殺者の元へ―。凄腕ルーパー、ジョーの元にターゲットの抹殺指令が入る。それは、いつも通りの単純な仕事のはずだった。

【レビュー】タイムマシンで突然現れた標的が、暗殺者によって瞬時に殺害されるというショッキングなヴィジュアル、適度に未来的で、実際に「そうなってそうな」2044年の造形、どれだけメイクで寄せてもぜんぜん似てないジョゼフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリス。いろんな意味で独自の魅力が詰まった作品です。衝撃のラストにぜひご注目。


インセプション

(字)http://www.hulu.jp/watch/417745

(吹)http://www.hulu.jp/watch/765765

2010年/アメリカ、イギリス/148分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】スティーヴン・スピルバーグ/【脚本】マイケル・クライトン、デヴィッド・コープ/【出演】レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール

【あらすじ】ドム・コブは、人が夢に入っている時に潜在意識の奥底まで潜り込み、他人のアイデアを盗み出すという、危険極まりない犯罪分野において最高の技術を持つスペシャリストである。コブが備えもつ類稀な才能は、裏切りに満ちた企業スパイの世界において引っ張りだこの存在となっていた。

【レビュー】アニメでしか実現できなかったと思いこんでいた、斬新な映像表現が見事。「いま夢の何回層めにいるのか、それとも夢なのか現実なのか」このあたりが非常に入り組んでいて、1回の鑑賞ですべてを理解するのは少々難儀しますが、それがあまり気にならないほど、ストーリーでぐいぐい引き込まれていきます。ラストの「駒」が意味するものは?鑑賞後に語りたくなる作品です。ジョゼフ・ゴードン=レヴィットやトム・ハーディといった、後の超大作で主役級の活躍を見せる俳優が共演しているのも魅力。


ジュラシック・パーク

(字)http://www.hulu.jp/watch/724864

(吹)http://www.hulu.jp/watch/770320

1993年/アメリカ/127分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】スティーヴン・スピルバーグ/【脚本】マイケル・クライトン、デヴィッド・コープ/【出演】サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム

【あらすじ】アカデミー賞受賞監督スティーヴン・スピルバーグが、遺伝子工学で現代に蘇った恐竜が生息するテーマパークを描くSFX超大作! 予期せぬ事態が起こり、人間たちに恐竜が牙を剥き始めた! 助かるのは誰か? マイケル・クライトンのベストセラー小説を映画化した、手に汗を握るスリル満点のオールスター・キャスト娯楽作品。

【レビュー】公開から20年以上が経った今でも色あせない名作のひとつ。フルCGで描かれた恐竜の実在感、恐竜の姿そのものよりも、足音や物体の振動で恐竜の「ヤバさ」を表現した演出は見事。厨房で繰り広げられる、ラプトルとの息を呑む「究極のくれんぼ」の緊張感!ラスト、助けに来てくれたあいつの「いよっ!待ってました!!」的なかっこよさと来たら!音楽も合わさって極上のクライマックスシーンに仕上がっています。


トータル・リコール

(字)http://www.hulu.jp/watch/755995

1990年/アメリカ/113分

【配給】東宝東和/【監督】ポール・バーホーベン/【脚本】ロナルド・シュゼット、ダン・オバノン、ゲイリー・ゴールドマン/【出演】アーノルド・シュワルツェネッガー、シャロン・ストーン

【あらすじ】西暦2084年。火星の夢にとりつかれた一人の技師が、夢による疑似体験を受けようとした事から何者かに命を狙われ始める。今の記憶が植え付けられた物である事を知った男は本当の自分を探すため火星へ飛び立つ…。

【レビュー】「体中の血液が沸騰して目ン玉がボロッ」「ババアの顔がパカパカパカッと割れてシュワちゃんの顔!」など、ビジュアル的にも楽しませてくれますし、センス良すぎるシュワちゃんの、「人を殺しておいて捨て台詞」も最高です!「離婚成立だ! (どんっ!!)」贅沢を言えば、ぜひHuluさんには吹替版の配信をお願いしたい。


バック・トゥ・ザ・フューチャー

(字)http://www.hulu.jp/watch/724871

(吹)http://www.hulu.jp/watch/771287

1985年/アメリカ/116分

【配給】UIP/【監督】ロバート・ゼメキス/【脚本】ロバート・ゼメキス、ボブ・ゲイル/【出演】アーノルド・シュワルツェネッガー、シャロン・ストーン

【あらすじ】変わり者のドク・ブラウン (クリストファー・ロイド) が造り上げたデロリアンのタイムマシンで1955年にタイムトラベルしてしまったティーンエイジャーのマーティ・マクフライ (マイケル・J・フォックス)。そこでマーティが直面するハプニングにより彼自身の未来が消えてしまう危険にさらされる。

【レビュー】TVのロードショーでよく放送されていたせいか、この手の映画は吹替版のイメージが強くはありませんか?この「BTTF」もそのひとつ。Huluの吹き替え版はあまり評判が良くないんですが、それでもこの作品は吹き替え版で観ることをおすすめします。あらゆるファッション、デザイン、人々の趣向に、80年代アメリカのゴチャゴチャ感が上手く反映されてて、とても気持ちがいいですね。ラストの、マーティの家族に起こったことが、本当にハッピーエンドと言えるかどうか、個人的には疑問ですが...それでも、伏線の回収がことごとく見事な、タイムスリップもののお手本とも言える作品。


大脱出

(字)http://www.hulu.jp/watch/812141

(吹)http://www.hulu.jp/watch/812140

2013年/アメリカ/115分

【配給】ギャガ/【監督】ミカエル・ハフストローム/【脚本】マイルズ・チャップマン、ジェイソン・ケラー/【出演】シルヴェスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガー

【あらすじ】男の名はブレスリン (スタローン)。世界屈指のセキュリティ・コンサルタント=脱獄のプロのブレスリンは、自ら設計に関わった絶対攻略不可能なこの監獄の脱出計画を練り始める。しかしその前に立ちはだかったのは、凶暴な手下たちを率いる囚人たちのボス、ロットマイヤー (シュワルツェネッガー) だった。

【レビュー】やっぱりスタローンとシュワちゃんの、スーパースター同士のデート...もとい共演は、脱出不可能な監獄が舞台でないともの足りないですね!シーンの端々にふたりの代表作のオマージュが散りばめられているのが、ファンとしては嬉しいところ。予告動画から盛大にネタバレしているので、本当にこの作品を楽しむなら、事前知識まったくのゼロで観ることをおすすめします。


アイアン・スカイ ディレクターズカット版

(字) http://www.hulu.jp/watch/886081

2012年/フィンランド、ドイツ、オーストリア/94分

【配給】プレシディオ/【監督】ティモ・ヴオレンソラ/【脚本】マイルズ・チャップマン、ジェイソン・ケラー/【出演】ユリア・ディーツェ、ゲッツ・オットー

【あらすじ】2018年、再選を目指すアメリカ大統領の人気取り政策によって月面へ送られた黒人モデルのワシントンは、月の裏側にナチスの残党が築いた第四帝国の秘密基地を目の当たりにするが…。

【レビュー】比較的セーフな部分でナチスを扱っていて、パロディやブラックユーモアも満載です。ナチス映画としてひとつの転換点となった作品ではないでしょうか。さすがにナチス式敬礼のシーンは笑った。はっきり言ってバカ映画ですが、案外CGとか頑張ってます。ナチス映画についてまとめた記事を書きました。アクション、コメディ、ドキュメンタリーと、さまざまなかたちで描かれる「ナチス・ドイツ」映画はこちらをご覧ください。

