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変わらない男女の在り方「アリー/スター誕生」

公  開:2018年
監  督:ブラッドリー・クーパー
上映時間:136分
ジャンル:ロマンス/ミュージカル
見どころ:殴った拳を何で冷やすのか。

ガガの伝記ではありませんので、勘違いしちゃ駄メ~。

映画というのはつくづく、女優を美しく撮るためのものでもあると思います。

「アリー/スター誕生」は、何度もリメイクされた作品の一つです。

物語の筋立て自体も、色々な物語を体験した人間からすれば、少しできすぎな感じがする内容となっているかもしれません。

しかし、主演俳優の圧倒的な演技力を前にすると、そんな筋なんかどうでもよくなって、二人の歌に聞きほれてしまいます。

特に、レディー・ガガ演じるアリーが、ドラァグクイーン達が歌うバーでパフォーマンスをするときの場の支配力、というのは圧倒的です。

ガガの存在を知らない人がみたら、単純に演技がすごい女優にしかみえません。

物語の前半におけるガガがスターになっていくまでの、シンデレラ・ストーリーっぷりや、ブラッドリー・クーパー演じるジャックとの、これでもかというラブラブっぷり。

渋いおじさん好きであれば、ときめかないわけにはいかないのではないでしょうか。

一方で、酒の匂いが強くなってくるにしたがって立ち込めてくる危険な雰囲気も相まって、嫌なハラハラとドキドキが止まらなくなります。

この作品、主演しているブラッドリー・クーパーが監督もやっているのですが、アルコール中毒で、しかも、大事な場面で、酒の飲み過ぎで失禁してしまう役というのを演じるあたり、監督としての徹底ぷりに脱帽してしまいます。

女性が自分よりも出世していくことに対する不安や、ミュージシャンにも関わらず、耳が悪くなっていくことへの恐怖。

普遍的なテーマであるからこそ、時代を超えてリメイクする作品というのは、見るべきものがあるのでしょう。

その前に作られていたリメイク「スター誕生」も、音楽の使い方を含めて、有名な作品となっていますので、何が変わったのか、という変化を含めて楽しんでみるのも乙なものだったりします。


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