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眉村ちあき『朗読』(EP "ラブソング史のはじめに" より)に1行毎にツッコミを入れたりする

SSW、アイドル、トラックメーカーの眉村ちあきさんの最新曲『朗読』が感動的で印象的で素晴らしいので、まずは歌詞へツッコミを入れようという、考察しようという、そういうnoteです。


今日は記念日
(なんだろう、結婚式での花嫁の手紙朗読かな、交際記念日とか? タイトルの「朗読」からすると、二人向き合ってメッセージを読み合うみたいなイメージ。聴衆はいるのだろうか? 末尾が「頓首」なので、だれかに尊敬の念を込めて語っているのは確か。やはり、お互いを尊敬し合う二人が相手に向けて朗読するイメージか。)
五本指 絡めて歩けばどこでも夢の国
(すぐにTDRとか連想しちゃうけど、うきうきの表現だ)
皆々様が花道を作って
(色んな人に支えられて今のハッピーがあるってことか)
家も木も犬も太陽も笑いかけてくれる
(太陽が笑いかける→わかる、犬が笑いかける→なんとかわかる、木が笑いかける→ちょっとわからない、家が笑いかける→うーん……。でも言わんとしていることはわかる、取り巻く世界全体から祝福を感じるということか)
初めて私の海に波紋を起こした
(海は心のこと、波紋というゆらめきを起こす→ときめきの表現だな)
貴方の目の揺れが今日も私を解いてく
(目の揺れ→前行の波紋を起こす震源地。私を解く、というのが、次のブロックの「素をさらけ出せる」に結びつく。で、ここでの「貴方」の読みは「あなた」。なんとなく女性が男性を呼ぶときに使うイメージ、個人の感想ですが)

実はあの時まで猫被ってたんだよね(あの時とは?)
この正体、素の状態みられたら嫌われるか?なんて
(ああ、あの時って、自分をさらけ出したときがあったのね、「この正体」「素の状態」の重なりが音として心地いい)
苦いビールも最初我慢してた
(EP『ラブソング史のはじめに』収録の『濾過』でもビールが重要な要素として出てくるね、繋がりのほのめかしを見落とさないようにしよう。最初は苦いのを相手に合わせて我慢していたんだけど、いまでは素の自分をさらけ出して飲まないとはっきり言えるようになっったor美味しいと思えるようになった?)
昔話に花が咲く
(出会いから結構な長い期間が経っているのだなあ)
こんな話をゆっくりしましょう
(15行後に「そんな話をゆっくりしましょう」とも出てくる)

長年のご愛顧に感謝し 厚くお礼申し上げます(ここは、原曲『閉店のご挨拶の引用フレーズそのまま。ここの「ながねんの」という発音は記憶に留めといてください、後で出ます)
ありがとうございます
(ここも『閉店のご挨拶』から。厳密には「ありがとうございました」だからちょっと違うけど)
幸せの定義は貴方(きみ)がいるかいないか それだけです
(一番好きなフレーズ。貴方と書いてきみと読む、というか、このブロックは、お互いを「あなた」「きみ」と呼び合う二人が声を合わせて手紙を読んでいる部分だから、ここだけ「あなた」「きみ」が同居/重なり合っているのでは?)
LOVE YOU
(まさかラブユーが頓首と響き合うとは思いもよらなかったよ)

おおあくびを同時にしたあと 微笑むタイム愛おしむ(微笑ましいシーン)
これもできなくなって 2人でいてしんどくなって
(ちょっとした韻踏みがいい。ここの「ふたり」の表記は「2人」なのを記憶に留めておくこと)
離れたいなって思ったら話し合わない?
(距離を開けよっか、みたいな提案ってその後はたいていうまくいかないよね)
面倒なこと避けて 一人になったって
(ここも、2行前と同様に、末尾の「て」がいいリズムを生んでる)
こんなんで何が成長しあえる関係だよって話
(ここの、ちょっと吐き捨てるような歌い方がなかなか感情が籠もってて好き)

お風呂で向き合って話すの(わ。近いよ)
どんな未来を作ろうかって
(「作ろうか」の少しいたずらっぽい言い方が好き)
どうやって暮らしにときめきを
(暮らしが惰性に流されないようにするの、大切)
どうか建設的に頷き合えたらいいね
(「ど」で始まるフレーズがここ3行で並ぶことに注意、心地よいリズムが形成されてる)
ふたりのたいせつだから
(ここでの「ふたり」の表記はひらがな、さっきと違うの。あ、大切もひらがな。何か意味ありそう?)
そんな話をゆっくりしましょう
(「話をする」はこの曲の中心的なテーマ)

暴れん坊な発言を自粛し 思ってないことは言わない(15行前の「ながねんの…」と、ここの「あばれんぼ…」は母音が揃えられている、絶対に意図的に揃えてる、メロディも同じ部分だしね。あと、思ってないことは言わない、ってのも良い)
ごめんねが言えなくなっても(そんなこともあるよね、意地張ったりして)
私は君(あなた)といることを絶対に諦めません
(ここも、ふたり同時に「きみ」「あなた」と朗読で重なり合うイメージ?)
LOVE YOU
(二度目のlove you。誰に向けた言葉かな。女性から男性?それとも逆?)

喧嘩をするなら 深めあいたいの(二人でいればどんなに仲が良くても喧嘩は避けられない、ならば喧嘩を通して絆を深めあえる関係でいたいという願望というか、誓い?)

流れるは二人だけのメロディ 楽譜の続きを書いてゆきます(「ながれる」と、先程出ていた「ながねんの」とで頭韻を踏んでいる。母音も「暴れん坊」含め冒頭3つまで一致。揃えることで言葉が響き合う妙。また、「ふたり」の表記は「二人」で、1曲中にアラビア数字だったりひらがなだったり漢数字だったりするのにはなにか意味が?強調表現?書いてる人が異なる?)
めくればめくるほどに
(EP『ラブソング史のはじめに』のジャケ写のように、これからの二人の歴史を本や楽譜に例える、ビジュアル的に美しい)
どんな展開が待ってるのか君となら楽しみです
(相手のことをきみと呼ぶということは、男性から女性にむけたメッセージ?個人の感想ですが)
今後とも仲睦まじさの程、よろしく申し上げます。
(最後に句点がついていて、この歌詞/曲が書かれた文章であることを改めて強調している?)

頓首(一般の手紙だと拝啓で始まり敬具で終わるけど、より改まった手紙だと謹啓とかで始めて頓首とかで終わらせる。原曲『閉店のご挨拶』の元になった、寿司屋の閉店のご挨拶手紙が頓首で終わらせているので、それに合わせているのだろう。結語に対応する頭語がないのもそのため)

ひとまず思いつくままに書きました。推敲は後ほどする、かも。
ふたりで話をすることの大切さ、「朗読」するシチュエーションを想像する楽しみ、所々にある言葉遊び(韻)のリズム感、などがいっぱいに詰まった歌詞だと思いました。そんな歌詞と、個性的なメロディ展開と、巧みな歌唱とが一体となった素晴らしい曲であるとあらためて感じました。

長々しい文章を読んでいただきありがとうございました。最後に、興味がありましたら是非に、眉村さんの曲を聞いていってくださいな。楽曲のジャンル的に幅広くて驚くよ。


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