【関連記事】欅坂46の件で改めて観ておきたいナチス、ヒトラーが描かれた映画11選


キック・アス

(字)http://www.hulu.jp/watch/902056

2010年/アメリカ、イギリス/117分

【配給】カルチュア・パブリッシャーズ/【監督】マシュー・ヴォーン/【脚本】ジェーン・ゴールドマン、マシュー・ヴォーン/【出演】アーロン・ジョンソン、クリストファー・ミンツ=プラッセ、クロエ・グレース・モレッツ、ニコラス・ケイジ

【あらすじ】NYに住むデイブはコミックオタクでスーパーヒーローに憧れる平凡な高校生。ある日インターネットで買ったスーツとマスクで、ヒーローとして勝手に街で活動を開始。何の特殊能力もない彼は、初出動のときにあっさり犯罪者にやられるが、その捨て身の活動がネットで話題になり“キック・アス”の名で一躍有名に。

【レビュー】クロエ・G・モレッツちゃんを一躍スターダムに押し上げたバイオレンス・アクション・コメディ。何度観ても痛快で面白いです。軽妙な音楽をバックにマフィアを容赦なくブチ殺しまくる、ヒットガールの超絶アクションを拝めるだけで多幸感ハンパない。また、劇中でYouTubeやMySpaceなど、ソーシャルネットワークの特性をふんだんに使っているところも、現代のヒーロー映画らしさが出ていますね。最後は正統派ヒーローものらしいハッピーエンド。


アウトロー

(字)http://www.hulu.jp/watch/999659

2012年/アメリカ/130分

【配給】パラマウント映画/【監督】クリストファー・マッカリー/【脚本】クリストファー・マッカリー/【出演】トム・クルーズ、ポーラ・ワグナー、ゲイリー・レヴィンソン

【あらすじ】「アウトロー」 でトム・クルーズが扮するのは元米軍の秘密捜査官、ジャック・リーチャー。全米ベストセラー小説”ジャック・リーチャー”シリーズの主人公だ。6発の銃声が発射され、5人が殺害された事件で元米軍スナイパーが逮捕された。証拠が揃えられ自白を強要された彼は黙秘を続け 「ジャック・リーチャーを呼べ」 と紙に書いて要求する。

【レビュー】出たーっ!ジャック・リーチャー!!トムが『ミッション・インポッシブル』で魅せるスタイリッシュなイーサン・ハントとは一味違った渋みのあるアクション、立ち振舞で魅せてくれます。70年代の古き良きカーアクション、格闘アクション、そしてアナログならではの「粋」を味わえ!『アウトロー』にハマったら、続編の『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』もぜひ。

【関連記事】日本よ、これが54歳のトム・クルーズだ。『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』レビュー


アドレナリン

(字)http://www.hulu.jp/watch/685084

2006年/アメリカ、イギリス/87分

【配給】ムービーアイ/【監督】マーク・ネヴェルダイン、ブライアン・テイラー/【脚本】マーク・ネヴェルダイン、ブライアン・テイラー/【出演】ジェイソン・ステイサム、エイミー・スマート

【あらすじ】殺し屋のシェブはある日朦朧とした意識の中目覚める。突如鳴り響く電話、殺し仕事の報復として合成毒を注射され、24時間の命と知る。毒の進行を阻むには、運動したり危険や性欲によって興奮状態を保って自力分泌するか、合成アドレナリンを摂取するしか方法がない!

【レビュー】出たーっ!ステイサム!強すぎる!!人間版『スピード』(キアヌ・リーブス主演)です。安全すぎても危険すぎてもダメという、常にギリギリの水準を維持してないと死ぬ設定。「アドレナリンを分泌するか摂取するアイデア」と「殺しのアイデア」満載で、最後まで楽しませてくれます。縫製工場のアクションの痛々しさと言ったら…でも最高。バイオレンス、エロ、ナンセンス、そして何よりステイサムのアクションがお好きな方におすすめ。


燃えよドラゴン

(字) http://www.hulu.jp/watch/272616

1973年/香港政庁、アメリカ/98分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】ロバート・クローズ、ブルース・リー/【脚本】マイケル・オーリン/【出演】ブルース・リー、ジョン・サクソン、ジム・ケリー

【あらすじ】ある諜報機関の要請で、武術を修行中の若者 (ブルース・リー) が要塞島で開催される武術トーナメントに出場する。彼の真の目的は麻薬密造の証拠をつかむこと、そして殺された妹の復讐だった…世界中をカンフーブームに叩き込んだブルース・リーの代表作。

【レビュー】映画ライターの高橋ヨシキ氏いわく、「ブルース・リーはキリストより偉大」「キリストは十字架に貼り付けられて死んだが、ブルース・リーはそこで立ち上がって反撃するから強い」。この言葉以上にブルース・リーを表現する言葉はないでしょう!正直、ストーリーじたいはそこまで面白くありません。ブルース・リーが動いて、喋って、闘っているだけで、絵になるんです。映画になるんです!アジアを代表する超有名スターの作品を、いま観ないでどうするんですか!


ローン・サバイバー

(字)http://www.hulu.jp/watch/832986

(吹)http://www.hulu.jp/watch/832985

2014年/アメリカ/121分

【配給】ポニーキャニオン=東宝東和/【監督】ピーター・バーグ/【脚本】ピーター・バーグ/【出演】マーク・ウォールバーグ、テイラー・キッチュ、エミール・ハーシュ

【あらすじ】作戦に参加した4人のシールズは、アフガンの山岳地帯での偵察任務中、ある「決断」により200人超のタリバン兵の攻撃にさらされる。それは世界一の戦闘能力を誇る隊員たちも死を覚悟する絶望的な状況だった。

【レビュー】どれだけ最新鋭の装備を整えたとて、戦場とは人と人とが殺し合うもの。緊張感があり、恐怖感があり、そして悲劇が残る。受け取るメッセージは人それぞれです。アメリカのプロパガンダ映画ととらえる向きもありますが、純粋に戦争アクションとして観てみたらどうでしょう。非常にクオリティ高いですよ。


ソードフィッシュ

(字)http://www.hulu.jp/watch/272867

2001年/アメリカ/99分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】ドミニク・セナ/【脚本】スキップ・ウッズ/【出演】ジョン・トラボルタ、ヒュー・ジャックマン、ハル・ベリー

【あらすじ】世界No.1ハッカーと呼ばれたスタンリーのもとに舞い込んだ、巨額金強奪の話。かつて麻薬取締役局の極秘作戦”ソード・フィッシュ”によって生じ、現在も政府がネットの裏側に隠し持つ95億ドルを、わずか60秒で奪う! 話を持ちかけてきたガブリエルの逆らいがたい脅威に、スタンリーは予測不能な「錯覚=ミスディレクション」の罠にはまっていく…。

【レビュー】ジョン・トラボルタ演じるガブリエルと、ヒュー・ジャックマン演じるスタン・リーの頭脳戦がメインのはずなのに、全編わたってアメリカ的大味バカ映画っぽさが醸し出されている。さらに、あんまり必要のないカーチェイスや銃撃戦や大爆発やお色気シーンが作品に華を添えます。だが、そのゴチャゴチャのごった煮感が良いんです。


グラディエーター

(字)http://www.hulu.jp/watch/727404

(吹)http://www.hulu.jp/watch/768812

2000年/アメリカ/155分

【配給】UIP/【監督】リドリー・スコット/【脚本】デヴィッド・フランゾーニ、ジョン・ローガン、ウィリアム・ニコルソン/【出演】ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス、コニー・ニールセン

【あらすじ】西暦180年、大ローマ帝国。皇帝マルクス・アウレリウス (リチャード・ハリス) は、将軍マキシマス (ラッセル・クロウ) に全幅の信頼をおき、次期皇帝の地位を約束する。だがそれを知ったアウレリウスの息子コモドゥス (ホアキン・フェニックス) は皇帝を殺害し…。

