見出し画像

新卒研修、振り返ってみます

前回の記事で公言していたのでまとめてみました。(遅い)
受託分析会社の新卒研修とは果たしてどのようなものなのか、受講者としての極めて主観的で率直な感想を中心に、約三か月に及んだ研修を振り返ってまいります。
データサイエンティストという言葉が多様に解釈されている中、新卒研修を通じて、弊社の考えるデータサイエンティスト像をお伝えできればと思っています。

はじめに

まずは軽く自己紹介を。株式会社ブレインパッドに今年度新卒入社しました、甲斐田 将(かいだ まさし)といいます。工学系の学部を卒業し、現在は弊社のデータサイエンティストとして日々の業務に励んでいます。(一応個人ブログですが、会社名の公開はオッケーとのことでした!)

今回は、私が尊敬している先輩の一人であるにのぴらさんの影響もあって、ブログ執筆に至りました。

2019年度の新卒研修は、新卒18人(ビジネス職・データサイエンティスト職・機械学習エンジニア職・エンジニア職の4職種)を対象に、全職同じカリキュラムで行われました。
研修の講師は当社員の先輩方がついてくださり、最終的には計50名以上の社員の方に関わっていただきました。本当にありがとうございました。

スケジュール

キャプチャ

キャプチャ1

キャプチ2

オリエンテーション

ここから研修について、つらつらと書いていきます。

入社して第1週目まではざっくりとオリエンでした。

マナー・ロジカルシンキング研修
学生時代の共有会(研究内容など)
自社分析

学生時代の共有会は、にのぴらさんが新卒同士の研究発表LT会として発案した企画を、昨年に引き続き行われました。個人的には、ここで新卒同士の心の距離?が縮まった気がします。
自社分析では、会社の将来の展望について分析した結果を、会長や社長の前でプレゼンするという、大企業では中々経験することが出来ないような研修でした。結局これから改まって自社について分析する時間なんてないと思うので、会社への帰属意識の向上という面も含めて、非常に重要な研修だったと思います。

第1週の金曜日には、社内で入社歓迎会が行われ、人生初の「華金」というものを味わいました!

ビジネス研修

第2週目からは本格的な研修です。
座学・ブレスト・プレゼンを通したインプットとアウトプットの連続でした。いわゆる“脳みそに汗をかく”ことをしました。

IT基礎研修
ロジカルシンキング・プレゼン研修
弊社の取り巻く業界理解
自社プロダクト研修
BIツール研修 (Tableau)
プロマネ研修

業界知識としてのIT基礎研修BIツール研修 (Tableau)を理解・共有し、実際の案件に落とし込んで考えました。
弊社の取り巻く業界理解では、データサイエンティストとしての大切な心構えや考え方を学びました。我々受託分析企業として、結局はクライアントの意思決定のためのデータ分析であるし、それに伴うドメイン知識の獲得は必要不可欠であるということを、「とんかつ屋からご飯の廃棄量の予測するという案件」について考えるという、おなかの減るようなワークを通して学びました。
ロジカルシンキング・プレゼン研修では、元コンサルの社員の方から、課題探索・解決手法としてのイシューツリー・MECEについて演習を通して学び、それらを意識したスライド作成・議事録作成演習へと展開。この研修では特にビジネスマンとして欠かせないことを教わりました。ビジネススキルは一般化されているとはいえ、日ごろから意識したうえで、経験を積む必要があると思いました。
(オススメ書籍『イシューからはじめよ』)
約一週間にわたる自社プロダクト研修では、自社のプロダクトについての座学・体験から、自社製品であるRtoasterについて、実際のクライアントへの製品導入プロセスに関する提案を仮定して、プレゼンをする3日間のグループワークでした。最終日にはクライアント役の方に提案するのですが、プロダクト主体の本部のセールスやコンサルの方が10名近くいらして、貴重なご意見をいただきました。
プロマネ研修、プロジェクトマネジメント研修です。マネジメントスキルはデータサイエンティストとしてのキャリア形成上、大切なスキルだと思うので軽視できないと思いました。個人的には、データサイエンティストとしての力の差はここで広がるのではないだろうかと思いました。(※あくまでも個人の意見です笑)このような研修を職種問わずに行っているところに弊社の強みを感じます。

BBQ!(※研修ではありません)

研修とは関係ありませんが、4/21(日)には全社イベントが行われました!

毎年この時期には、社員とその家族の方々も加えて、全社規模でBBQを開催しています。(企画・運営の方々、ありがとうございます!)任意参加ではありますが、総勢200名を超える方が参加しており、控えめに言ってもとても楽しかったです!(飲みすぎ&食いすぎちゃいました)

データサイエンティスト研修

4月の最終週にはデータサイエンティスト研修が始まりました。ビジネス研修でもデータサイエンティストの心得を学びましたが、ここからは分析として、実際に手を動かす研修です。

コンピュータ基礎研修 (Linux)
Python研修
データ集計・加工研修 (Pandas)
Excel研修
SQL研修
分析の基礎(集計・可視化)研修
分析の基礎(モデリング)研修
分析演習
R研修
エンジニアリング研修

