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自分が生クリーム苦手だからって、他の人もそうとは限らないでしょ

以前、こんなことをつぶやきました。

あの時はほんとに腹が立つことがあって、「あんたがしてるのと同じ事をしてやんよ!」という気持ちで一杯だったのですが、ふと冷静になって考えたのです。

「いや、あの人は、その行動で私が傷ついてるとか嫌な思いをしているとか、そういう風に考えてないから、あんな行動をとるのか…」と。

今日は、「自分がされて嫌なことは他人にもしない」から派生して、人との関わりで何を大切にしたいか思った事を書いていきたいと思います。

▼この記事を読んでほしい人は

○ 他人と良好な関係を築いていきたい人
○ 子育て中の人
○ 子どもに関わる仕事をしている/志している人
○ 人とのコミュニケーションが苦手な人    です

自分がされたら嫌なことは他人にしない、でも自分が生クリーム嫌いだからと言って相手も嫌いとは限らない

叱られる時、「自分がされたらいやなことは他人にしないんだよ」と言われた経験のある人、どれくらいいますか?

恐らく多くの人が経験してるのではないかと思います。特に昭和生まれの人は。

確かに、自分がされて嫌だと思うことは相手にもしない方が安パイかもしれません。でも例えば。

「私、生クリーム嫌いだから、えびちゃんのワッフルの上に乗ってる生クリーム、取り除いておいてあげるね」

と言われたら。

いやいやいや!私生クリーム大好きなんだけど!ってなるんですよ。「私がされて嫌なこと」=「相手にとっても嫌なこと」という図式は、常に成立するわけではないと思うのです。

だから、「何時間も既読スルーしやがって…こっちがどんなに不安な気持ちになってるか、同じ事してやる!思い知れ!」という行動は、あなたの不快感やさみしさを伝えるのに有効な手立てではないと私は考えます。

そんな無駄な行動に時間を割くのであれば、「あなたの行動で私はとても寂しい気持ちになったの。」ということを、感情に流されずに伝える方法を考える方がよっぽど有意義です。

そしてそれを伝えるときに心がけたいのは、自分が不快に思う相手の言動を、全てコントロールしようと思わないこと、です。

じゃあ、何のために伝えるのよ?と思う人もいるかもしれません。何のために?「自分が傷つかないために」です。

私と関わる時には、こういうことに気を配って欲しい、というポイントを伝えずに、相手に「私の事を傷つけないで!」と求めること…それはまるで相手にとっては「見逃し三振はワンアウト」と知らされずにバッターボックスに立つようなものです。

見逃し三振でワンアウトとなる、と知らない人がバッターボックスに立ったらどうなる?

あなたは野球のルールを全く知りません。にも関わらず、いきなりバッターボックスに送られました。

「よく分からないけど頑張ろう!チームに貢献しなきゃ!自分の打ちやすそうな球が来るまで待つぞ!」と意気込み、ボールを選んでいたら、3ストライク目でいきなり、「はい、アウトです」と告げられる…どう思いますか?

「えー!最初に言ってよ!」ってなりません??

スポーツであれば、ルールを知らされていないことを不公平だと思うのに、どうして人間関係において、「自分と関わる時のルール」を相手に明示するのをためらうのでしょう。

「されたら嫌なこと」を黙っておいて、相手が地雷を踏んだら激怒する。なんてアンフェアなことか。

ただ、スポーツのルールと違うのは、「相手にそうされるまで、その言動が自分にとって不快なものだと自覚していない」場合があるため、前もって相手に伝えられることばかりではない、ということです。

じゃあ、気がついた時に伝えましょう。本当はその場でさらっと「あ、今の言い方はちょっと傷ついたなぁ」なんて言えたらいいのですが、傷ついたときの発言は感情的になりすぎる恐れがあります。ですから、後日でもいいので「この前、○○って言ってたけど、あれ、ちょっと嫌だったな。寂しくなっちゃった。」みたいな言い回しはいかがですか?

そしてもう一つ気をつけたいのは、「傷つけた方だけが悪者ではない」ということです。


「ごめんね」「いいよ」のやりとりだけではコミュニケーション力は向上しない

兎角子ども同士のケンカの仲裁でよく見られる場面ですが、傷つけた方が傷ついた方に「ごめんね」、傷つけられた方は傷つけた方に「いいよ」

これだけでは、再発は防げません。

それは、上述した通り「私はこうされたら悲しくなる」というポイントを明示していなかった、「傷ついた側」にもこの場のコミュニケーションエラーの責任の一端があると考えるからです。

ですから、傷つけた側に「ごめんね」と言わせ、傷ついた側が「いいよ」と許すだけではいけないと思うのです。(まあ、シチュエーションにもよるけど)

「ごめんね」「ううん、私も、されたら嫌だってことを伝えておけばよかったよね」というやりとりになったら、建設的かなと思います。

まとめ

と、いうところで。この件に関してはもう一つ。「良好な関係を継続したければ、されて嬉しいことを相手に伝えることも大切」というポイントについてもお話したいのですが、長くなってしまったので今日のところはとりあえずこれでまとめます。

○ 「自分がされて嫌なことは他人にもしない」という考え方は一理ある。
○ 嫌なことをされたとき、自分の気持ちを分からせるために同じ行動を返すことは無意味。なぜなら、相手はそれがあなたを不快にさせていると知らないから。
○ コミュニケーションエラーの責任は双方にある。「されたら嫌なこと」はきちんと相手に伝えよう。

いかがでしたか。今日の記事は、「なんかよくわかんないけど奥さんが怒ってる」というお悩みを抱えている旦那様、「私がこんなに傷ついているのを分からせてやる!」と報復に走りがちな奥様にも是非読んでいただきたいものになっております。よかったらシェアしてください。


本日もお読みいただいてありがとうございました。

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