モッティ(mottttty)/本を読むのも仕事です

本と旅と木々の緑が好きです。日々のあれこれを綴ります。 2022年に22年勤めた公立中…

モッティ(mottttty)/本を読むのも仕事です

本と旅と木々の緑が好きです。日々のあれこれを綴ります。 2022年に22年勤めた公立中学校の国語科の教員から、 小学校の図書館司書に転職しました。

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最近の記事

読書の記録(39)『ヒロイン』桜木紫乃 朝日新聞出版

手にしたきっかけ 好きな作家さんの本は気になる。図書館で過去のものを借りてきたり、本屋で新刊を見つけて読む。今回読んだ『ヒロイン』もそうて手にした1冊。 心に残ったところ 1995年。私は大学生だった。大阪の実家から大学へ通っていた。阪神大震災の日、大阪の家もかなり揺れたが、被害はなかった。何が起きたのかわからないまま、京阪電車は動いていたので、とりあえず大学へ行った。確かテスト中で、とにかく行かなくてはと思いていた。着いてみたら、多くの電車が動いておらず、休校になった

    • 読み聞かせした本(44 )『すうがくでせかいをみるの』2024年4月

      小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 読んだ本 『すうがくでせかいをみるの』 ミゲル・タンコ作 福本友美子 訳  日本語版監修 西成活裕 ほるぷ出版 選んだ理由 ・進級した子たちに、自分の好きなことを大事にしてほしいというメッセージを贈りたいと思ったから。 ・巻末の『数学ノート』が自学ノートのヒントになればいいなあと思ったから。 ・軌跡のページが興味深いと思ったから。 思い返せば私の長男は雨の日に雨の雫をずっ

      • 読み聞かせした本(43)『はるにあえたよ』2024年4月

        小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 読んだ本 『はるにあえたよ』 作者 原京子 画家 はたこうしろう ポプラ社 選んだ理由 ・『ふきのとう』を学習するのに合わせて、はるをテーマにした本を読みたいと思ったから。 ・はたこうしろうさんの絵も素敵。モノクロからはるを見つけて色鮮やかになる瞬間を楽しんでほしいと思ったから。 子どもの反応 ・「はる」に会うまでが長かったためか、新年度初めての読み聞かせだったためか

        • 読書の記録(38)『どんなイチゴも、みんなかわいい』作 葦原かも 絵 中田いくみ 童心社

          手にしたきっかけ 司書になって読み聞かせをしたり、児童書を読むようになって、中田いくみさんの絵にすごく惹かれている。2月に読み聞かせした『ママ、どちがすき?』もすごく好きだ。 『どんなイチゴも、みんなかわいい』も中田いくみさんの絵が素敵だし、『うみのとしょかん』の葦原かもさんのお話なら、楽しく読めそう!と思い読んだ。 心に残ったところ 3つのお話があって、ごくごく普通の小学生の日常が描かれている。大きなイベントや事件があるわけではないけれど、自分の子ども時代を思い出し

        読書の記録(39)『ヒロイン』桜木紫乃 朝日新聞出版

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        • 読書の記録
          39本
        • 読み聞かせした本
          44本
        • LINE片づけ
          13本
        • いわた書店 一万円選書
          9本

        記事

          読み聞かせした本(42)『バスがきましたよ』2024年3月

          小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 読んだ本  『バスがきましたよ』   由美村嬉々 文 松本春野 絵 アリス館 選んだ理由 ・昨年、校長先生からこの本を図書館に入れてほしいという依頼があった。 ・卒業のこの時期に上級紙から下級生へのバトンを紹介したいと思ったから。 ・優しくて温かい気持ちで図書の時間を締めくくりたいと思ったから。 子どもの反応 ・松本春野さんの絵を見て以前読んだ『トットちゃんの15つ

