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魚ってどう発音する?

どうも、ここ1週間近く魚を口にしていない筆者です。あ〜、無性に〆さばが食べたい!!!(いらすとやさんのこの画像は「マグロ」です笑)

さて突然ですが、あなたは「さかな」ってどう発音しますか??笑

今回は、日本語の母音の無声化について、多言語を用いた魚のエピソードをふんだんに盛り込んで、みなさんと一緒に考えていこうと思います!


1.魚は男!イタリア語

イタリア語で魚は「pesce」(ペッシェ)と言います。

イタリア語には男性名詞と女性名詞があり、大抵は最後の母音がoかaで区別できるのですが、eで終わるこの「魚」は、男性名詞です。

ちなみに、肉は「carne」(カールネ)と書きますが、こちらは男性名詞か女性名詞か分かりますか??

そう、女性名詞です。よっ、肉食系女子(°▽°)


2.はじめてのフランス語

フランス語では「poisson」(ポエッソン)と言います。

イタリア語もフランス語も、元を辿ればラテン語なので、どことなく綴りが似ていることが分かります。

今日、初めてフランス語の発音を習ったのですが、くれぐれも「poison」(ポエゾン)と濁らないように、と注意されました。確かに、魚と「毒」じゃ全然意味違う!!

…とここで、ラテン語の勉強をかじる程度に始めている私はふと気付きました。

(あれ、「pesce」と「poesson」はなんとなく似ているけど、ラテン語の魚ってこんな発音だったっけ…?)

無知な私が調べた結果、新たな言語が出てきました。


3.ラテン語ではなく…

ラテン語では「piscum」(ピッシューム)と言います。あれ?似てるじゃん!

そうなんです。私が覚えていたのはラテン語ではなく、ギリシャ語で魚を意味する「ΙΧΘΥΣ」(イクトゥス)でした泣泣

ですが調べてみると驚きの真実が。「ΙΧΘΥΣ」は、ギリシャ語の「イエス、キリスト、神の、子、救世主」の頭文字だったんです!


キリスト教が生まれた初期には、クリスチャンが「魚」を信念の象徴として渡し合っていたそうです。そのため今でも、復活祭にキリストのシンボルとして魚の形をしたお菓子がお店に並んでいたり、金曜日に魚を食べる習慣が残ったりしています。


4.日本語のさかなの発音


お待たせしました。ここからは日本語の発音について、「魚」を例に考えてみましょう。一度、普通に「さかな」と言ってみてください。

今、「sakana」ではなく「s(a)kana」って言った人はいませんか?? 母音の無声化とは、このことを指します。

明確な規則性はないらしいですが、主に

母音の無声化 (以下単に無声化とする) の生 起条件は, 高母音/i/, /u/が無声子音に挟まれた 場合, または無声子音とポーズに挟まれた場合と される。
藤本雅子『子音環境と発話速度による母音無声化の促
       進・抑制効果 一声門開大運動パ タ ンの検討一』
       (2012年12月)、音声研究第16巻第3号、1-13貢

とのことです。しかし、「a」母音でも「かたち」や「はこ」など、無意識のうちに無声化している母音が多くあることに気付きました。このクセ?は地方でも異なり、関西の人の方は母音は無声化しづらいんだとか。反対に、首都圏に住む人は割とナチュラルに無声化しているらしいです。

無声化すると発音しやすい単語が規則として決まってないって、個人的には興味深いです。感覚で話してるってこと? でもその感覚って、どこから湧き出てくるの……いとをかし…。

なんだか、外国人が日本語を話すことが難しい理由が、さらによく分かった気がします…。
外国語を学ぶと、同時に日本語の難しさも実感できるので、とても面白いです(^^)



いかがでしたか??

地味に無声化されている言葉ってたくさんあるので、少し意識して話すと、何気ない日常会話で新たな発見があるかもしれません!


(今回、論文を初めて引用させていただいたのですが、私は大学を卒業演奏で修了するので、論文の書き方は詳しく分かりません…。一応調べて書いたつもりではあるのですが、間違っているところがあればご指摘ください。よろしくお願いします!)


それでは、またお会いしましょう*°

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