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三遠への移籍を決めて良かったね、という話。

三遠ネオフェニックスがCS進出を決めた。「昨季までそうでもなかった弱かった三遠がこの時期にCSを決めるなんてすごいね」「選手も篤史大野HCもすごいね」という言葉が飛び交っており、全くそうは思うけれども、現在のわたしの心の中のあるのは「選手の努力が報われた」とか「経営戦略が正しかった」とかそういう広い視点ではなくて、ずっと信じて応援してきたやまうちさんの選択が正しいものとなってよかった、という安堵の気持ちだった。

13年も一途に応援していて偉いね、とか、そういうもえちゃんを大切にしているやまうちさんはやさしいねとか、実直なお言葉をいただけることはすごく嬉しくて光栄なのだけれど、それはわたしにとっては結果論でしかなくて、そうではなかった未来を想像して(無駄に)胸を痛めることは多々ある。やまうちさんの日々の努力や決断、それを観に行くと決めたわたし自身の意地にはすごく感謝している。わたしたちを取り巻く運の良さにも、とても頭が下がる。ただそれと同時に、選ばなかった方、「そうではなかった未来」はいまのわたしが歩んでいる道のすぐそばに開けていることもわかっている。

三遠ネオフェニックスが4月6日にCS進出を決められたことは、良くも悪くも結果論に過ぎない。それ自体はとても喜ばしいことだけれど、たとえば、4月6日時点でCS進出を決められたという結果を、2シーズン前(三遠が10勝50敗で終えたシーズン)のわたしに伝えても、「んなの、知らねーよ。いまのわたしは苦しくて辛い。やまうちさんの悲しい顔を見るために数万をかけて遠征しているわけじゃない」とキレられるだろう。あのときのわたしは、"現在いまのわたしがやまうちさんを応援するためにできること"を遂行するのに必死だった。

琉球を出るときに引退ではなく渋谷を選んだやまうちさん、渋谷を出るときにビックチームではなく「面白そうな三遠」を選んだやまうちさんの、その選択を正しいものにするために、いちファンとしてわたしにできることをしたいと本気で思っていた。

わたしにとって「貴重な休日をバスケ観戦に充てよう」と、「自由に使えるお金を遠征に費やそう」と、それが直接やまうちさんの幸せに結びつくわけではない。たったひとりのファンが出せる声も与えられるパワーも限られている。そんなことはわかっている中で、それでも、わたしの姿をみることでDFの足が一歩進むのであれば、そのために己の余暇を全て捧げる、そういう覚悟はあった。そういう覚悟を、いまのいままで貫いたつもりでもある。


三遠ネオフェニックスがCS進出を決めた。やまうちさんが選んだ道が、わかりやすく「正しいもの」となってよかった。やまうちさんが選んだチームを応援しているブースターさんが、笑顔でいられる未来があってよかった。


やまうちさんを応援してきてよかった。まだ先はある。


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