          読み聞かせした本(42)『バスがきましたよ』2024年3月

          読書の記録(37)『杉森くんを殺すには』長谷川まりる くもん出版

          手にしたきっかけ YAに向けたリーフレットづくりでご一緒した司書さんに教えてもらった。 最近知って、気になっていた1冊。題名にぎょっとするが、どんな話なんだろうと興味をそそられた。 心に残ったところ 重い話なのか、軽い話なのか、よくわからないまま話は進んでいく。 お弁当食べる人が変わっていくところや、今までとは友達が変わっていくところなどは、自分の中高生時代を思い出しながらなつかしく読んだ。学校の中ではグループってすごく重要だと思っていたけれど、大人になって社会に出て

          読書の記録(37)『杉森くんを殺すには』長谷川まりる くもん出版

          読書の記録(36)『よるの美容院』 市川朔久子 講談社

          手にしたきっかけ こども新聞か何かで紹介されていて、気になった。市の図書館へリクエストを出した。司書になるまで児童書を読むことが少なかったので、気になった本はできるだけ読むようにしている。 心に残ったところ まゆ子はあることをきっかけに人前でうまくはなせなくなってしまう。そんなまゆ子はひるま美容院のナオコ先生と暮らすうちに、自分の声を取り戻していく。 学校や家以外に安心して過ごせる場所があるっていいなあと思う。家族や友達とうまく行かなくなった時に、子どもは行き場が限ら

          読書の記録(36)『よるの美容院』 市川朔久子 講談社

          読書の記録(35)『ケモノたちがはしる道』 黒川裕子 静山社

          手にしたきっかけ YAに向けたリーフレットづくりでご一緒した司書さんに教えてもらった。 イマドキの中学1年生が、熊本のジジさまのもとでわな猟を体験し、価値観を揺さぶられていく話。 以前、中学校の入試問題を作ったことがある。その時に、『野生動物と共存できるかー保全生態学入門』高槻成紀(岩波ジュニア新書)を問題の本文とした。その後、東京書籍の中学1年生の国語の教科書に『オオカミを見る目』が採られ、それも興味深く読んだことを思い出した。 2022年に家族で知床にいった時に『ソ

          読書の記録(35)『ケモノたちがはしる道』 黒川裕子 静山社

          読書の記録(34)『リスペクトーR・E・S・P・E・C・T』 ブレイディみかこ 筑摩書房

          手にしたきっかけ ブレイディみかこさんの本だったので読んでみようと思った。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』や『両手にトカレフ』は10代が主人公だった。『リスペクト』はシングルマザーが主人公なので、今まで読んできた本とは違った目線で楽しめると思った。 心に残ったところ 中学生のころに夢中になった『ぼくらの七日間戦争』シリーズを読んでいたときのワクワク感を思い出した。理不尽なことに対して、仲間と協力して、それはおかしいと言う。新たな困難が出てきても、友達が友達

          読書の記録(34)『リスペクトーR・E・S・P・E・C・T』 ブレイディみかこ 筑摩書房

          読書の記録(33)『ぼくのなかみは なにでできているのか』 かさいまり 作 おとないちあき 絵 金の星社

          手にしたきっかけ 児童書のコーナーで見かけて気になっていた。 物憂げな少年の表情と『ぼくのなかみは なにで できているのか』というタイトル。 哲学っぽいんだろうか?と思った。 心に残ったところ ぼくとやすくんは似ている。少しのんびりしていることろも、からかわれやすいところも。 この「からかい」がやっかい。いじめ?いじり?悪意があるかどうかでも変わってくるし、受ける本人の受け止め方、かわし方、流し方によっても意味が変わってくる。テレビの中でも「いじり芸」は存在するし、大

          読書の記録(33)『ぼくのなかみは なにでできているのか』 かさいまり 作 おとないちあき 絵 金の星社

          読み聞かせした本(41)『ひまわりのおか』2024年3月

          小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 読んだ本 『ひまわりのおか』  文 ひまわりをうえた八人のお母さんと葉方丹  松成真理子 絵   岩崎書店 選んだ理由 ・3月11日の週に東日本大震災の本を読もうと思ったから。 ・震災・防災関連の本は折りに触れ何度でも繰り返し紹介したい。 ・3月11日(月)産経新聞の一面に『東日本大震災13年 子ども失った夫妻 宮城・石巻 娘とともに、力強く、能登思う』という記事があった

