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#700【大阪】Leicaで撮る深夜の十日戎

◾️祝700記事!

新年あけましておめでとうございます。キートンこと福永です。
2024年も「旅するフォトマガジン〜MとW〜」をよろしくお願いいたします。

新年1発目のわたしの記事、めでたいことにMとW700記事目です!
ということで、少々長いですが飽きずに最後まで読んでください。

では、早速いきましょう!
タイトルどおり今回は十日戎(とおかえびす)に行ってきた話。

◾️商売繁盛を願う十日戎

みなさん、十日戎って知っていますか?
関西人であれば誰でも知ってる"えべっさん"でお馴染みの商売繁盛を祈願する祭り、でも全国的には知らない方も多い!?
日本三大戎は、今宮戎神社(大阪)、西宮神社(兵庫)、京都えびす神社(京都)、と実はすべて関西。浅草神社(東京)もあるようなんですが、たぶんその盛り上がり方は比じゃないと思います(浅草は二十日戎です)。
特に商売人の町大阪の今宮戎の盛り上がりは初めて訪れると軽く引くレベル、私も大学生の時にはじめて行った時そのドギツサにひきました笑。

◾️始発から終電まで写真を撮ってみたい

話変わって。
この大見出しで気付いた方はかなりの古参(失礼)、長らくMとWのファンでいてくれている方でしょう(いつもありがとうございます!)。
メンバーのひとり、うっちーさんの3年ほど前の「始発から終電まで」シリーズ第1弾、なんと歴代3位のビュー数を誇る人気記事を意識したものです。

この記事を読み、しんどそうだなぁ、でも楽しそうだなぁと感じた私、いつかやってみたいと思っていました。

◾️やるか、どうするか、やればわかるさ。

話戻して。
今年の十日戎は9日(火)・10日(水)・11日(木)と平日開催。
昨日9日の夜のこと「行くとしたら本戎(ほんえびす)の10日午前か」と考えていたのですが、「よく考えれば十日戎は昼夜問わずずっとやってるやん」、「てことは、いまから行って朝帰ってきたらいいやん」「MとWの記事にもなるし!」と思い付いてしまった。

そう、深夜24時ごろの終電で向かい、朝5時過ぎの始発で家に戻る、その5時間で十日戎へ参拝し、屋台で賑わう街を歩き、朝までミナミの街を徘徊するプラン。
それホントにやるのか?楽しいのか?いや楽しくないやろ?うっちーさんも二度とやりませんって書いてたし、いやそのくせ大阪編もやってたやん、、、ぐるぐると回る頭。
今年の行動指針は「やったことのないことをする、反対を選ぶ」。これは、やるしかない、やればわかるさ、後悔するならやってからしろ!、で実行を決意。

時はすでに23時、突然ツマドノに「これからえべっさん行って朝まで写真撮って帰ってくるわ!」と宣う。「あら、いってらっしゃい」の一言。
もしかしてアナタこそ神様ですか!?
財布、鍵、スマホ、カメラ、古笹、それだけで持って家を出る。

◾️朝になるまで帰れない旅のはじまり。

ここからは、撮影をしながら感じたことをスマホのメモ帳に書いていたので、それをベースに写真とともに。

御堂筋、最終電車を待つホームは数えるほどしか人がいない。
寒い中、5分ほどで来る最終電車を待つ。駅員さんがなにやら奥の方で片付けをして、めんどくさそうに歩きながら私の前を過ぎていった。最終電車に乗る人にはあまり興味がないのだろう、最低限の職務を果たす姿が印象的。

大国町、終電後にも関わらず人出が多い。福笹を持ってる人がほとんどなので、みなえべっさんの帰りなのだろう。

あらゆるところに、ゴミ、ゴミ、ゴミ。祭りに乗して騒ぐ若者たち。でも、この大阪のガツガツしたエネルギーが心地いい。祭りなんて人の欲の最たるものだ。たまには発散も必要。

今宮戎といえば、福娘が有名。
倍率70倍といわれる複娘に選ばれると昔は履歴書に書けたり、いまでも一生の自慢になるらしい、知らんけど。そういう浮世をポジティブに逞しく生きるとこも大阪的。
残念ながら複娘は21時でお勤め終了、おっちゃんに吉兆をつけてもらう(50%オフでええで)。

眠らない町、あちこちから叫び声や嬌声が聞こえる。テキヤもぼちぼち店じまいなのか、仲間内でまったり過ごす。たこ焼き800円、ボッタクリだが今日は仕方ない。でも思いの外、美味しい。

ミナミへ移動。歓楽街は賑やか、キャッチのお兄さんにたくさん声かけられる。
福笹をもっているからか、あまり強引では無い、ありがとう、がんばって。

お腹すいたので時間潰しも兼ねてラーメン屋へ。
ホストのお兄さん、ドレッドヘアの職業不明の二人組、韓国の若者3人、そして私。一番この場に浮いてるのは自分、お邪魔しますという気持ちでラーメンをすする。スピーカーが軽快なカッティングギターを鳴らす。

28時商店街を歩く、ゴミ、段ボール、たまに浮浪者。街はとてもひっそりしている。時折ゴミ回収車が来て、あたりのゴミを片付ける、ご苦労様です。

まもなく29時、始発を待ちオールしてた若者が続々と出てくる。クラブ、カラオケ、カフェに怪しいお店。なぜか明け方はみな陽気だ。街のテンションはそこにいる人たちの気の総和だ。

始発、なんとなく祭りのあとの少し気だるい雰囲気、みな帰ったらゆっくりと眠るのだろうか。
眠さより疲れが、疲れより変な達成感を覚えながら電車に揺られる。
無事、終電から始発までの5時間、写真を撮り続けられてよかったな。

◾️やってみた感想


・5時間程度なら大丈夫、「始発から終電まで」は考えただけでも恐ろしい。
・こうしたスナップは久しぶり、腰がひけてる。
・深夜の3時半から4時半あたりがきつい、何をやっているのだと自問自答タイム
・生息場所、生活時間でヒトの属性が変わる、たまにはこういう刺激もいい。
・ソロでやるのと、何人かでやるのではずいぶん違うだろうな。
・帰る場所があるのは幸せなことだ。

楽しかったか?と聞かれると返事に困りますが、二度とやらない!なんてことはなかった。
時間は長くなりますが、始発から終電までの方がドラマは多そう。
だれか、今度一緒にやりませんか?

◾️今日は本戎、一度行ってみませんか?

大阪人、特に商売人にとっては元旦よりも盛り上がる十日戎、今日10日はまさに本番!
多分、夕方から21時にかけて交通規制が入るほど多くの人でごった返します。ふらっと歩くだけでも楽しい今宮さんの十日戎、ぜひ、大阪のエネルギーを味わってみませんか?

以上、「Leicaで撮る深夜の十日戎」、キートンでした。
さて、次はどこに行こう?

Text&Photo:Keaton_fukunaga
ロケ地:今宮戎周辺
使用カメラ:Leica M10 monochrome summicron-M 35mm F2.0 ASPH.


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