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カルテに書いた本 大学~社会人編

2023年6月、いわた書店の一万円選書に当選しました。
どんな本が好きなのか、noteにも残しておこうと思いました。

以前書いた記事はこちら


8冊目 『国語入試問題必勝法』 清水義範

大学生になって、ようやく本好きなことを公言するようになりました。それまでは「本好き=暗い」と思われてしまう、という思い込みもあり自らは言わないようにしていました。ところが大学生になったら周りに本好きがたくさんいてびっくり! そりゃそうですよね…。国文学科だから当たり前といえば当たり前なのですが…。

学籍番号が近くて友だちになった人たちとオススメの本の話しをしているときに知ったのが清水義範さんでした。その時は試験を受ける側の立場で読んでいました。

数年後、国語の教員になって、実力テストの問題や入試の問題を作ることになりました。『国語入試問題必勝法』を知っている生徒だったら、本文を読まなくて、選択肢を読まなくても、正解しちゃうんじゃない?と思いながらテストを作っていました。


9冊目『空飛ぶ馬』北村薫

これも国文学科の友達から教えてもらった本です。「面白いから読んで!」ではなく、「ちょっと意味がよくわからない話があるねんけど…。読んで!」と貸してもらったのがきっかけでした。

ふとした日常のミステリーというかこういう感じの話をあまり読んだことがなくてとても新鮮で印象に残っています。

なんと言ったらよいのか、透明感があるというか、ゆったり流れる時間があるというか、そういう雰囲気にもすごくひかれました。


10冊目『模倣犯』宮部みゆき

宮部みゆきさんの本はそれまでにも読んでいたのですが、一番ドキドキして読んだのがこの本。一体どうなるのか、先が気になって気になって、時間を忘れて読みました。

私の読書スタイルは、寝る前に少しとか、隙間時間を見つけて少しずつ、というスタイルでした。でも、この本で夢中になって読みふけり、気がついたら夜中の2時だった!という体験があります。とても印象に残っています。

11冊目『流転の海 第一部』宮本輝

高校の時の現代文の先生が何かの折に脱線して「宮本輝が好きだ。爽やかで洗練されたイメージの話もいいけれど、泥臭くて人間くさいのもいい。」とおっしゃっていて、「わかる~。」と思いながら聞いていました。

『流転の海』シリーズを図書館で知り、既刊まで読んでいましたが、その後数年空いていました。完結したと知り、最終刊まで読みました。

忙しいと、軽いものやサッと読めるものに流されがちです。しかし、じっくり本と向き合う時間を作って読むと、小説を読む醍醐味を思い出します。コーヒーを入れて本を読む時間は至福のひととき。丁寧な風景描写や、巧みな人物の描写に、ひきこまれます。


まとめ

こうやって振り返ってみると、定番というか、本好きな人が選びそうな本ばかり挙げている気もしてきました。でも、これらの本が私の価値観や生き方の方向性を決めていってくれたのは間違いありません。もし、本を読まない人生だったら、どんな仕事に就いていたんだろう?どんな大人になっていたんだろう?と思います。

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