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走った距離は裏切らない!?

5年前に掲げたランニングにおける目標の一つ。
『45歳までにサブ3』
今年がリミットの年でして、必死にトレーニングを積んでいます。

ただ、必死にトレーニングを積んでいると言っても、主観的なもでしかなく、一段階段を登ったところから過去の客観的なデータを振り返ると、「まだまだ甘ちゃんだったな」と思うことが多々あります。

皆さんも自分自身のトレーニング記録を定期的に振り返ってみることをオススメします。

走行距離とVO2maxの関係

さて、今回は、小江戸大江戸200k(3/13)終了後~北海道マラソン(8/28)までの32週間のデータ(走行距離やVO2max)の推移を振り返ってみたいと思います。

上表は、32週間(3/13~8/28)走行距離(左軸)VO2max(右軸)の関係グラフになります。走行距離は棒グラフ・左軸、VO2maxは折れ線グラフ・右軸です。

また、走行距離については、「ネイビー」ジョグで、空腹ランやアップ・ダウン等。「オレンジ」ポイント練習でペース設定や距離を意識した目的のあるトレーニング。「グリーン」トレイル・峠走・レースなどのロング走で、長時間走ることがメインのランニング。

なお、走行距離とVO2maxは、私が使用しているGARMINデータを使用しています。

分析方法と考察

以下、小江戸大江戸200k(3/13)終了後~北海道マラソン(8/28)まで全32週間について、小江戸大江戸200k(3/13)Wings for life WORLD RUN(5/8)までの8週間をフェーズ1NISEKO EXPEDITION(7/3)までの8週間をフェーズ2北海道マラソンまで(8/28)の8週間をフェーズ3に分解しトレーニング目的や強度が異なるジョグ、ポイント、ロングに分類し、それぞれ回数と距離を集計し、以下の通り整理しました。

フェーズ1:小江戸大江戸終了後~Wings for life WORLD RUNまで

フェーズ1

小江戸大江戸200k終了後の1週間は疲労を抜くため1度も走りませんでした。そのため、フェーズ1の8週間の内、トレーニングした期間は7週間で、VO2maxは52→56と4ポイント上昇しました。これまで小江戸大江戸200kに向けて長く走るトレーニングがメインで、室内を走ることが多かったので、そもそもの52という推計値が低く算定されていた可能性はあります。そのため、屋外でこれまであまり実施してこなかったスピードトレーニングを始めた結果、高負荷のトレーニングのデータが蓄積・補正され、上昇したのではと考えています。

そして、5/8に開催されたWings for life WORLD RUNでは30kmを2時間8分41秒(4'17/km)で走ることができたことから、当時の自分は、うまくトレーニングを積んでこれたと満足していました。

約1カ月後に開催される千歳JAL国際マラソンでサブ3を達成できるのでは?と期待をしてしまいましたし、このルーティンで良いと思い(特段、トレーニング計画を立てることなく)、これまで通りの流れでトレーニングをしていきました。

今振り返ると、この1回の結果を自分の走力と判断し、期待し、油断してしまったことが成長を停滞させてしまったと反省しています。

この辺については、自身の走力についてしっかり現状把握できていれば、このような勘違いは生まなかったと思いました。

フェーズ2:Wings for life WORLD RUN終了後~NISEKO EXPEDITIONまで

前述の通り、トレーニング計画を見直すことはしていなかったので、フェーズ1から比べジョグポイントもそれほど変わらず、唯一変わったのがロング走1回あたりの距離(27.88→57.99)という結果でした。

これは千歳JAL国際マラソン(フルマラソン)SAPPORO★テイネトレイル(50km)NISEKO EXPEDITION(アドベンチャーレース)の3つ(計4日)のレースに参加したためです。特にNISEKO EXPEDITIONは30時間を超えるレースでして、異常値として扱っても良いかもしれません。

この間VO2maxは56→55に低下してしまいました。レース期には良くあることなのですが、レースで頑張りすぎて疲労が蓄積され、疲労を抜くためにトレーニング負荷を落としたり、コンディションが整わずポイント練習の質が低下したり、見送ったり、そういうことがVO2maxの低下につながったと考えています。

