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わんこと2人きり

夫は月曜日から南カリフォルニアに出張している。金曜日の夕方空港に迎えに行くまで、家ではわんこ(ビルボ)と私の「2人」きり。

私は長距離通勤のため、朝6時前に家を出て夕方6時ごろ帰宅する。(←書いていて我ながらQOLが低い)いつもは私より先に帰宅する夫がいつも通りの時間に帰宅できない時や、今回のように出張でいない時は、日中の間にシッターさんに散歩を依頼することにしている。ビルボは私達がシェルターから引き取った時にすでにHousebroken(トイレのしつけができている状態)だったが、家の中でトイレシートの上などで用を足すことをせず、必ず外でするので、家で留守番する間にトイレに行くことができないためだ。

アメリカには現在、様々なペット向けサービスがある。そのひとつにサービスを提供するシッターとペットオーナーを結ぶプラットフォームがある。散歩だけでなく、旅行中などに家ごと面倒をみるHouse-sittingから、ペットをシッターになる人の家に預けるboarding、散歩はしないがペットの様子を見に家に立ち寄るcheck-inなどがサービス内容。
シッターになる人も一般の人で、プラットフォームはあくまでサービス提供者と受ける側を結ぶだけに過ぎず、シッター登録している人たちはプラットフォームの従業員ではなく、コントラクターという位置づけ。いわゆる「シェアリングエコノミー」のひとつだ。プラットフォームは各シッターが自分でつけたサービスへの価格の数パーセントを手数料として取るビジネスモデルになっている。

私達は数あるプラットフォームの中からRoverという名前のサービスを利用している。事前顔合わせができない完全オンデマンドのプラットフォームもある中で、顔合わせがデフォルトでシッター数も多いのでRoverに決めた。サンフランシスコ発の同様のプラットフォームもあるのだが、散歩中の犬が行方不明になった(!!)というニュースを見て、そこにするのは控えた。

私達は昨年一時帰国(夫にとっては帰国ではないが)する際に、2週間強わんこを家に置いて行くにあたって、どんなオプションがあるか考え抜いた末にRoverに行き着いた。
夫は大家族出身なので家族の人数こそ多いのだが、いざという時にこういうことを頼めるかと言ったらそれはまた別の問題だったりする。また、お金を払って誰かに頼むというのは単純明快で分かりやすく、誰にも借りを作ったりしなくて良いのもいい。勿論、面倒なことは一切言わず、喜んでうちのわんこを留守中に世話してくれる家族や友人が近くにいれば、言うことはない。
が、私達はそこまで恵まれていないので、お金で解決することにした。この決断は正解だったと思う。幸い、自宅の近くにわんこを任せるのに最適な人が見つかったからだ。
20代半ばくらいの女性で、郡の運営する動物シェルターで働いている。彼女の自宅もうちと非常に近いので、ちょっとした事でも頼みやすい。昨年からずっと、何かうちのわんこのことでお願いしたい時は彼女にお願いしている。

所で、うちのわんこ、ビルボはseparation anxietyが非常に強い。飼い主と離れることを過剰に不安に感じる状態のことだ。
出張などで私達夫婦のどちらかが家にいないと、何か物音がする度に帰ってきたのではないか?と耳を立ててじっと聞き入ったり、いつも人間が帰ってくるドア=ガレージに繋がるドアの前に何度も行ったりする。
家にいてそのようなわんこの健気な様子を見るのも切ないし、自分が家を離れていて、わんこが私を探しているのではと想像するのも胸が苦しくなる。わんこというのは人間に相応しくないのではないだろうか(それは言い過ぎかもしれないが)と言うほど、素晴らしくて愛おしい存在です。

シッターさんが散歩した時に写真を送ってくれる。最近は雨続きなので雨合羽を着ているビルボ。


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