最後の最後で

ちょっと訳あって
ハリーポッターを読んでみることにした。
ざっくり且つ細かく説明すると、
「映画面白いよ!」とオススメされたけど
「映画見ないで、読んでる方がマイノリティやろと思った」
カギカッコが「思った」までついている方が犯人の供述っぽくていい。
こうやって文章の収拾がつかなくなっていくので辞めたいのだが、
如何せん癖なもんでどうにかせんとなと。
「ハリーポッター?、あー見たことないけど、全部読んだよ。」の一言のために、
こんなことができる俺は秦を統治できたかもしれない。


ハリーポッター、読んでみると意外とページが進む進む。
「おもんないやろ」という読前の感想をぶっちぎって2日で読み切ってしまった。
暇な時間を見つけては少しでも読み進めた。と書きたいところだが、
2日間で8時間の移動があったので、その間に仕方なく読んだ。
というよりそこに向けて買った。

そこまでグッとくるような表現を見つけることができなかった。
そもそも児童文学なので楽しむだけでいいんでしょうが、
内容以上のものを求めてしまって、対象年齢を超えて読む弊害というか、
普段からそういう風に考えすぎてるなと。
そう思いながらも、
作者が読んでほしいように読んでしまったので、誰にも見られてないのに恥ずかしかった。最後、ダンブルドアがネビルにかけた言葉は熱くなったな。

そんな感じで読み終わってページをめくったら
「ハリーポッターの世界」と訳者後書きがあったので読んだ。
そこにはローリングがインタビューで質問に答えたものが載っていて、
男性に求める資質は?ー倫理観 みたいに1問1答スタイルだった。
続けて、女性には?ー雅量 generosity 友人には?ー寛容 tolerance と書いてあった。

え?ほぼ一緒じゃね?あんま意味変わんなくない?
そんなおかしいことある訳ない、
気になって調べてみると、
generous と tolerance どちらも「受け容れる」には間違いないけど、
toleranceは「嫌だけど、我慢して」
generousは「心の底から、本心で」っていうニュアンスがあるそう。
これ自体は英語あるあるなのでそこまでなんだけど。

「もともと良いと思えないことを、どうしたら心の底から許容できるのか?」
そういう壁にぶち当たった。んー。
貴賎なし、児童文学といえど侮ることなかれ。
最後の最後になんてことしてくれるんだよ。
そのままなら「あーおもろかった、次いつ読もっかな?」で終わってたのに。
こんなことなら映画みとけばよかった。

にゃーん