【レビュー】序盤のローマ軍対バーバリアンの戦争からすでにクライマックス、最高にアガります。格闘、騎馬、戦車戦のアクション映画としても楽しめる一方、剣闘士ゆえにローマ市民の娯楽を満たすため、望まぬ殺し合いをしなければならない悲哀も同時に描いている。だかからこそ、この作品はアカデミー賞にも選ばれ、名作と呼ばれるのでしょう。悲劇ではありますが、最後にちゃんと希望が残されているところがまた良いんです。


新少林寺/SHAOLIN

(字)http://www.hulu.jp/watch/922584

2011年/香港、中国/131分

【配給】カルチュア・パブリッシャーズ/【監督】ベニー・チャン/【脚本】ベニー・チャン/【出演】アンディ・ラウ、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビン、ジャッキー・チェン

【あらすじ】1912年の中国。登封城の将軍、霍龍 (かく・りゅう) を追って、馬に乗った軍人たちが少林寺に踏み込んでくる。無慈悲な将軍侯杰 (こう・けつ) は霍龍を撃ち殺し、少林寺を愚弄するが、腹心の部下である曹蛮 (そう・ばん) の裏切りで最愛の一人娘が命を落とすことに。悲しみに暮れる侯杰を救ったのは、少林寺の厨房係である悟道 (ごどう) だった。全てを失いお尋ね者となった侯杰は、一からやり直すため悟道の目の前で髪を切り、出家を決意する。

【レビュー】アンディ・ラウとジャッキー・チェンの2大スターの共演。さらに、超絶イケメンなのに残虐な悪役を演じるニコラス・ツェー。観ないわけにはいきますまい。『少林寺』といえば82年のリー・リンチェイ(ジェット・リー)主演作が有名ですが、それのリメイクにとどまらず、21世紀のパワーアップしたカンフーアクションと、人間の生き死にを問う重厚なストーリーがプラスされています。それにしても、ジャッキーの、彼の過去作にオマージュをささげたアクションシーンは、もはや癒やしの領域ですね。


クリフハンガー

(字)http://www.hulu.jp/watch/802740

(吹)http://www.hulu.jp/watch/802741

1993年/アメリカ、フランス、イタリア/113分

【配給】東宝東和/【監督】レニー・ハーリン/【脚本】マイケル・フランス、シルヴェスター・スタローン/【出演】シルヴェスター・スタローン

【あらすじ】雪のロッキー山中を舞台に、紛失した1億ドルの現金を手中にせんとする武装強盗団と山岳救助隊員の戦いを描いたアクション大作。ある日、ロッキー山脈からSOSが入る。山岳救助隊員がひとりで救出に向かうが、それは雪山に散った3個の現金入りのトランクを回収するために武装強盗団が張った罠だった…。

【レビュー】山岳救助の話と思いきや、やってることは雪山でのスタローン無双でした(だが、それがいい)。白銀のロッキー山脈を舞台に、スタローンがTシャツ1枚で駆け上り、Tシャツ1枚で氷の湖を泳ぎ切る!スタローンだからこそできるアクション!宙吊りになった、グラグラのヘリコプターの上での拳と拳の殴り合いを、その目に焼き付けろ!


スパイダーマン™

(字)http://www.hulu.jp/watch/273032

(吹)http://www.hulu.jp/watch/797536

2002年/アメリカ/121分

【配給】SPE/【監督】サム・ライミ/【脚本】デヴィッド・コープ/【出演】トビー・マグワイア、ウィレム・デフォー、キルスティン・ダンスト

【あらすじ】幼くして両親を失ったピーターは、大学進学と同級生のメリー・ジェーンへの恋に悩む普通の高校3年生。だがある日、遺伝子を組み替えた特殊なクモに偶然噛まれたことから、超人的な能力を身につける。愛する者たちを守るために、ヒーローとなる宿命を背負ったピーター=スパイダーマンの戦いが今、始まる!

【レビュー】いま改めて観てみると、けっこうCGの粗が目立っちゃったりもしてるんですが、筆者が初めて劇場で観たスパイダーマンということで、後年の『アメイジング・スパイダーマン™』よりも、こちらの方が好み。宿敵・ゴブリンとの決戦も楽しいのですが、中盤のNY市民を助けるシーンこそ、「親愛なる隣人」スパイダーマンの真骨頂ではないでしょうか。アメコミヒーローは戦うだけじゃなく、市民を助けして、悪を倒してこそ。


ターミネーター2

(字)http://www.hulu.jp/watch/756289

1991年/アメリカ/137分

【配給】東宝東和/【監督】ジェームズ・キャメロン/【脚本】ジェームズ・キャメロン、ウィリアム・ウィッシャー/【出演】アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトン、エドワード・ファーロング

【あらすじ】核戦争後の世界で戦いを繰り広げる機械軍VS人間軍。機械軍は、人間軍の指導者となるジョン・コナーを少年のうちに殺すため1994年のロサンゼルスに新型殺人マシーンを送り込んだ。一方、人間軍もそれを阻止するため別のマシーンを送り込んだ。2体のターミネーターの壮絶な闘いが始まる!

【レビュー】宿敵T-1000のヴィジュアルを観てもわかるように、前作から7年の期間を経て、CGが格段にパワーアップしています。感動のラストを含め、シリーズ最高傑作との呼び声も高いですね。T-800が人間の味方となって闘うという展開はアツいものがありますが、個人的にはターミネーターの持つ「絶対に勝てなさそう」感がちょっとだけマイルドになっていて、緊張感という点ではどうしても「1」より弱まった印象を持ってしまいます。それでも、『ターミネーター2』単体で見れば、名作であることは疑いようがありません。


シャーロック・ホームズ

(字)http://www.hulu.jp/watch/430639

(吹)http://www.hulu.jp/watch/731809

2009年/イギリス、アメリカ、オーストラリア/108分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】ガイ・リッチー/【脚本】マイケル・ロバート・ジョンソン、アンソニー・ペッカム、サイモン・キンバーグ/【出演】ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、レイチェル・マクアダムス、マーク・ストロング

【あらすじ】1891年、ロンドン。あらゆる悪がはびこるこの街で若き女性を狙う連続殺人が起きる。警察は解決の糸口さえつかめないでいた…。独自の探偵術を極めた男、シャーロック・ホームズには、ジョン・ワトソン医師という優秀な相棒がいる。彼らが正体を暴いた犯人の名は、ブラックウッド卿。逮捕され死刑を宣告されても、一向に動じず、死んでも甦れると言うのだ…。

【レビュー】推理小説の実写版というよりは、アクションもできるホームズを楽しむ「シャーロック・ホームズ」。小説とはほぼ別ものと捉えたほうがいいかもしれません。お話じたいも大味で、ところこどろご都合主義的に見える部分も。ただ、主演二人の演技、アクションは十分に堪能できますし、19世紀ロンドンの薄暗い雰囲気もよく出てます。よりサスペンスとしての「シャーロック・ホームズ」を楽しむなら、Huluで配信中のベネディクト・カンバーバッチ主演の英国ドラマ『SHERLOCK』をオススメ。


ラストスタンド

(字)http://www.hulu.jp/watch/792399

(吹)http://www.hulu.jp/watch/792398

2013年/アメリカ/107分

【配給】松竹/ポニーキャニオン/【監督】キム・ジウン/【脚本】アンドリュー・クノアー/【出演】アーノルド・シュワルツェネッガー、ロドリゴ・サントロ、フォレスト・ウィテカー

【あらすじ】アーノルド・シュワルツェネッガーの主演復帰第一作! 元ロス市警の敏腕刑事オーウェンズ (シュワルツェネッガー)。心に傷を抱え第一線を退いた彼は国境付近の小さな町の保安官となり、静かな週末を過ごしていた。そこにFBIから一本の電話が入る。最新武装の凶悪集団に対し、保安官と彼を慕う四人の仲間達は「俺たちが最後の砦 (ラストスタンド) だ!」と結束する。