そして、全体の走行距離を比較するとフェーズ1は331.7km、フェーズ2は431.9km約100km増加しています。走行距離は増えていますが、ランニング能力一つであるVO2maxは下がっています。

このことは、やみくもに距離を走ってもランニング能力は向上するものでは無いと言えると思います。トレーニング計画、ターゲットレースまでのレース計画、そういう計画も重要です。走りたいレースだけに出場していては、走力は停滞又は低下することもあります。

結果、サブ3を目指すという観点からは、少し後退してしまった時期だったんだなと言えます。

ちなみに、この時期メンタル的にはどうだったかというと・・・
Wings for life WORLD RUNで想像以上の走りをしてしまったことで油断が生まれ、千歳JAL国際マラソンで良い結果求めてすぎてしまっていた自分がいました。その結果、調整に入って逆にコンディションが低下していった気がします。

さらに、あまりにも久々のフルマラソンで極端なオーバーペースで入ってしまい、大撃沈をしてしまい、サブ4すら危うい状況でした。

その後、テイネトレイル50kやアドベンチャーレースに向けての準備もあり、疲労を抜いたり、トレランやMTB練習をしたりということで、ランニングへの集中力は低下していったと思います。

フェーズ3:NISEKO EXPEDITION終了後~北海道マラソンまで

フェーズ1と比べると、練習の実施回数がジョグ(18→33)ポイント(6→20)共に大幅に増えました(1回あたりの距離は殆ど変わっていません)。

ポイント練習は、概ね、水曜日に450mインターバル走10本木曜日にRC練習会に参加し、12km、16kmビルドアップ走5000mTT、10kmTTを行いました。ロングはマラソンを意識しているので、20~30kmのペース走になります。

これらを行った結果、VO2maxは55→60と5ポイント上昇しました。
また、5000mの記録も19分37秒(6/23)→18分42秒(8/18)と55秒も縮めることができました。

大幅に記録が向上した理由は、北海道マラソンで結果を出そうと考えトレーニング計画を立て、その通りに実行できたことが要因だと思います。

そしてトレーニング計画を立てるところから、その通りに実行していくにあたり、札幌エクセルRCというランニングクラブに入会し、石井コーチに見てもらっていたというのが大きいと思います。

気になる方はこちらもご覧ください。

ちなみに、この時、最も意識していたことは、水曜日のスピード練習をしっかりこなすことと、木曜日のRC練で良い走りをすることでした。この2日にピークを持っていくために疲労を抜き、筋トレしたりしていきました。

1週間のルーティンは以下のようになりました。
月 ファンクショナルトレーニング
火 調整日
水 ショートインターバル
木 RC練(LT走・ビルドアップ・タイムトライアル)
金 調整日
土 調整日
日 ロングペース走
※調整日はジョグ+ウインドスプリント。疲労があったら休養したり、コンディショニングに行ったり。

まとめ

走行距離とVO2maxの関係を考察してきましたがいかがでしょうか?
「走った距離は裏切らない」という言葉。その成否を議論するつもりはないですが、その「走った距離」の中には、単純な量(累積距離)だけではないことはご理解いただけるのではないでしょうか。
量的なものでいうと練習回数苦しいペースを耐えた時間ジョグの時間等色々あります。また、質的なものでいうと目的、設定ペース、心がまえ等も重要になります。

つまり、辛いトレーニングをたくさんすれば良いというものでもなく、ゆっくりJogも休息も大切です。また、バランスの良い食事・十分な睡眠により、良いコンディションを保ち、良い状態でポイント練習をこなす。そういう生活リズムと心のバランスを整えることも重要だと思います。

このバランス感覚は、一人では見誤ることがあります。なので、そんな時は、プロのアドバイスを受けるというのは本当に有意義なことだと実感しました。また、やり続けることが実は最も難しいと個人的には思っていて、やり続けるためのモチベーションの維持という点でもコーチは重要な役割を果たしてくれます。

最後に、もし「走った距離に裏切られた」という方がいらっしゃいましたら、その走った距離のトレーニングメニューを見直してみてください。きっと何かバランスが崩れているはずです。
それでも解決できない場合、良いコーチを紹介します(笑)

最後までお読みいただきありがとうございました!

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