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036.いつか来る別れの日のこと

両手を大きく振っても、相手に伝わらなきゃしょうがない。
それは何だって同じで、言葉だろうが愛だろうが伝達したものはどうでもよくて。

何かがはじまる時、どうしてもおわりのことばかりを考えてしまって、その日が来るまでを指折り数えてしまう。
十年後、五年後、三年後、一年後、半年後、三ヶ月後、一ヶ月後、二週間後、もしかしたら明日。
生きるということが瞬間ではなく継続的なものであって、その断片を積み重ねた先はどうあがいてもエンドロールでしかないことに気づいてしまった時から、ずっとずっと幕が落ち切って揺れが止まる瞬間を待っているのだと思う。

その日が来た時、私はどんな顔をしているのだろうか。笑えるのだろうか、泣き喚くのだろうか。
それとも、ほっと安心してビールで乾杯するのだろうか。


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