【レビュー】年をとってもシュワちゃんはやっぱりスーパースターですね!アクション俳優アーノルド・シュワルツェネッガーが、長年の蓄積と政治家経験によってアクションも演技も佇まいも重厚になったと感じさせる一本。単純なスカッと爽やか系のアクションにとどまらず、韓国映画流のヒリヒリとした緊張感と、傷つき倒れていく仲間とのエモーショナルなシーンが全体をグッと引き締めています。


インディ・ジョーンズ最後の聖戦

(字)http://www.hulu.jp/watch/833072

(吹)http://www.hulu.jp/watch/836945

1989年/アメリカ/127分

【配給】パラマウント映画/UIP/【監督】スティーヴン・スピルバーグ/【脚本】ジェフリー・ボーム/【出演】ハリソン・フォード、ショーン・コネリー

【あらすじ】キリストの聖杯を追うナチスが、聖杯の権威であるインディの父親を誘拐した。インディは、ネズミだらけのベニスのカタコンベを駆け抜け、ナチスのパイロットとのスリル満点のドッグファイトに挑み、強大な火力を誇る戦車に果敢に立ち向かう。

【レビュー】シリーズ中ダントツに面白い作品との呼び声も高いため、「最後の聖戦」ピックアップしました。ショーン・コネリーとハリソン・フォード、名優ふたりがジョーンズ親子として豪華共演を果たしている本作。キャストの高齢化もあって、アクションは過去シリーズに比べ少しボリュームダウンしていますが、その分ストーリーに厚みがプラスされています。アクションはもの足りなさがあるにせよ、名優ふたりの掛け合いも微笑ましいし、紀行としても楽しいしで最高です。


ブレイド

(字)http://www.hulu.jp/watch/326194

1998年/アメリカ/120分

【配給】日本ヘラルド/【監督】スティーヴン・ノリントン/【脚本】デヴィッド・S・ゴイヤー/【出演】ウェズリー・スナイプス、スティーヴン・ドーフ、クリス・クリストファーソン

【あらすじ】人間とヴァンパイアの混血として生まれながら、人間を守ることを誓ったブレイド(ウェズリー・スナイプス)。ヴァンパイアの狡猾かつ超人的な力を持ちながら、太陽の下を歩くこともできる不死身のヴァンパイア・ハンター、ブレイドと、宿敵のヴァンパイアとの死闘を描くアクション・ホラー。

【レビュー】小難しい思想性がほぼ皆無の、シンプルな勧善懲悪映画です。本編開始直後からウィズリー・スナイプスのド派手なガンアクション、スタイリッシュなソードアクション、そして筋肉アクションが堪能できます。昨今はやりの難解なヒーローものに飽きた方にオススメしたい、スカッと爽やかなアクション映画に仕上がっています。


ランボー/怒りの脱出

(字)http://www.hulu.jp/watch/743599

1985年/アメリカ/94分

【配給】東宝東和/【監督】ジョージ・P・コスマトス/【脚本】シルヴェスター・スタローン、ジェームズ・キャメロン/【出演】シルヴェスター・スタローン、リチャード・クレンナ

【あらすじ】前作の事件で服役中だったランボーは、釈放と引き換えに特別任務を与えられる。それはベトナムの奥地に行き、捕虜となっているアメリカ兵の状況を調査してくることだった。パラシュート降下の際の事故で火気類の全てを失ったランボーは、ナイフと弓矢だけを武器に敵地の真ん中に降り立った…。

【レビュー】「帰還兵の悲哀とか、反戦メッセージといいから、とにかく大暴れするランボーが観たい!」というかたはぜひこちらを。「1」であれだけ頑なに戦うのを拒んでいたランボーが、やけにあっさりと戦場に向かうのはまあ良いとして。中盤のランボー肥溜め拷問にはじまり、「マードック 命をもらいに行くぜ」からのランボー大暴れ、後半のアガりっぷりは最高です。最後の最後に祖国愛の吐露で締めるあたりも「ランボー」らしさが出ていてグッド。


三国志英傑伝 関羽

(字)http://www.hulu.jp/watch/515752

2011年/中国/109分

【配給】 日活/【監督】フェリックス・チョン、アラン・マック/【脚本】フェリックス・チョン、アラン・マック/【出演】ドニー・イェン、チアン・ウェン、スン・リー

【あらすじ】『赤壁の戦い』の数年前、劉備軍の武将であった関羽は敵である曹操に捕らわれていた。捕虜になりながらも関羽は『白馬の戦い』で劣勢だった曹操軍の手助けをして勝利を呼び込んだ。曹操は様々な手を尽くし、“義侠心”を重んじる関羽に再三配下に入るよう説得するが…

【レビュー】ドニー・イェン兄貴が演じる三國志の英傑・関羽と、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でドニー兄貴の相棒として登場するチアン・ウェン兄貴が曹操を演じるとなれば、これは観ないわけには行きますまい。人間ドラマの方に時間の大半が割れているため、大軍同士が戦うド派手な合戦シーンこそありません。それでもドニー兄貴のカンフーアクションは健在です。これに加えて大軍を相手に無双するドニー関羽が観られれば、文句なしの傑作!


ワールド・ウォーZ

(字)http://www.hulu.jp/watch/1004636

(吹)http://www.hulu.jp/watch/1004637

2013年/アメリカ、イギリス/116分

【配給】東宝東和【監督】マーク・フォースター/【脚本】マシュー・マイケル・カーナハン、ドリュー・ゴダード、デイモン・リンデロフ/【出演】ブラッド・ピット、ミレイユ・イーノス

【あらすじ】その日、ジェリーと妻、2人の娘を載せた車は渋滞にはまっていた。一向に動かない車列に、これがいつもの交通渋滞でないことに気付くが、次の瞬間、背後から猛スピードで暴走するトラックが迫ってくる。必死で家族を守り、その場から逃げだしたジェリー。全世界では爆発的に拡大する“謎のウイルス”によって感染者は増加し続け、大混乱に陥っていた。

【レビュー】日常に異常が突然浸透してくる序盤から、主人公が超人的な活躍を見せる中盤、ゾンビを豪快にバーベキューにして一件落着、というじつにアメリカらしいダイナミックなゾンビ映画。人間がゾンビ化していく過程は観ていてこたえるものはありますが、「ウォー」と名のつくタイトル通り、戦争下におけるひとつのミッションの顛末を描いたような本作は、全体をとおしてカラッとした印象です。 それぞれ意思を持って動いているような、CGで描かれた大量のゾンビにもご注目。


GONIN

http://www.hulu.jp/watch/335255

1995年/日本/109分

【配給】松竹/【監督】石井隆/【脚本】石井隆/【出演】佐藤浩市、本木雅弘、根津甚八、竹中直人、椎名桔平

【あらすじ】社会の水に馴染めずに生きている5人の女たちがたまたま居合わせた宝石店で、5人組の宝石強盗に出くわす。だが女たちは怯むどころか逆襲に転じ、拳銃を奪い取り、お互いの名前も知らぬまま、時価10億円の宝石を盗んで逃走してしまう。しかし、宝石を横取りされた強盗の背後には、暴力団の大きな影があった。

【レビュー】まだバブルの残り香がする90年代の雰囲気がグッド!出てくる登場人物がことごとく狂ってるのに色気があって、ヒリヒリする魅力をたたえています。とくにヒットマンを演じたビートたけしは圧巻。『アウトレイジ』でもキレッキレのバイオレンスなヤクザ役でしたが、こちらでは存在そのものが刃物のようなヒットマンを演じています。また、劇中でかわされるちょっとしたアクションで、登場人物の危険性や男同士の危うい関係を示唆しているところも良い。最高にデンジャラスな俳優たちの怪演、共演をご堪能あれ。


機動警察パトレイバー2 The Movie

http://www.hulu.jp/watch/700181

1993年/日本/113分

【配給】松竹/【監督】押井守/【脚本】伊藤和典/【出演】大林隆之介、榊原良子、冨永みーな、古川登志夫

【あらすじ】2002年冬。横浜ベイブリッジに謎のミサイル投下…。報道はそれが自衛隊機であることを告げるが、該当する機体は存在しなかった。これを機に続発する事件は警察と自衛隊の対立を招き、事態を重く見た政府は実戦部隊を治安出動させる。東京に<戦争>を再現した恐るべきテロリストを追って、第2小隊最後の出撃が始まる!

