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音楽#7「ずっと真夜中でいいのに。」

 久々に音楽の話です。今年はさよポニが10周年らしいのでまたさよポニを書こうと思ったのですがどうやらリリースの予定がたくさんあるそうなのでそれを待ってからにすることとします。今回はさよポニ同様謎に包まれた音楽ユニット,「ずっと真夜中でいいのに。」(以下,「ずとまよ」)を紹介したいと思います。

それは半年前のこと

 きっかけは友人のツイート。そこについていたYouTubeのリンク。そこには聴いたことのない,曲名なのかグループ名なのかよくわからないタイトルがあって何とはなしに聴いてみた。それがこの動画,「ずとまよ」のデビュー曲です。

 なんだこれは。少なくともデビューしたてのグループのクオリティじゃないんじゃないか。衝撃を受けた余韻そのままに2周目を再生しながらチャンネル登録を。これが「ずとまよ」との出会い。そこから彼女らは精力的に活動を行い,さらに2つのMV,ミニアルバム,さらにはライブも行っています。この動画の再生数からもわかる通り,話題となっているユニットです。一方でメンバー構成がフロントマンのACAね以外ははっきりしておらず,曲ごとにメンバーが入れ替わるという謎めいた構成になってます。そんな彼女らの曲を聴いて感じたことをつらつらと。

音が厚い

 まず,音の厚みがすごい。ボカロ曲っぽい情報量多めのメロディーがうるさく感じさせることなくバランスよくまとまっている。そこにACAねのボーカルが重なって質の高い,厚みのある音が出来上がっている。デビューしたての曲ってどんなグループでも比較的シンプルで軽めの音になることが多いのに対して,「ずとまよ」は1曲目にしてこの音の厚みを手に入れています。

 これには秘密があって編曲や演奏している人が有名なボカロPであったりプロのバンドマンだったりしているのです。それゆえ1曲目からこの音の厚みを手にしたわけです。ちょっとずるいようにも感じるかもしれませんが,1曲目であるということでバイアスかかっていることを差し引いても全体として質が高いのは変わりないですし,2曲目以降も同様に質の高い音を出しています。この質の高い厚みのある音は「ずとまよ」の魅力の一つです。

ACAねのボーカル

 そんなバックの音の質の高さに対してボーカルはおんぶにだっこかというと決してそんなわけではなく。むしろ「ずとまよ」を「ずとまよ」たらしめているのはやはりACAねのボーカルなのです。

 最初の印象は安定している艶のある声だな,といったところでした。しかし何度か聴いていると,「意外とと声高いな!?」となりました。艶のある声が高音でもキンキンとならずに艶を保ったままなので気づきづらいのですが,意外なほどにハイトーンボイスだったのです。さらに要所要所でパワフルさを感じさせ,裏声の安定感も高く正確です。では機械的な印象かというとそんなわけはなく自ら作詞作曲を手掛けることもあってか,感情もしっかりのっています。ここまで読んでみて「あれ?これは最強なのでは?」と思った方,正解です。最強なんです。ことあるごとに使われていて正直辟易としているフレーズを使って「平成最後の歌姫のなのでは?」なんてことを思うくらいには。

肝心の曲はというと

 バックの音,ボーカルに触れましたがでは肝心の曲はというとどれも粒ぞろいです。この辺は聴いてもらうのが早いと思うのでリンクをば。

 検索すると歌詞の解釈をいろいろ考えている方もいるようなのでその辺はその方々にお任せするとして,全体的に印象だけにします。アイデンティティとか自分の中の悩みを滔々と語るような歌詞じゃないかと思います。「ずとまよ」という名前ほど真夜中の暗さとか深さは纏っていないように感じます。午後八時から九時くらいの感じ。何を言っているのかと思われるかもしれませんが。

 それとさよポニが「魔法」がキーワードとなっているように「ずとまよ」は「距離」がキーワードになっていると思います。ミニアルバムだとその傾向が顕著に表れているように感じます。どの辺が,という話はおいおい出来たらしていきたいなと。

最後に

 今回は「ずっと真夜中でいいのに。」について書いていきました。中途半端なところもありますが。この先どんな活動を展開していくのか楽しみなユニットです。ここまで書いてきて「ずっと真夜中でいいのに。」はユニット名じゃなくてボーカルのACAねをバックアップしてシンデレラストーリーを作り上げるためのプロジェクト名なんじゃないかとも思ったり。

 以上,お納めください。

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