ギリシャ語

言語学者からの応援メッセージ

VOX MEMORIALIS執筆者の陸です。
 今回はなんと、印欧語を専門とする言語学者・吉田育馬先生の協力を得てインタビュー記事を書くことになりました。

 吉田先生は印欧語比較言語学、古代ギリシャ語、ラテン語、古代ケルト諸語などを専門とする研究者で、現在は明治学院大学や朝日カルチャーセンターで講師を務められています。

 光栄なことにこのブログへの応援メッセージもいただいているのでまず紹介いた

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翻訳の格闘

「はじめに言葉ありき」という聖書の冒頭の句だが、この和訳が果たして正しいのかどうか、ずっとモヤモヤしている。

というのは、ヨハネの福音書をギリシャ語で読んだとき、ここは「始まりにロゴスがあった」と記されていたからだ。ギリシャ語の「ロゴス」には、いろんな意味がある。「言葉」という意味も、もちろんあるけど「学」「秩序」「理性」なども含意していて、その示す範囲がすごく広い言葉なのだ。

例えば、科学技

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【古代ギリシャ語の効用の話つづき】カエサル(Καίσαρ)のものはカエサルに返せ!ギリシャ語の文中では名詞も形を変えざるを得ない話

英語をやっていた人が、そのまま古代ギリシャ語の世界に入った時にブットぶのが、「動詞ばかりでなく、形容詞も冠詞も、そもそも名詞も活用変化する」というところではないでしょうか?

英語では、たとえば犬を表す「DOG」が、文中のどこに出現するかによってDOGAになったりDOGIになったりDOGONになったりするなんてことは、考えられませんよね?ギリシャ語では、これが起こるのです。よって名詞の活用変化もま

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【古代ギリシャ語の効用の話つづき】デスクトップの「アイコン」は古代ギリシャ語のεἰκών(エイコーン)から

実社会で役立ちそうにない古代ギリシャ語というマイナー言語も、やっているといろいろ、いいことがあるんだ!というお話の続きです。

ブラウザの「クローム」が古代ギリシャ語源だった話や、エクセルやパワーポイントで活躍の「グラフ」も古代ギリシャ語源だった話など、コンピューター系が何度か続きましたが、今回は「アイコン」という単語もまた古代ギリシャ語からきている、というお話となります。

「アイコン」の語源は

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「ギリシャ駐在員の子供だった10才の頃の思い出から、現代ギリシャの観光スポットを紹介していく」連作コラムを掲載いただきました!【※他メディアでのライター活動告知】

このnoteでも以前の記事で何度か触れた通り、私は子供時代、家族の仕事の縁でギリシャに滞在していたことがあります。日本とギリシャを行ったり来たりの、細切れの滞在を3年間ほどの間、繰り返しておりました。

このたび、noteの外のメディアとなりますが、以下のサイトに私のギリシャでの思い出に絡めた「オススメ観光名所の紹介」記事を連作で載せていただくことになりました!ライター活動の告知を兼ねての紹介とな

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【古代ギリシャ語の効用の話つづき】複雑な動詞の活用を覚える為に自力で「ゴロ」を発明してみました!「王様へ、椅子をエイッ!!」

以前「グラフ」の語源γράφω(グラフォー)についての記事で述べた通り、古代ギリシャ語学習の最初の難関と言えるのが、動詞活用が複雑なこと。

英語なんぞは現在形については「三人称単数の時にsがつく」くらいしか暗記することはありませんが、古代ギリシャ語は現在形だけで6変化します。

γράφω(グラフォー):1人称単数
γράφεις(グラフェイス):2人称単数
γράφει(グラフェイ):3人称単

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【古代ギリシャ語の効用の話つづき】あの「ギリシャ共和国」は本当は「ギリシャ」ではない?!ジャパンの正式名が「ニホン」であるように本名は別です!

一見、現代では役立ちそうにない古代ギリシャ語も、勉強していると意外なほどに役立つ雑学が学べていいことがある、という連作記事の続きです。

前回はgのつくコトバまでたどりつきました。今回はhのつくコトバをやりましょう!

世界史の教科書とかに出てくる「ヘレニズム文化」のヘレニズムって何?

世界史にヘレニズムという言葉が出てきましたよね。

かのアレクサンドロス大王の征服事業の後、ユーラシア大陸中に

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【古代ギリシャ語の効用の話つづき】棒グラフや円グラフの「グラフ」は古代ギリシャ語γράφω(グラフォー)から!「グラフ」って未来を変えていく力があると思います!

実社会で役立ちそうにない古代ギリシャ語というマイナー言語も、やっているといろいろ、いいことがあるんだ!というお話の続きです。

現代語の中に生きている古代ギリシャ語を探す冒険として、これまでaのつくコトバ、bのつくコトバ、と進めてきました。

今回は7回目につき「g」のつく現代英語(かつ和製英語)から古代ギリシャ語起源のものを拾いましょう。

日本語でもすっかり日常単語、「グラフ」の語源も古代ギリ

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【古代ギリシャ語の効用の話つづき】浅草橋のギリシャレストランΦΙΛΟΙ(フィリ)に夏メニュー「ドルマダキァ」登場!

実社会で役立ちそうにない古代ギリシャ語というマイナー言語も、やっているといろいろ、いいことがあるんだ!というお話を、ギリシャ語雑学を交えて行っていく記事の続きとなります。

いいことありました。ちょっとしたことですが。

浅草橋にあるギリシャ料理レストランフィリ(ΦΙΛΟΙ)さんが、本日2019年6月5日より夏メニュー「ドルマダキア」をサービス開始したというニュース。

※画像から該当のGreec

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