【レビュー】東京を舞台に戦争が起こるという未曾有の事態にもかかわらず、関心を示さない一般の市民、自衛隊、警察、行政がそれぞれ足を引っ張り合う、在日米軍の圧力でようやく自衛隊が動く、など現実でも起こりそうな状況を描いています。押井守監督が手がけた作品のなかでも1、2を争う傑作ではないでしょうか。原作の『パトレイバー』とは雰囲気が違って、かなりリアル路線、シリアス路線に振り切っています。さらに、レイバーの登場も冒頭とクライマックスの数分間にトドメられており、よりリアルさが増しています。リアルと非リアルのバランスが絶妙だからこそ、突き抜けて面白い。



おすすめコメディ映画------------------------------------------------------


最強のふたり

(字)http://www.hulu.jp/watch/715484

(吹)http://www.hulu.jp/watch/723740

2012年/フランス/112分

【配給】ギャガ/【監督】エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ/【脚本】エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ/【出演】フランソワ・クリュゼ、オマール・シー

【あらすじ】事故で全身麻痺となり、車いす生活を送る富豪と、図らずして介護役に抜擢されたスラム出身の黒人青年。共通点はゼロ。二人の世界は衝突し続けるが、やがて互いを受け入れ、とんでもなくユーモアに富んだ最強の友情が生まれていく。

【レビュー】実話を元にした作品です。五体満足で体力的にも恵まれているが何も持たざる男と、富と名声はあるが麻痺で身体の自由が効かない男の交流。いずれも不自由な人生を送るなか、互いの障害を笑いに変え、武器に変え、いつしか二人は固い絆で結ばれていきます。まさに「最強のふたり」の物語と言えるでしょう。学校の先生がたにはの道徳の授業でぜひ流してほしい一本。


メン・イン・ブラック3

(字)http://www.hulu.jp/watch/956455

(吹)http://www.hulu.jp/watch/956456

2012年/アメリカ/108分

【配給】東宝東和/【監督】バリー・ソネンフェルド/【脚本】デヴィッド・コープ、ジェフ・ナサンソン、イータン・コーエン、マイケル・ソッチョ/【出演】ウィル・スミス、トミー・リー・ジョーンズ、ジョシュ・ブローリン

【あらすじ】エージェント“J”と“K”は奇想天外なエイリアンたちを監視し、取り締まるべく今日も奔走していた。ある日、Kが姿を消し、Jは 「Kは40年前に亡くなった」と告げられる。同時に始まるエイリアンによる侵略。すべての謎を解き明かし、地球の危機を救うため、Jは40年前の世界にタイムスリップを試みる。

【レビュー】MIBシリーズで一番好きな「MBIII」。前作までの設定をいろいろぶち壊しているような気がしなくもないですが、上質なSFアクションというよりも、「何でもあり」のコメディとして観てこそ、MIBの楽しみ方というものではないでしょうか。それでいて、ラストは意外なくらい心を動かされます。シリーズの終わらせ方としてはとても良い。切なく心温まるラストシーンをお楽しみください。


ゴースト・バスターズ

(字)http://www.hulu.jp/watch/25534

(吹)http://www.hulu.jp/watch/767894

1984年/アメリカ/105分

【配給】コロムビア映画/【監督】アイヴァン・ライトマン/【脚本】ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス/【出演】ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、シガニー・ウィーバー、リック・モラニス

【あらすじ】ニューヨークはオバケの暴走で大混乱。ピーター、レイモンド、イーガンの科学者3人組が結成したオバケ撃退部隊“ゴーストバスターズ”が世界の危機を救うため立ち上がった…。

【レビュー】80年代を代表する一級のコメディ映画。コメディではありながら、変わり者たちが人助けをしながら、最後はNY市民の声援を背に浴びて最大の悪に立ち向かうという、王道のヒーローものでもあるんですよね。それと併せて、この時代だからこそ出来た、人物も、ファッションも、建物も、価値観も含めての「80年代のアメリカ」感が味わえるのも、この作品の魅力です。悪魔に憑依されてエロくなってしまったシガニー・ウィーバーの演技も見もの。


最高の人生の見つけ方

(字)http://www.hulu.jp/watch/334336

2007年/アメリカ/97分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】ロブ・ライナー/【脚本】ジャスティン・ザッカム/【出演】ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン

【あらすじ】勤勉実直な自動車整備工と、大金持ちの豪腕実業家。出会うはずのない二人が、人生の最後に病院の一室で出会った。お互いに人生の期限を言い渡されたという以外、共通点は何もない。そんな二人を結びつけたのは、一枚のリスト。棺おけに入る前にやっておきたいことを書き出した バケット・リスト…。

【レビュー】ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンという名優を迎えて「最高の人生とは何か」を描き出した傑作。ひとつの観光映画としても楽しめますし、人生や家族というものに思いを致さずにはいられない人間ドラマとしても堪能できます。いかにもといった「お涙ちょうだいシーン」を挟まずとも、名優の演技と上質な演出でしみじみと感動させられるのは見事。さらには、劇中の台詞がことごとく刺さる刺さる… まさに名言製造映画ですね。


超高速!参勤交代

http://www.hulu.jp/watch/858246

2014年/日本/119分

【配給】松竹/【監督】本木克英/【脚本】土橋章宏/【出演】佐々木蔵之介、深田恭子、伊原剛志、寺脇康文

【あらすじ】江戸時代。1万5千石の小藩・磐城国湯長谷藩に存在するという金山略奪を狙い、江戸幕府が無理難題を吹っ掛ける。「5日以内に参勤交代しなければ、藩を取り潰す!」。金も時間もない湯長谷藩。参勤交代を果たし、無事に藩を守ることができるのか?!

【レビュー】歴史の教科書でしか知り得なかった「参勤交代」を、ここまでのエンターテイメント時代劇に仕上げてしまったのはじつにお見事。参勤交代の顛末を描くだけかと思いきや、コメディ、シリアス、本格的な殺陣までしっかり準備されています。ぶっ飛んだタイトルからフィクション要素の強い作品かと思いきや、時代性を完全に無視しているわけではなく、当時の文化、経済、身分制度などが巧みに織り込まれています。登場人物もそれぞれ魅力的で、飄々としているけどリーダーシップがあって抜刀術の使い手という主人公・内藤政醇を演じた佐々木蔵之介さんはもちろん、男ばかりのシーンに華を添える深田恭子さん演じるお咲もまたかわいらしい。


デトロイト・メタル・シティ

http://www.hulu.jp/watch/535086

2008年/日本/104分

【配給】東宝/【監督】李闘士男/【脚本】大森美香/【出演】松山ケンイチ、加藤ローサ

【あらすじ】カルト的人気を誇る若杉公徳の漫画原作を実写映画化。心優しい青年・根岸は、オシャレな渋谷系ポップソングミュージシャンを夢見て大分の田舎町から上京したが、奇抜なメイクと演奏でカリスマ的人気の悪魔系デスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」に仕方なく参加しているうちに、中心メンバーの「ヨハネ・クラウザーII世」として活躍する羽目になってしまう…。

