もーたろ

あちこちに出没して下手な小説を書いています。

Medical Crime in 2117  プロローグ

2117年。世界はひとつの国家となり、ここは日本District(日本地区)となった。経済は世界統一ルールで動いている。個人にはBI(ベーシックインカム)として通常暮らしていくに十分なクレジット(マネー)と電力、水の付与がある。しかし、政府は今なお地区それぞれにあって、地区ごとの政治が行われている。とは言え社会はIT(Information Technology)がほぼすべてを担っていると言っても

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POLICE in 2117 完結

3-25、終幕

 井澤はすっかり意気消沈しているように見える。本当のところはどうなんだろう。

「井澤賢介さん、取調べを始めます」

井澤は今まで拘束されていた手首を捏ねている。

「あなたは何が間違っていたんだと思いますか?」

「人選だ。バカを使うんじゃなかった」

「それではあなたがしようとしたことは正しいと思いますか?」

「もちろんだ。私が目指す社会は不公平のない完璧な社会だ」

「今

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POLICE in 2117 3-24

3-24、逮捕

 海上保安課に着いて班の全員を集めた。

「これから逮捕に向かう。心してかかろう」

海上保安課から10名の応援を頼んだ。それぞれボックスに乗り込んで一団で北北西に向かう。空はどこまでも青い。悪いことが起ころうはずがない。

井澤賢介氏の自宅は何も知らないといった風に先日と同じ体裁でそこにあった。

「いいか?いくぞ」

おれと梶原が玄関に立った。今日はドアは開かない。ベルを押す

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POLICE in 2117 3-23

3-23、決戦に備えて

 家に着いた。

「QP、どうだ?」

「はい。パーツの交換だけで済みそうです。ありがとうございます」

「そうか、そりゃよかった。それにレーザー銃じゃなくて良かったよ。レーザーだったら確実に電源が落ちてるところだ」

「ああ、そうでした。忘れていました」

「ははは、ときどきおまえは感情があるんじゃないかって思うことがあるよ」

「私も欲しいと思います」

レプノイドに

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POLICE in 2117 3-22

3-22、証拠固め

 警官の河本を取調べに呼び出した。

「河本俊一、取調べを始めます」

「なんだ?」

「おまえ、双子なんだな。驚いたよ」

「捕まったのか?」

「ああ、おれが。例によって例のごとくだよ」

「そうか、捕まったのか。よかった」

「武闘派兄弟なんだな。おれの家に殺しに来やがった」

「バカな」

「小宮山を殺したのはおまえじゃなかったな。しつこくしてすまなかった。おまえの弟

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POLICE in 2117 3-21

3-21、逮捕劇

 ボックスに乗り込んで自宅に向かう。ボックスが遅い。進まない。20分かかった。自宅の前まで来ると玄関のドアが開いているのが見えた。拍動が喉元まで上がってくる。

「QP」

QPが玄関で倒れている。銃を抜いてゆっくりとベッドルームに向かう。異様に静かだ。冷や汗が背中を伝う。

ベッドルームのドアを開けると男が倒れていた。銃を向けて近づきつま先で蹴ると唸り声を上げた。持っていた銃

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