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お遍路もヨーソロ!

今回の作品の舞台は、四国の高知。となれば当然(?)お遍路さんも登場します。

真言宗の開祖であり日本の仏教を大きく発展させた弘法大師こと空海。彼は讃岐(香川県)の出身で、四国各地で修業をしていました。そのゆかりの88ヵ所の霊場を巡礼することを「遍路」といいます。
空海の教えが広まっていくにつれて、修行僧のみならず、全国から遍路に訪れる人が増えていきました。やがて巡礼行為そのものだけでなく、巡礼する人のことを「お遍路さん」というようになりました。

上映の打ち合わせのため2023年の5月に高知を再び訪れましたが、その際にも多くのお遍路さんをお見かけしました。老若男女、さらには外国人の方も傘をかぶって歩いていました。「遍路」は実は俳句の春の季語にもなっていて、確かに今の時期、巡礼にはとても気持ちの良い気候ですね。

高知県には88のうち16ヵ所が存在します。今作では直接登場はしませんが、安田町にある27番霊場「竹林山神峯寺」がセリフの中に登場します。

「同行二人」は常に弘法大師さまと共にあるということ


『追い風ヨーソロ!』においてお遍路さんを演じているのは大野仁志。お遍路衣装を身に着けて町に出ると、道行く人々から目線が注がれるのを感じたそうです。多数の人からジロジロと見られるのは不快な場合もありますが、お遍路として浴びるそれは実に暖かく心地良いものであったとのこと。本当のお遍路さんであれば、長い旅路の大きな励みになるのでしょう。
おそらく四国の外から来ている方々なのでしょう。「わあ、本物のお遍路さんだぁ」とか「やっぱり四国っているんだねー」といった会話も聞こえてきます。
良かった。役者が演じているいわば偽者のお遍路さんですが、少なくとも見た目は本物として認識される出来になっていることがわかりました。あとは大野が演技力で内面も本物にするだけ……なのですが、さてこれができているかどうかは、ぜひともスクリーンにて確認していただきたいところです。
2023年の6月にちょうど神峯寺を回られるお遍路の皆さん、次の霊場に向かう前に大心劇場に寄ってみてはいかがでしょうか。

見た目は本物?

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『追い風ヨーソロ!』

【出演者】
大野仁志 我妻美緒 山川竜也 八洲承子 愛海鏡馬 豆電球

【上映日時】
2023年6月24日(土)~6月30日(金) 毎日13時~・19時~
各回、出演者による舞台挨拶・トークショーあり。

【会場】
大心劇場
〒781-6427 高知県安芸郡安田町内京坊992-1
http://wwwc.pikara.ne.jp/mamedenkyu/

【あらすじ】
1889年、安田村。唐浜では通りすがったお遍路の男に看取られながら、ひとりの女が息を引きとった。そして安田川のほとりでは安田村を離れていた兄弟が偶然の再会を果たしていた。その前に父の仇だと刀をかまえる女が現れた……。

時は流れて現在、安田町。かつての安田村にいた面々と同じ顔をした者たちが集ってくる。他人の空似か、あるいは前世か。交錯する過去との因縁。時を超えて、彼らを包むように風が吹く。

全編高知・安田ロケ、上映は大心劇場による地産地消映画がここに誕生!

時にはスタッフお遍路

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