【レビュー】「奇抜な青春もの」かと思いきや、実はかなり正統派の「ヒーローもの」です。ヒーロー(クラウザー)としての活躍、仮の姿と実際の自分(根岸)の間での葛藤、現実と向き合うことで味わう挫折、そして偽らざる自分とヒーローである仮の姿に折り合いをつけ、ふたたび舞台へ復活する…と、ヒーローものの文脈をしっかりと踏まえた構成になっています。仕事上の自分とプライベートの自分、人前で演じる自分と素の自分といった目線で観てみると、また面白い発見があります。本格的なメタルファンからすると「メタルなめんな」映画なのかもしれませんが、そうでもない、メタルとはライトな距離感を持った人が観ると、かなり楽しめる作品になるのでは。


Shall we ダンス?

http://www.hulu.jp/watch/753691

1996年/日本/136分

【配給】東宝/【監督】周防正行/【脚本】周防正行/【出演】役所広司、草刈民代、竹中直人、田口浩正

【あらすじ】真面目でごく普通のサラリーマン杉山正平は、ある晩、ダンス教室の窓べにものうげにたたずむ美しい女性を通勤電車から見た。家庭にも会社にも何の不満もなかったが、どこか空しさを感じていた彼が、数日後、ためらいながらもダンス教室の扉を開くと、そこには「社交ダンス」の摩訶不思議な世界が広がっていた…。

【レビュー】『麗しのサブリナ』『アパートの鍵貸します』のビリー・ワイルダーが絶賛した作品。おそらくこの映画が公開されるまでの社交ダンスは「中高齢者がたしなみでやるもの、クラシックなもの」というイメージだったと思います。それを一変させ、一級のコメディドラマにしてみせた周防正行監督の手腕は賞賛に値するのではないでしょうか。社交ダンスによって徐々に明るくなっていく杉山と、それを見た家族が不倫と疑い調査を依頼するというコメディ、ベタだけどそこが面白い。ダンスの美しさだけでなく、競技としてのエンターテイメント性も楽しめる作品になっています。


シコふんじゃった。

http://www.hulu.jp/watch/751662

1992年/日本/105分

【配給】東宝/【監督】周防正行/【脚本】周防正行/【出演】本木雅弘、清水美砂、柄本明、竹中直人

【あらすじ】楽して人生を乗り切ろうとする典型的現代学生、山本秋平は卒業単位と引き換えに廃部寸前の相撲部に入部させられ試合に出場することになる。しかし彼が足を踏み入れた相撲の世界には、それまで経験したことのなかった熱く魅力的な何かがあったのだ!

【レビュー】『Shall we ダンス?』の周防正行監督作品。当時演技のできるアイドルとして絶頂の人気だったモックンこと本木雅弘に、マワシを付けて相撲を取らせるなんてよくやったなあと。ひたむきに相撲に取り組み、体を作り込んだ彼の演技に拍手を贈りたくなりますね。イケメンが相撲を取るというビジュアルは奇抜だけど、王道スポ根モノとして楽しめる作品です。『Shall we ダンス?』で主人公が勤める会社の同僚・青木富夫を演じた竹中直人が、こちらでは同姓同名のキャラで相撲部の先輩部員を演じています(他の周防正行監督作品にも登場。小津安二郎作品へのオマージュ)。そういった監督の遊びゴコロも注目ポイント。



おすすめホラー・サスペンス映画------------------------------------------------------


羊たちの沈黙

(字)http://www.hulu.jp/watch/993861

(吹)http://www.hulu.jp/watch/993862

1991年/アメリカ/118分

【配給】オライオン/ワーナー/【監督】ジョナサン・デミ/【脚本】テッド・タリー/【出演】ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス

【あらすじ】女性を誘拐し、皮を剥いで殺害する連続殺人事件の捜査を任命されたFBI訓練生のクラリス。彼女に与えられた任務は9人の患者を惨殺して食べた獄中の天才精神科医レクター博士に協力を求め、心理的な面から犯人に迫ることだった。

【レビュー】レクター博士の全能感がヤバい。レクター博士の「神」性、バッファロー・ビルの凶悪性だけでもお腹いっぱいなのに、異常なシーンのなかにクラリスの日常のシーンが挟まれることで、いっそう2人の異常さが際立つというしかけ。ラスト10分、クラリスの潜入捜査のシーン、「見る側から見られる側への立場の転換」が、これほどの緊迫感を生むとは... エグいシーンもありますが、グイグイ引き込まれます。ぜひ敬遠などせずに観てほしい一本です。


ダーク・シャドウ

(字)http://www.hulu.jp/watch/1008663

(吹)http://www.hulu.jp/watch/1008665

2012年/アメリカ/114分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】ティム・バートン/【脚本】セス・グレアム=スミス/【出演】ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、ヘレナ・ボナム=カーター、エヴァ・グリーン

【あらすじ】時は1972年。200年の眠りから目を覚まし、ヴァンパイアとして子孫の前に現れたバーナバス・コリンズ。かつては繁栄を誇った名家にもかかわらず、今は見る影もなく没落してしまった末裔と出会い、バーナバスは一家の復興を心に誓う。しかし、200年のあいだに世の中はすっかり様変わり。

【レビュー】エヴァ・グリーンとクロエ・モレッツの美しいお姿が拝めるだけで眼福でございます。全編に散りばめられたベタな時代錯誤ギャグが地味に笑えます。後半はちょっと失速気味ですが、ジョニー・デップ&ティム・バートンタッグの、ブラックジョーク的な作風がお好きな方におすすめの作品です。


サイレントヒル

(字)http://www.hulu.jp/watch/832156

2006年/カナダ、フランス/112分

【配給】松竹/【監督】クリストフ・ガンズ/【脚本】ロジャー・エイヴァリー/【出演】ラダ・ミッチェル、ショーン・ビーン、ローリー・ホールデン、デボラ・カーラ・アンガー

【あらすじ】最愛の娘・シャロンが、悪夢にうなされて叫ぶ「サイレントヒル…」という奇妙な言葉。母親のローズはその謎を解くため、ウェストバージニア州に実在する街・サイレントヒルを訪ねることにする。しかしまったくひと気がなく、深い霧に覆われたその街は、一度足を踏み入れたら抜け出すことのできない呪われた迷宮だった。

【レビュー】原作ゲームをなぞりながらも、映画独自のストーリーが展開していく作品。ゲームの方をプレイしたことがある方ならぜひおすすめ。クリーチャーのビジュアルや残酷な処刑シーンはグロさがあるものの、テンションあがる一方、全体に漂う悲壮感と、決してハッピーとはいえないラストが「サイレントヒル」らしさを醸しています。


シャイニング

(字)http://www.hulu.jp/watch/351348

1980年/イギリス、アメリカ/143分

【配給】ワーナー・ブラザース/【監督】スタンリー・キューブリック/【脚本】スタンリー・キューブリック、ダイアン・ジョンソン/【出演】ジャック・ニコルソン

【あらすじ】戦慄の設定、鮮やかな演技、そしてトラッキング・ショットによる幻想的な映像を融合し、かつてない恐怖の世界を描き出した。ジャック・ニコルソン演じる作家が、妻と息子と共に優雅な「展望ホテル」に冬季管理人として訪れたことから物語は始まる。

【レビュー】ジャック・ニコルソンの「顔芸」がネタにされがちですが、それだけじゃないんですよ!キューブリックお得意の、異常者の頭の中を覗き込むようなドキドキと恐怖感を味わえる作品です。気持ち悪いほどの「左右対称なカット」が、この作品の異常性をさらにかきたてます。心配していた?モザイク処理もなく、しっかりと見せるところは見せているところ、Huluさんに拍手を贈りたい!


