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Schooで新入社員のオンボーディングをはじめて3ヶ月経った(前編)

90日間をスコープとしたオンボーディング

Schooで2019年6月からスタートした「オンボーディング」について3ヶ月経ったので、ここまでどんなことをやっているかを背景も含めて備忘録として。
こうして書き始めるとかなり具体的なことまで書きたくなってしまうので前編ではスタートの背景や概要を、後編で各施策について書こうと思う。

何をやってるか

入社から90日をスコープに新入社員が「Schooのカルチャーと自身の期待・役割・業務を理解し、自分らしく振る舞いながら、(一口大の)成果をあげること」をゴールにDay1〜Day90でいくつかの施策を「Schoo Welcome On Board」として体系化して、6月1日以降入社したメンバーを対象に行っている。
90日まだ数名しかトライしていないのでこれが「上手く言った!」と自慢できるわけではなく、実験中の、まさに試行錯誤しながらしているという状態だったりする。

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きっかけ

今年2月に人事イベント「HackingHR!」の第6回「オンボーディング・オフボーディング」に参加した。
人事のイベントでは「採用」に関する勉強会は多いものの、オンボーディング/オフボーディングに関する勉強はほとんどなく、非常に参考になったが自社で行うには結構な準備が必要だった。

テーマ:オンボーディング・オフボーディング
オンボーディングは、会社において欠かせない存在となっています。
それは、オンボーディングによって新入社員が活躍するまでのリードタイムが短縮されるとともに、エンプロイーリテンションがあがることで売上向上や新規採用コストの低減につながり、会社にとって嬉しいことしかないからです。
やるしかないですよね!
googleにおけるオンボーディングとはコチラ
そんなオンボーディングに志高く取り組んだ結果、いかにしてそれが失敗に終わり、悲しいオフボーディングが生み出されてしまったか、または奇跡的に組織の復活につながったか、などなどオンボーディングの失敗談・体験談・施策談を赤裸々にLTで公開していただけませんか?
きっとその中から、みんなが幸せに一歩近づくtipsが得られるはずです。
(イベントページより)

当日はGMOペポバの柴田さん自社の取り組みやビズリーチ美濃部さんのHRMOSのオンボーディングの話を聞き、自身ではSchoo入社以来やろうやろうと思っていたことだったので、少しずつ準備をはじめた。

5つの壁

詳細はリンクにあるが、HackingHR!内でグーグルのオンボーディングについて紹介する記事があった。

ここにあるように、新入社員が入社してから直面する壁は
1:準備の壁
2:人間関係の壁
3:期待値の壁
4:学びの壁
5:成果の壁
というものがあるとされていて、自分自身や自社のことを考えると確かにこの5つの要素が、入社して早いタイミングで「越えられるよう」に設計されていることで、入社した人も迎い入れるチームも負荷が少ないんだろうなぁと想像できた。

壁についてのアンケート

すぐにオンボーディング施策をやろうと思ったが、他社の施策をそのまま導入しても、どんなことが課題が分からないまま進むことなる。
そのため、直近2年で入社した人に上記の5つの壁について以下のようなアンケートをとった。

下は「入社初期に壁が高い」と感じたかを。

・入社当初(入社〜二週間を指す)に感じた「壁」の高さ
質問例:壁は高いと感じましたか?
選択肢:(1〜5)
・5:壁が高い状態=情報やサポート与えられていない/とても少ない状態でどうして良いかわからない状態
・1:壁が低い状態=情報やサポートが十分で、半年以内に容易に越えられるように感じている状態

次に半年後に実際にそれぞれの壁が高かったかを聞いた。

・半年後に振り返って「壁」を越えられたと感じているか
選択肢:(1〜5)
・1:楽々越えられた(半年またずして早いタイミングで)
・2:越えるのに苦戦した(半年間かかりなんとか)
・3:越えようとしている(まだ越えていないがあと2,3ヶ月で越えられそう)
・4:まだ越えられていない(難しいがあと半年ほどで越えられそう)
・5:いつ越えられるかわからないくらい高い

それぞれの壁の高さはバラバラだった

アンケートをとってみると、それぞれの壁について回答者の感じ方はバラバラだった。
ここから言えるのは「組織によってオンボーディング」にばらつきがあるということだった。

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型をつくる

それまでのSchooのオンボーディングを入社初日に「初期装着」という各セットアップの説明とミッション・ビジョン・フィロソフィーの説明を行うのみであった。
それ以降は各ユニットによって異なっており、アンケート結果からも所属ユニットにてオンボーディング時に「どの壁が高く感じるか」は異なっていた。

そこでSchooのオンボーディングとしての「型」をつくることにした。
各ユニットや個人によって入社後に行う業務は違うものの、入社して「90日後の状態」は統一することにして、冒頭に書いた「Schooのカルチャーと自身の期待・役割・業務を理解し、自分らしく振る舞いながら、(一口大の)成果をあげること」と置いた。
そこから60日・30日・14日・1日と分け、「いつまでにどういう状態になっておくのか」というチェックリストを作成した。

これを入社時に、個々の目標シートと一緒のファイルに配置し、上長とともに目安の日前後で項目を確認していく。
上段はSchooのメンバーとして行うことを記載し、下段(オレンジ)は各ユニットでのオンボーディングに使ってもらっている。
たとえばDay14で並べてみるとー
上段ではDay14は「自身の職種及びチームにおける役割を理解している」状態をチェック項目にしている。
下段ではDay14は「見積書が作成できる」というようにカスタマイズできるようにしている。

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こうして6月1日より入社したメンバーとその上長とオンボーディングを進めている。

なぜ90日のゴールを「Schooのカルチャーと自身の期待・役割・業務を理解し、自分らしく振る舞いながら、(一口大の)成果をあげること」としたか

グーグルの記事を参考にしていることもあるが90日のゴールとして「自分らしく振る舞いながら」という一文を入れることにした。
これは5つの壁を越えるために期待役割の理解や成果を上げることを書いているが、「自分らしく」というのは敢えて入れている。

自身もそうだったけども、入社してすぐの頃は会社に馴染もうとしたり、受け入れてほしいために「会社やチームに合わせる」ことが起こる。
これは全く悪いことでは無いけれども、そうしながら目の前の仕事をしていると視野が「自分の仕事」「自分のチーム」と狭くなってしまうのでここをゴールとしたくはなかったからだ。

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Schooのミッションと個人のミッション

90日で「なぜ自分がSchooに入ったか」を改めて考えてもらえるように、「自分らしく」という「個」の観点を入れた。

Schooは特にミッションが非常に強い会社で、ミッションに共感している人が多く入社しているし、社として「世の中から卒業をなくす」というのを本気で目指し続けているのだけども、個人的にはそれだけでは不十分だと思っていて、メンバーの一人ひとりがSchooのミッションと自身のミッション(Willでもいいかもしれない)をハイブリッドさせて、新しい価値を作っていくことが不可欠だと思う。

そんな思いがあって、「個」の視点を入れたものとした。
まだこのオンボーディングは不完全で、新入社員にもこのプロセスが「実験」であり、まだ途中であることを伝えながら一緒に作っていってもらっている。

そんなわけで

そんなわけで、まだまだ揃っていないことが多かったり実験中のことも沢山だけども、そんな中一緒に世の中から卒業をなくための仲間も絶賛募集中です。


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