          読み聞かせした本(41)『ひまわりのおか』2024年3月

          美容院

          迷走 以前は、大阪市内の美容院に行っていたこともあった。都会の方がおしゃれな人が集まるし、センスある美容師さんが多いはず、という思い込みがあったから。ところが、休日にわざわざ出るのが億劫になってきた。貴重な休みの日なのに、「せっかく来たのだから」と特に買う目的もないのにお店をぶらぶらしたりする時間も、もったいなく思えてきたのだ。 そこで、近所の美容院に行くようになった。ただ、何回か通うようになると、どうしても仕事の話になる。隣の人の話がこちらに聞こえてくると言うことは、私

          読み聞かせした本(40)『ふゆのあとには はるがきます』2024年3月

          小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 読んだ本 『ふゆのあとには はるがきます』 文 石井睦美 絵 あべ弘士 アリス館 選んだ理由 ・温かい日も増えてきた2月〜3月に読むのにちょうどいい。 ・大阪でははここまで雪は積もらないけれど、雪国の人々の暮らしや動物たちの様子を想像できると思ったから。 ・『すみれちゃん』石井睦美、『あらしのよるに』あべ弘士、も合わせて紹介できるから。 子どもの反応 ・私が手に持って

          読み聞かせした本(40)『ふゆのあとには はるがきます』2024年3月

          読書の記録(32)『扉の向う側』 ヤマザキマリ マガジンハウス

          手にしたきっかけ ヤマザキマリさんの生き方にひかれる。 しなやかだけれど、タフなところ。 自分で道を切りひらいてこられたことろ。 今までに出されたほとんどのエッセイを読んできている。読むたびに、目のつけどころや、ご本人の価値観をサラリと文章で伝えてくれるところが心に響く。ヤマザキマリさんの新刊だったので、読んでみようと思った。 心に残ったところ 雑誌『ku:nel』の連載をまとめたもの。全部で27のエッセイが収められている。 育休中に『テルマエ・ロマエ』にはまり、何

          読書の記録(32)『扉の向う側』 ヤマザキマリ マガジンハウス

          読書の記録(31)『もりあがれ! タイダーン ヨシタケシンスケ対談集』 ヨシタケシンスケ 白泉社

          手にしたきっかけ ヨシタケシンスケさんの本というだけで、読みたくなる。 見返しのオープニングテーマを読んだら、曲が浮かんでくる感じがした。 対談相手がめっちゃ豪華!(糸井重里/かこさとし/岸本佐和子/クリハラタカシ/坂崎千春/柴田元春/junaida/鈴木のりたけ/ブレイディみかこ/穂村弘) かこさとしさんとも対談されていたなんて! ヨシタケシンスケさんがどんな話をするのか、どんな話が引き出されるのか読んでみたい!と思った。 心に残ったところ 学校図書館の司書の仕事を

          読書の記録(31)『もりあがれ! タイダーン ヨシタケシンスケ対談集』 ヨシタケシンスケ 白泉社

          読み聞かせした本(39)『ママ、どっちがすき?』2024年2月

          小学校の図書館司書をしています。 図書の時間に読み聞かせをした本や紹介した本について書いています。 読んだ本『ママ、どっちがすき?』 織田りねん 作 中田いくみ 絵 パイ インターナショナル 選んだ理由 ・自分も子供の頃聞いたような気がするなあと、思い出したから。 ・子どもって自分が可愛がられていることを確認したいんだよね、と思ったから。 ・どんなふうに答えを返すのか気になったから。 子どもの反応 ・「『みんなのためいき図鑑』の人や!」と中田いくみさんの絵に見覚えが

          読み聞かせした本(39)『ママ、どっちがすき?』2024年2月