チャイルド・プレイ

(字)http://www.hulu.jp/watch/992935

(吹)http://www.hulu.jp/watch/992938

1988年/アメリカ/88分

【配給】UIP/【監督】トム・ホランド/【脚本】ドン・マンシーニ、ジョン・ラフィア、トム・ホランド/【出演】

【あらすじ】刑事に追われ、逃げ込んだ玩具店で最期を悟った殺人鬼は、傍らにあった人形を引き寄せ、不気味な呪文を唱え出した。やがて彼は壮絶な死を遂げる。数日後、6歳になったアンディは誕生日に母親から言葉を話す人形を贈られる。しかし、チャッキーと名乗るその人形には、あの殺人鬼の邪悪な魂が宿っていた!

【レビュー】まずタイトルの見せ方が良い。まだ殺人鬼の魂も入っていない、可愛いお人形のはずなのに、おもちゃ屋にずらっと並んだチャッキー人形の不気味さがグッド。ここが作中で一番怖いかもしれません。 それから中盤、チャッキーが魂を吹き込まれてからがまた面白い。チャッキー自身はたいして怖くないんですよ。チャッキーに翻弄される家族がこれまた、余計に恐怖感を煽る演技をするんですよね~ ホラーが苦手な方でも気軽に観られる作品ですので、オススメ。


死霊のはらわた

(字)http://www.hulu.jp/watch/927003

1981年/アメリカ/85分

【配給】日本ヘラルド映画/【監督】サム・ライミ/【脚本】サム・ライミ/【出演】ブルース・キャンベル

【あらすじ】森の別荘で楽しい休暇を過ごそうとやって来たアッシュら5人の若者たち。地下室で偶然「死者の書」という古文書とテープレコーダーを見つけた。そこに録音されていた音声は、森に封じ込められていた悪霊を蘇らせてしまう呪文だった!!

【レビュー】スプラッター系ゾンビ映画の金字塔。B級映画の中の一級品。グロいと言えばグロいんですが、それほど怖い映画というわけでもありません。ことあるごとに吹っ飛ばされては必ず棚の下敷きになる主人公が有名です。調子に乗った若者が不気味な森の宿で一泊するとか、パンツ一丁で逃げ回るヒロインが出てくるとか、とにかくホラー映画のお手本のような作品と言えます。CG全盛の現代の目で見るとどうしてもチープに感じる部分はありますが、特殊メイクやクレイアニメを駆使して作り上げられたグロテスクなシーンは、今となっては貴重なのかもしれませんね。


犬神家の一族

http://www.hulu.jp/watch/339726

1976年/日本/146分

【配給】東宝/【監督】市川崑/【脚本】長田紀生、日高真也、市川崑/【出演】石坂浩二、島田陽子、あおい輝彦

【あらすじ】名探偵・金田一耕助 登場。華麗なる連続殺人事件。日本の製薬王が残した莫大な遺産と謎の遺言状。呪われた一族の抗争を予期した顧問弁護士は名探偵・金田一耕助を呼び出すが、彼と会う前に何者かに殺害されてしまう。それを契機に、一族が次々と手の込んだ殺され方で命を落としていく。

【レビュー】逆さの死体やスケキヨマスクのビジュアルが強烈過ぎて、パロディとして多用される作品でもありますが、期待以上の面白さを味わえるということでおすすめしたい一本。ぜひ2回鑑賞してみてください。一度めはわからなかったところもそのまま流して観て、次に時代劇研究科の春日太一さんの解説を聴いてからもう一度観ると、作品の奥深さ、キャストの妙、計算しつくされたシーンに驚かされます。『新世紀エヴァンゲリオン』『シン・ゴジラ』の庵野秀明監督に引き継がれた明朝体のテロップにもぜひご注目。

【関連動画】【WOWOWぷらすと】春日が語る金田一


リング

http://www.hulu.jp/watch/350463

1998年/日本/95分

【配給】東宝/【監督】中田秀夫/【脚本】高橋洋/【出演】松嶋菜々子、真田広之、中谷美紀

【あらすじ】「ビデオに殺されるなんて」 見ると一週間後に死ぬ、噂の呪いのビデオの取材をしていたTVディレクター・浅川玲子の親戚の娘が、そのビデオを見て死んだ。事件を追いかけるうちに玲子もそのビデオを見てしまう。彼女に相談され、別れた夫で超能力者の高山竜司もまたビデオを見る。限られた時間の中で謎に挑む二人は、やがて山村貞子の名にたどり着く…。

【レビュー】今となってはギャグ要素のひとつとなってしまった「貞子」ですが、当時を知る人間からすると、「なんて恐ろしいホラー映画を作ったのか!面白い!」という思い。当時筆者は中学生でしたが、もう怖かったですよ~怖いんだけど画面から目が逸らせない。釘付けになって観てました。間違いなくジャパニーズホラーのエポックメイキング的作品です。その『リング』も公開されてから約20年。今となってはベテラン女優となった竹内結子さんが「貞子より怖い」顔芸を披露しているところもご注目。「リング」シリーズを知らない今の若い世代の人にぜひ当時の筆者が味わった恐怖を体感してほしいですね。



おすすめアニメ映画------------------------------------------------------


カンフー・パンダ

(字)http://www.hulu.jp/watch/861373

(吹)http://www.hulu.jp/watch/971727

2008年/アメリカ/92分

【配給】アスミック・エース/角川映画/【監督】ロブ・ライナー/【脚本】マーク・オズボーン、ジョン・スティーヴンソン/【出演】ジョナサン・エイベル、レン・バーガー

【あらすじ】カンフーを愛する心は人一倍、でもカンフー・マスターなんて夢見るだけのポーは、師匠のシーフー老師、憧れのカンフーの達人「マスター・ファイブ」の力を借りながら、厳しい特訓を受け成長していく。

【レビュー】「海外のアニメと言えば、ディズニーアニメ一択」そう思っていた時期が筆者にもありました。正直、ドリームワークスのアニメ、ナメてました。この『カンフー・パンダ』は傑作です。オープニングの絵巻風アニメから没入感がハンパない。肝心のカンフー・バトルも王道を押さえつつ、コメディ、アクション、師匠と弟子の絆、見せるところはしっかり魅せてくれています。


ヒックとドラゴン

(字)http://www.hulu.jp/watch/833046

(吹)http://www.hulu.jp/watch/833054

2010年/アメリカ/98分

【配給】パラマウント/【監督】ディーン・デュボア、クリス・サンダース/【脚本】ディーン・デュボア、クリス・サンダース、ウィル・デイヴィス/【出演】ジェラルド・バトラー、ジェイ・バルチェル

【あらすじ】親子の絆、友情、そして未来を切り開く勇気とパワー。少年はドラゴンに「翼」をあたえ、ドラゴンは少年に「勇気」をあたえた。

【レビュー】『カンフー・パンダ』と並んで、ディズニーアニメを超えうるドリームワークス。アニメのひとつだと思います。ストーリー良し、ビジュアル良し、アクション良し。ドラゴンの可愛さは言うまでもなく、ドラゴンが飛び回るアクションも楽しめるし、ラストの「ボス」との戦いはアイデア満載でワクワクします。悪を倒してハッピーエンド!とは一味違う、主人公を「甘えさせない」ラストは感動必至!


ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!

