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ほおずきさんの三題噺

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毎週水曜日に出題される「ほおずき」さんの三題噺 #H3BO3 に出品したものです。
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記事一覧

ほおずきさん三題噺 第二十四回

お題【チョコレート、天使、ボブスレー】「考えてもみてくれよ。俺がバレンタインデーにハッピ…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第二十三回

お題【針、劇場、左利き】「富んでいる者が神の国に入るよりは、らくだが針の穴を通る方がもっ…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第二十二回

お題【海苔、頭痛、省エネ】大学のとき付き合っていた合コンで知り合った彼氏を掠(かす)め取…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第二十一回

お題【ホットケーキ、求婚、飛行船】この頃、暇さえあれば正樹はプロポーズの言葉を探している…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第二十回

お題【おむすび、禁酒、山】京都北部の山奥に家族をもつヤスオは雪深い冬の間だけ伏見の小さな…

もーたろ
7年前
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ほおずきさんの三題噺 第十九回

お題「塩、勝負、洞窟」13日の金曜日。ぼくは四年に一度開催されるこの国の神さまを決める大…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第十八回

お題「石、瞳、船」深い深い森の奥に湖があった。この湖には流れ込む川も流れ出る川もなく、時々降る雨と太陽光による蒸発で均衡が保たれていた。湖岸には葦が生い茂り、周囲から湖面を隠していた。 この澄み切った深い深い湖の底には青と緑だけの世界があった。未だかつてこの世界の果てまで行った者はなかった。魔蟹、ケンタウロス、獅子、牡牛、醜い小人たち、この醜い小人たちには牡牛の角があってその先の毒には龍をも倒す力があると言われた。彼らはみな青い色をしていた。そしてメドゥーサがこの世界にいた

ほおずきさん三題噺 第十七回

お題「ピーターパン、地下鉄、大晦日」去年の大晦日のこと。 「あら、これからお買い物ですか…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第十六回

お題「遠距離恋愛、クリスマス、かぼちゃ」「今日は今年初めての雪が降ったのよ」と、彼女から…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第十五回

お題「麺、双子、紙」バスも通わない山中にあるこの村では双子を共に育てるのは良くないという…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第十四回

お題「音、カフェ、後悔」私がこのカフェで働き始めてそろそろ10年になる。学生時代、客とし…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第十三回

お題「カメラ、隣、妄想」アキラの住むマンションは賀茂川に面している。自然を愛する彼は夜な…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第十二回

お題「勤労、夫婦、約束の場所」このオレを見てわかるだろ?このだらしない学生。そう、自分か…

もーたろ
7年前
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ほおずきさん三題噺 第十一回

お題「色、着物、パラダイス」オレの職場は「スペースシップ」、宇宙船という名前だ。店内はそれらしい内装で天井には星や惑星が光っていて、たまに流れ星が流れたりする。各所にミラーボールもあって賑やかだ。 オレはレバーを引き、ボタンを3つ押す。朝一から一日中、これを飽くこのなく繰り返す。これが主な仕事。 これは精神力も体力も消耗する。ドラムの回転を見切って反射的にボタンを押すのは至難だ。午後になるとだんだん集中力も途切れがちになり目も霞んでくる。 そしてその頃になると必ず和服姿