頑張れ!居酒屋の大将。税理士はどこで役に立てるのか?

 先日、最近になってテイクアウトを始めた近所の居酒屋に行った際の大将との会話が色々と発見することが多かったので、メモがてらまとめてみます。

飲食店はどこも大変

 コロナの影響で客足が遠のく、更に緊急事態宣言で営業自粛も要請される。とコロナの影響を最も受けている業種の一つは居酒屋等の飲食店であることは疑問のないところかと思います。
 お店ごとに対応策はそれぞれですが、テイクアウトを始める、デリバリーを始める、通販を始めるといった新しい販路拡大を模索し、何とか売上を確保しようと必死に頑張っているお店がほとんどかと思います。

飲食店固有のコロナ関連の経済対策

 様々なコロナ関連経済対策の中でも、全業種に共通して使えそうなものとしては、下記3点が代表例でしょうか。
・政策金融公庫等の無利子・無担保融資
・雇用調整助成金
・持続化給付金
 また、これに加えて飲食店固有の対策として、下記があるでしょうか。
・「期限付酒類小売業免許」の新設
(東京都の助成金関係で、この他にも感染拡大防止協力金やテイクアウトの初期費用に対する助成金等が出そうです。※4/15報道発表「東京都緊急対策(第四弾)」より)

想定していた状況

 私は、上記「期限付酒類小売業免許」については、どこかで聞いたことはあるものの詳しく内容まで把握していませんでした。というのも、この内容については実際に店舗を経営する方たちの方が情報に詳しく、テイクアウトやデリバリーを検討する際に対応しているのだろうと思っていたからです。

実際の状況

 最寄駅からの帰り道、いつもにぎわっている居酒屋があります。そこの大将とは何度か通ううちに顔見知りとなり、目があえばお店に寄らない日でも少し会話するぐらいの関係でした。なんだったら、地元の町内会のお神輿を一緒に担がせてもらったりもしました。ただ、最近は子供が生まれて夫婦でお邪魔する機会がなく、ご無沙汰していました。
 非常事態宣言に基づき営業時間の短縮が要請される中、ついにテイクアウトを始めると聞き、応援の意味を兼ね、また久しぶりに食べたくなり買いに行きました。そこで、久しぶりに大将とお話をして自分の想像力の無さに気が付きました。

 大将曰く、
 ・色々と変化する状況に対応するので精一杯
 ・テイクアウトを始めるも、慣れていないので目の前のことで精いっぱい
 ・稼働時間帯も昼間にシフトして、体調管理も大変
 ・色々と手を打たなきゃならないけど、情報収集するのも大変
 ・色々な書類を書く時間があったら正直寝たい etc...

自分にできること

 大将と話した後、書類書く暇もないと悩んでいた「期限付酒類小売業免許」について少し調べてみました。
 重要な点として下記3点がわかりました。
 ・提出先が国税なので税理士である私であれば代理送信できること
 ・提出書類は聞き取りすればすぐ作れそうなこと
 ・申請すればその日から「期限付酒類小売業免許」が付与されること

 ここで、気が付いたのは以下のことでした、
 実際の現場では
 ・それほど時間がかからない(と思われる)ことでも、その時間もない
 ・そもそも、考えることがありすぎて情報収集する時間がない
 これに対して自分は
 ・情報収集は仕事の一部になっている
 ・書類仕事は慣れているので(おそらく)私がやった方が早い

 そんなこんなを考えているうちに、「こういう所にも自分が役に立つ場面があるんだなぁ」と思いました。ちょっとした休憩時間に1時間弱でもお話が聞ければ、色々と作業も進むし、様々な助成金等、他に取るべき手段を発見できるかもしれません。 
(大将の例でいえば、雇用調整助成金、無利子・無担保融資、持続化給付金は検討できそうですし、内容とタイミング次第では小規模事業者持続化補助金も使えるかもしれません。)

最後に

 今回はかなり具体的な体験からのお話でしたので、すべての方に当てはまるとは思いません。ただ、自分が想像しているところ以外にも、色々と役に立てそうな場所があるんだなぁと発見できた体験でした。
 自分以外の第3者に話してみることで見えてくることがあります。少し時間を割いて、自身の考えや疑問を整理するために時間を活用してみてください。話し相手にはなれます。
※なお、相談に乗れる地域はこのご時世、オンライン会議できますのでどこでも大丈夫です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?