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「引き寄せの法則」がある・ないの意味

spoonで配信していたら友人が「引き寄せの法則はあると思う」と言った。

私はないと思っている。よくよく彼の話を聞いてみると、納得できるところがたくさんあった。

ただし、やっぱり「引き寄せ」はないと思う。ややこしい話だがどうか最後まで読んでほしい。


「引き寄せ」の起源

引き寄せの法則は、「人間は微弱な磁力を帯びている」という説からくる。人間は微弱な電気なら帯びているから、昔の人が「磁力もあるんじゃないか」と思うのはまあわかる。

そもそも引き寄せの法則は19世紀生まれの思想だ。

実際には、人間は磁力を帯びていない。だから私は「引き寄せの法則」は無いと思っている。


友人の話

友人が言うのは「5年先のビジョンを見据えて行動する」「選択するときに、より正しい方を取るようにつとめる」ということだった。彼はそれで年収1000万円を超えたらしい。

実際に大きな成果をあげるなんてすごいことだ。そして私は、彼の言うことには納得できた。

ここでいう「正しい方」とは、ビジョンの実現に近づける方という意味だと思う。


どちらのメタファーか

友人のいう生き方は、自分という中心点に「望むもの」が来るものと言えるのだろうか?

主観的にはその通りかもしれない。そして同時に、客観的には彼が自ら進んで成果を獲得したように見えているかもしれない。私が言いたいのはそういうことだ。

これは言葉のゲームなので、私や友人がどう思うかは自由だ。彼が主観的に「引き寄せた」と言うのはその通りだとも思う。

ちょうど「太陽が昇ってきた」という言い回しに近い。実際は地球、というか私たちのいるところが太陽のある方に向かっているのだけれど、しかしこの地上を生きていて、自分のいる土地が太陽に向かっていると思える人がどれだけいるだろうか?


これは、時間や空間をどう捉えているかによって変わってしまうことだ。まず時間や空間があってその中に自分がいると思うのか、それともまず自分がいて、その自分を時間や空間が取り巻いていると思うのか。

「願いを叶えようとし続ければ実際に叶う」という思想は信じられる。その通りだと思う。

ただ、私はむしろ「世界があって、自分がいる」という人生観・世界観を持っているタイプなので、どうしても「引き寄せた」とは思えない。

社会や季節の流れが初めにあって、その中を上手に泳げたら、幸せなことに出会えますよ、ぐらいの認識でいる。