子供の体力低下

各種運動テストで体力を測定した結果、小学生・中学生の特に男子の運動能力が落ちていると言われている。

私はオリンピックを始め色々なスポーツ競技を見るにつけ、むしろ猿や猫のような優れた運動能力を持つ若者の出現に驚いており、子供の運動能力低下はしっくりこなかった。

体操競技:昔は“ウルトラC”という言葉があったが、今ではD, E, F とどこまで難易度は上がっているのだろうか? フィギュアスケート:回転数が3回、3回転半、4回転と上がっている。 スノーボードやスキーのフリースタイル:曲芸としか良いようのない演技が見られる。スケボー:空中でボードを回転させたり、レールの上を滑ったり。

つまり運動とは“速さ”“高さ”“強さ”を競うものだったが、今はもっと複雑になっており、これらをこなす若者の運動能力は大変進歩していると考える。

人類は豊かになり、分幼い時からのスポーツや芸能の英才教育が受けられるようになった。スポーツは健康な体を作るものから“エンターテイメント”に発展し、スポーツで生活の糧を得る人は増えている。

スポーツの英才教育を受けている子供達の中から、素晴らしい運動能力を持つ若者が育っている。又芸能の英才教育を受ける子供や早期から学問の英才教育を受けている子供もいるだろう。

一方で、日常生活の中では電化製品や自動車の普及のおかげで運動・労働は減っている。子供が体力をつけるような家事手伝いはなくなっているだろう。農村や漁村で親の仕事を手伝う子どもも減っているだろう。学校の体育教育を意識して増やさなければ、スポーツクラブに通っている生徒以外の運動量、日常生活の中の運動量が減り、平均体力が落ちるのは当然のことかもしれない。