(字)http://www.hulu.jp/watch/840987

(吹)http://www.hulu.jp/watch/840995

2005年/アメリカ/85分

【配給】アスミック・エース/【監督】ニック・パーク、スティーヴ・ボックス/【脚本】スティーブ・ボックス、ニック・パーク、マーク・バートン、ボブ・ベイカー/【出演】

【あらすじ】ウォレスと忠犬グルミットの村で、次々に畑が荒らされ、毎年恒例の巨大野菜栽培コンテストの開催が危ぶまれるほどになったため、ウォレスとグルミットはその事件解明に乗り出す。

【レビュー】まずびっくりしたのは欽ちゃんこと萩原欽一さんのウォレスの声。声優としての欽ちゃんはこの映画で初めて経験しましたが、まんま欽ちゃんの声なのに違和感もなく、すごく合ってる。そして当たり前だけど、上映時間の80分近くがすべてクレイアニメで出来ていることに驚愕。そのクオリティたるや。なんでこんなに違和感なくヌルヌル動くんだ!と、感動すら覚えます。


秒速5センチメートル

http://www.hulu.jp/watch/727127

2007年/日本/67分

【配給】コミックス・ウェーブ/【監督】新海誠/【脚本】新海誠/【出演】水橋研二、近藤好美

【あらすじ】小学校の卒業と同時に離ればなれになった遠野貴樹と篠原明里。そんなある日、大雪の降る中、貴樹は明里に会いに行く…。

【レビュー】鑑賞した個々人の恋愛経験だったり、恋愛論で抱く感想も変わってくることでしょう。最後まで気持ちを打ち明けない、煮え切らない主人公が批判されがちなんですが、それこそ新海誠作品の魅力である、そこはかとない「もどかしさ」だと思うんですよね。決して気持ちの良い恋愛や青春を描いた作品ではありません。アニメファンやアニメオタクを通り越して国民的に大ヒットしている『君の名は。』が、新海誠監督の作品としてはイレギュラーなほど爽やかなんですよ。新海誠監督の全ての作品に共通する、「美しい空」「主人公たちの心情を映し出す空」にもぜひご注目。


言の葉の庭

http://www.hulu.jp/watch/716684

2013年/日本/46分

【配給】東宝映像事業部/【監督】新海誠/【脚本】新海誠/【出演】入野自由、花澤香菜

【あらすじ】靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は決まって学校をさぼり、公園の日本庭園で靴のスケッチを描いていた。ある日、タカオは、ひとり缶ビールを飲む謎めいた年上の女性・ユキノと出会う。ふたりは約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、次第に心を通わせていく。

【レビュー】映像美は言うまでもなく一級品なんですが、ちょっと難解にすら思えるふたりの恋愛模様に引き込まれるかどうかで、大きく評価が分かれる作品になるのではないかと思います。高校生と女性教師との恋愛なんて、危なっかしさしかないんですが、そこをエモーショナルに、いやらしさを一切排除して描ききるのは、さすが新海誠監督。45分という短さなので、サラッと観てみたら意外な掘り出し物だったと感じる人もいるかもしれませんね。ちなみに、同じ新海誠監督の『君の名は。』にユキノ先生が登場してます。見つけてみよう!


茄子 アンダルシアの夏

http://www.hulu.jp/watch/715461

2003年/日本/47分

【配給】アスミック・エース/【監督】高坂希太郎/【脚本】高坂希太郎/【出演】大泉洋、筧利夫、小池栄子

【あらすじ】主人公ぺぺはひたすら走っていた。照りつける熱い陽射しの中を、南スペインの乾いた道を。 “ブエルタ・ア・エスパーニャ”。“ツール・ド・フランス” と並ぶ「世界三大自転車レース」の一つ。勝利に恵まれず、レースの真っ只中、解雇を言い渡される。やがて生まれ育ったアンダルシアの村にさしかかる。そこでは、兄アンヘルと、かつての恋人カルメンの結婚式が行われていた。

【レビュー】高坂希太郎監督はスタジオジブリで『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』で作画監督を担当されているため、絵柄が実にジブリ的(制作はマッドハウスなので、ジブリは本作に一切関わっていません)。元恋人が実の兄貴の結婚相手...これは辛いっ!絵柄はジブリ的ですが、作風はいたって大人向け。とにかく無駄を削ぎ落として、47分という短い上映時間のなかにかなりの情報量を詰め込んでいます。最大の見所は自転車レースのシーン。力強く、早く、爽快感がある。興行的には振るわなかったようですが、ジブリの宮﨑駿監督をして「この映画がわかるやつは本物だ!」と言わしめたに作品です。


パプリカ

http://www.hulu.jp/watch/412686

2006年/日本/90分

【配給】ソニー・ピクチャーズ・クラシックス/【監督】今敏/【脚本】水上清資、今敏/【出演】

【あらすじ】精神医療研究所が開発した、他人の夢を共有できる画期的テクノロジー"DCミニ"が盗まれた。それを機に研究員たちは次々に奇怪な夢を見るようになり、精神を冒されていく。

【レビュー】原作者の筒井自身が監督の今敏との対談で映画化を熱望していたものが実現し、『パプリカ』は制作されました。奇抜で、意味不明で、エロくて、懐かしくて、どこか切ない、掴みどころのない「夢」に真摯に向かい合い、映像化してみせた作品。アニメだからこできた「夢」の描写が随所に散りばめられていて、クレイジーとしか言いようのない奇想天外なシーンの連続です。とくに中盤のパレードのシーンは圧巻。これまでに観たことのないような強烈なインパクトを味わうこと間違い無し!クリストファー・ノーラン監督の『インセプション』は、この作品の影響を受けているそうです。


東京ゴッドファーザーズ

http://www.hulu.jp/watch/416630

2003年/日本/92分

【配給】コロンビア映画/トライスター・ピクチャーズ/【監督】今敏/【脚本】信本敬子、今敏/【出演】

【あらすじ】ギンちゃん、ハナちゃん、ミユキ。新宿で暮らすホームレス3人組。彼らはクリスマスの夜、ゴミの山の中で生まれたばかりの赤ちゃんを発見した。勝手に“清子”と命名し、ゴッドファーザー(名づけ親)となった3人は、雪ふる街を、親を探してさまよい歩く。

【レビュー】全編とおしてドタバタコメディでありながら、赤ちゃんの素性を探る話の軸と、ホームレス3人の過去を紐解いていく話の軸が同時進行していき、サスペンス的要素も織り込まれています。ホームレスの悲哀が描かれる一方、劇中で起こる出来事も、3人が出会う人物も、ことごとく運が良くて、「ご都合主義だ!」という批判もできるのですが、そこはリアリティーラインよりも「クリスマスの奇跡がもたらした出会い」から始まっているサプライズの連続を楽しんでいただきたいですね。



あとがき

 当初はどのジャンルもまんべんなく「良い作品」をご紹介するつもりでしたが、個人の好みの偏りもあり、アクション映画の比率が多くなってしまいました。また、電子書籍化するにあたって、ブログの記事をそのままコピペするだけでは読者の方に申し訳ないと思い、【レビュー】の加筆修正を実施しましたが、そのためにまた映画を見直したりもして、思った以上の時間がかかってしまいました。

 本書を出版する目的のひとつとして、「ブログ開設2ヶ月程度の個人ブロガーでも、電子書籍を出版するのは簡単だ!」ということを証明するためというものがありました。実際、記事に加筆修正した本文の作成までに時間がかかり、さらに電子書籍用に適したデータにするための作業でも時間がかかり、12月中旬の出版となってしまいました。

 これからも校正作業や、本書とブログのリンクなど、やるべきことは残っています。万万が一、本書を気に入ってくださった読者の方がいらっしゃいましたら、アップデート版をお待ちいただけると幸いです。

 それでは、今後ともブログ「良い知らせと悪い知らせがある」をよろしくお願いいたします。最新映画の【レビュー】記事と自己満足の映画論でお待ちしております。

元村元(@motomurahajime)



奥付

「THE BEST 100 OF Hulu ~Huluおすすめ洋画・邦画100選~」

2016年12月15日 第一刷発行

【著者】元村元

【発行者】元村元

【あらすじ】Hulu様より引用させていただきました。

【画像】Hulu様より引用させていただきました。

【発行・製本所】note(電子書籍作成・販売プラットフォーム)

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