コンピュータ基礎研修はLinuxの研修で、昨年の新卒エンジニアの先輩、吉田(史)さんが研修の講師を担当してくださいました。
Python研修は、PyQと呼ばれるpython学習ツールを各自で進める、というものでした。コンテンツがたくさんあるツールですので、僕のような、python初心者に対しても、python玄人に対しても、モチベーション次第でいかようにも活用できると思いました。
以下はPyQさんのブログに、弊社のデータサイエンティスト、もえ氏さんのインタビュー記事が記載されているものですので、よければご覧ください。

python研修の流れでデータ集計・加工研修(Pandas)が実施されました。以降の研修は、自社で作成した研修資料を基に行われました。
Pandasについて、先輩データサイエンティストの吉田(勇)さんがまとめてくださったQiita記事がありますので、是非読んでいただいて、いいねの方お願いします!(笑)

データサイエンティストとして当然のExcelスキルを共有したいExcel研修。誰でも使えるものだからこそ、プロとしてのクオリティーが求められると思います。(ピボットテーブルがこんなに有能だなんて初めて知りました笑)
特に大事だと思った研修がSQL研修です。研修ももちろん力が入っていて、毎年の新卒と先輩社員が作り上げてきた渾身のSQL研修用資料を用いて研修が行われています。(今でも参考にしています)課題を終わらせた人から、資料のアップデートに向けた新たなタスクが与えられ、新卒全員でいい研修にすることが出来た印象があります。SQLってExcelくらい基礎的で大事なスキルだと思っているので、そこに関しての重要性が十分に伝わった研修でした。
分析の基礎(集計・可視化)研修ではExcel研修とSQL研修の復習を行いました。学生時代の自分は、集計作業は頭の中では重要だと思っていても、どこか軽視していたのかなと思います。
みんなの期待感がにじみ出ていた分析の基礎(モデリング)研修。この研修の目的は、弊社のデータサイエンティストが考える統計モデリングについての理解でしたので、大学の授業とは違った観点での座学となり、すごくタメになりましたし、個人的にワクワクした研修になりました。
そんなワクワクするような研修資料が最近公開されました!↓


続いての研修は、python研修からの総まとめとしての分析演習でした。データ加工からモデル構築・評価まで、分析の一連の流れについて実践することを目的としています。単に、良い推定結果を出すだけじゃなくて、ビジネスにおける分析としてクライアントに対する説明責任だったり、コードの正確性だったり、大学で研究していることとは違った観点が求められるので、楽しくもあり苦戦した印象の研修でした。
R研修ではpythonとRはどのように違うのか(言語の性質・クエリの種類等)を確認しながら行いました。データサイエンティストとして、統計解析ツールは選り好みせずに使えるようになりたいところではあります(できるかどうかは未知)。
エンジニアリング研修では、導入しているAtlassian製品を使って、Gitの理解、bitbucketによるバージョン管理、JIRAでのチケット管理によって疑似的な開発フローを回す研修でした。

ミニプロ研修

この研修はなんぞや!?と思われる方もいると思いますが、ミニプロ研修とは仮想のプロジェクトを行う研修です。プロジェクト体験ということで約一か月間、実際の案件を想定して先輩社員にクライアント役として担当していただき、3~4人編成のチームで提案を行うというもので、職種別に分かれて実施しました。
このミニプロ研修は新卒研修の最後に行われる毎年恒例の研修で、ミニプロ前にも先輩たちから色々と話は聞いていたので、新卒各々意気込んでミニプロを迎えたことだろうと思います。自分は、研修で学んだことを最大限に活かすことを念頭に置いて研修に努めました。
色々と学ぶことはありましたが、受託分析企業である弊社のデータサイエンティストとしての大事なことを身に染みて感じることができた一か月でした。
今回、完璧な提案だと関係各所から注目を集めていた班がありましたが、プロジェクトってどんなにきれいなストーリーで提案できた(それが最低限のことではあるが)としても、最終的にはクライアントが何を感じるかが大事だし、そこで生じる適応課題(提案とは別の課題)などは本物のクライアントと関わることでしか学べないことであり、それはこれから十分に経験していくと思います。(それにしても純粋によかったです。)

まとめ

オリエンテーション
社会人として、弊社の社員としての大切なことを学びました。
ビジネス研修
この研修でビジネスマンとしての基本と、データサイエンティストのあるべき姿に気づくことが出来たと思います。
データサイエンティスト研修
手を動かしながら、実業務において何がどのように大事なのかを確認することが出来ました。
ミニプロ研修
プロジェクトにおいて辛いことや大事なことを学べました。(楽しさも少しは学べた気がします笑)

最後に

このブログは、学生の皆さんには是非読んでほしいなーと思いますが、研修に関する感想は個人的な意見なので、あくまで一つの参考として見てほしいです。最近の話ですが、実際に業務に携わってみて、弊社の新卒研修のすばらしさを感じることは多々あります。
今現在は案件に携わりながら、新卒同士の勉強会などで数学や統計学、機械学習を学んでいます。また、論文読み会や情報共有会などで、技術やドメイン知識のキャッチアップに努めています。
私はこれから、弊社のデータサイエンティストとして問題を解くだけでなく、新たなビジネス価値を提供できるような人材になれるよう、日々精進していきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

ちなみに、弊社は社外向けのイベントや研修、リファラル採用など、積極的に採用活動を行っていますので、以下のリンクへ是非お立ち寄りください。


一流のデータサイエンティストになるため日々修行中・・・ 何かしら世の中に発信できたらと思います